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【市況】米国株式市場見通し:7-9月期決算発表シーズンに突入


9日(月)はコロンバスデーで、一部金融機関などが休業となるものの、株式市場は通常取引となる。先週発表された9月雇用統計は、ハリケーンの影響で非農業部門就業者数が予想を大きく下振れたものの、失業率は低下しており、平均時給も伸びたことで12月の利上げ実施が有力との見方に変化はない。11日には9月19・20日開催分のFOMC議事録が公開されるが、市場が注目している低インフレに対する考え方や、12月の利上げに向けてどのような議論が行われたのかが焦点となるだろう。

先週に下院で18年度の予算案が可決されたことで、税制改革案に関する審議が進むとの期待が高まりつつある。一方で、上院の予算案は下院で承認された予算案とは相違があり、共和党内で対立が激化する可能性がある。今後の展開を注視したい。また、10日に北朝鮮労働党創建記念日を迎える。ミサイルや核実験などが実施されれば、地政学リスクへの警戒感が再燃するだろう。

今週から始まる7-9月期決算発表シーズンを受けた企業業績に投資家の関心が集まるだろう。資産運用のブラックロック(11日)、航空大手のデルタ航空(11日)、大手行のJPモルガンチェース(12日)、シティグループ(12日)、ウェルズ・ファーゴ(13日)、バンク・オブ・アメリカ(13日)などの決算発表が予定されている。ファクトセット社の調査によれば、4-6月期のS&P500構成銘柄の利益は、6日時点で前年同期比2.8%の増益が予想されている。ハリケーンやメキシコで発生した地震の影響で、チャブやAIGなどの損害保険各社の業績悪化への警戒感が広がっている。

経済指標では、9月生産者物価指数(PPI)(12日)、9月消費者物価指数(13日)、9月小売売上高(13日)などの発表が予定されている。12日には中国の9月貿易収支も発表される。消費者物価指数は8月分が予想を上振れ7ヶ月ぶりの高水準となったことで、更なる上昇が予想されている。同指数は利上げ判断において重要な指標となるインフレ率に影響を与えるため、注目したい。

(Horiko Capital Management LLC)

《FA》

 提供:フィスコ

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