【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):小糸製、東エレク、enish
小糸製 <日足> 「株探」多機能チャートより
小糸製作所<7276>が7日続伸。ドイツ証券が19日付で、投資判断「バイ」、目標株価8400円で新規にカバレッジを開始しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。同証券では、従来のハロゲンヘッドランプよりも高単価のLEDヘッドランプの採用比率拡大が売り上げ成長を促しており、長期的に見てもEV化の進展で、バッテリー負担の小さいLEDヘッドランプの普及がますます進むと評価。20年3月期までの3年間における営業利益成長率を13.1%と予想している。
■東京エレクトロン <8035> 18,715円 +115 円 (+0.6%) 本日終値
全般軟調相場のなかも、東京エレクトロン<8035>、SCREENホールディングス<7735>など半導体製造装置関連やSUMCO<3436>、信越化学工業<4063>など半導体材料を手掛ける銘柄に買いが目立つ。IoT時代に対応したデータセンターの増設で半導体需要に追い風が吹いているほか、スマートフォンの高機能化や電装化が進展する自動車向け部品点数の増加も同市場の成長を後押ししている。米国ではアプライドマテリアルズやインテル、エヌビディア、ザイリンクスなど半導体関連株の上昇が顕著であり、前日こそ半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数は安かったが、大局的に出遅れる日本の半導体セクターには海外投資家などの買いが継続している。
■東レ <3402> 1,092.5円 +2 円 (+0.2%) 本日終値
東レ<3402>が続伸。19日の取引終了後、韓国2工場に合計3500億ウォン(約350億円)を投じて、リチウムイオン二次電池用バッテリー用セパレータフィルム(BSF)の生産能力を増強すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。世界的な電気自動車(EV)の普及で、車載用途の急速な拡大が見込まれることから、増強を図るとしており、今回の増強によりBSFの生産能力を約50%引き上げるほか、BSF用のコーティング能力を約400%増強するとしている。
■ハウス食品グループ本社 <2810> 3,360円 -100 円 (-2.9%) 本日終値
ハウス食品グループ本社<2810>が4日続落。19日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が従来予想の1428億円から1434億円(前年同期比4.7%増)へ、営業利益が55億円から74億円(同38.3%増)へ、純利益が29億円から43億円(同2.2%増)へ上振れたようだと発表したが、第1四半期業績から上期の上方修正は織り込み済みとの見方が強く、この日は目先の材料出尽くし感から売られたようだ。なお、業績上振れは、香辛・調味加工食品事業や海外食品事業の伸長に加えて、グループ各社の収益力向上の取り組みが寄与したという。
■テルモ <4543> 4,640円 -45 円 (-1.0%) 本日終値
テルモ <4543> が続落。同社は19日に業績上方修正を発表したものの、業績上振れ期待などから株価は昨日まで連日で年初来高値を更新していたこともあり、本日は利益確定売りに押された。同社は18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の375億円→460億円に22.7%上方修正。増益率が22.5%増→50.3%増に拡大し、従来の2期ぶりの上期の過去最高益予想をさらに上乗せした。海外でカテーテルやニューロバスキュラー(脳血管)などの販売が想定より伸びたことが上振れの主因。なお、通期の経常利益は従来予想の795億円(前期は685億円)を据え置いた。10日に公表したハリケーン「マリア」による生産停止の影響を踏まえても期初計画は達成する見込みだとしている。
■ホンダ <7267> 3,428円 -27 円 (-0.8%) 本日終値
ホンダ<7267>、SUBARU<7270>など自動車株が軟調。前日の米長期金利の低下を受けて外国為替市場でドル買いが一服、足もとは1ドル=112円台半ばの推移と円高傾向にあり、輸出採算改善期待の後退が売り優勢に反映されている。また、日産自動車<7201>は、無資格者による検査が問題となっていたが、国土交通省による立入検査で指摘されたあとも4カ所で資格のない従業員が不適切な検査を続けていたことが判明し、これを受けて国内全6工場で国内向け全車両の出荷を停止することを決定、これが業績面への懸念となって株価の押し下げ要因となっている。
■enish <3667> 2,506円 +396 円 (+18.8%) 本日終値 東証1部 上昇率トップ
enish<3667>は急反騰。18日に配信を開始した、アイドルグループ「欅坂46」初の公式ゲームアプリ「欅のキセキ」が、この日朝のiPhoneおよびiPadの無料ゲームランキングでトップとなっており、滑り出し好調による業績への寄与を期待した買いが入った。同アプリは、グループが歩んだ成長の軌跡と、メンバーが努力し続けることで起こした奇跡をたどるドキュメンタリーライブパズルゲーム。運命のオーディションから物語はスタートし、プレイヤーは新米マネージャーとしてメンバーを支え、彼女たちとともに成長していくというストーリーとなっている。
■Sシャワー <4838> 728円 +100 円 (+15.9%) ストップ高 本日終値
19日、スペースシャワーネットワーク <4838> [JQ]が18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の3億円→5億円に66.7%上方修正。従来の11.0%減益予想から一転して48.4%増益を見込み、9期ぶりに上期最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。夏に開催した音楽祭が過去最大の動員となったうえ、CD販売やデジタル音楽配信のダウンロード数が想定以上に伸びたことが収益を押し上げた。併せて、通期の同利益も3.5億円→5.5億円に57.1%上方修正。減益率が44.1%減→12.1%減に縮小する見通しとなった。
■トーセ <4728> 2,622円 +319 円 (+13.9%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
トーセ<4728>は急反発。19日、スクウェア・エニックス(東京都新宿区)が19日に発売したプレイステーション4など用ソフト「いただきストリート ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー 30th ANNIVERSARY」の開発をサポートしたと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。同ゲームは、大人気ボードゲーム「いただきストリート」の最新作が「ドラゴンクエスト」と「ファイナルファンタジー」の30周年を記念してコラボした作品。サイコロを振って、盤上のマスを進みながら自分の店を手に入れ大きくするという内容で、コラボとして「ドラゴンクエスト×オンライン」から勇者姫アンルシアや冥王ネルゲルなどが参戦している。
株探ニュース