【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):テクポイント、ペッパー、シャープ
テクポイント <日足> 「株探」多機能チャートより
テックポイント・インク<6697>やロードスターキャピタル<3482>など一部直近IPO銘柄が高い。テックポイントは29日に東証マザーズ(外国株)に新規上場。同社は米国に本社を置き、監視・車載カメラ向け映像送信用半導体と、映像記録装置向けの映像受信用半導体を提供している。初の外国株受託受益証券(JDR)での上場となり一部には様子見姿勢も出ていたようだが、ここへきて成長性を再評価している様子だ。ロードスターキャピタルは不動産投資事業や不動産賃貸事業を中心に、不動産特化型のクラウドファンディング事業などを展開している。一方、29日にマザーズに上場したフィンテック関連のマネーフォワード<3994>は続落し初値の3000円に接近しているほか、フィギュア(模型)やプラモデルなどを手掛け26日にジャスダックに新規上場した壽屋<7809>は新安値に売られるなど、直近IPOに明暗が分かれている。
■ペッパーフードサービス <3053> 5,950円 +480 円 (+8.8%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
ペッパーフードサービス<3053>の上げ足が止まらない。株価は遂に10連騰となり、きょうの高値まで10営業日で56%の上昇をみせた。また、8月初旬から時価総額はわずか2カ月で約3倍化したことになる。低価格のステーキ店を直営とフランチャイズで全国展開し、積極的な新規出店を図っている「いきなり!ステーキ」が消費者のニーズを見事に捉え業績は絶好調、外食産業の新たな勝ち組として一気に頭角を現している。時価総額が1200億円弱まで拡大し、1200億円強の吉野家ホールディングス<9861>と逆転する可能性も出てきた。PERなど株価指標面からは割高感が強いが、時価総額急増に伴いファンドの組み入れ競争などの思惑も先高期待を醸成しているもようだ。
■シャープ <6753> 3,720円 +150 円 (+4.2%) 本日終値
シャープ<6753>が反発。株価は3700円台と実質ベースで8月下旬以来、約1カ月半ぶりの高値水準に買われた。同社は6月30日に東証1部への指定申請を行ったことを発表している。東証は標準審査期間を3カ月程度としており、早ければ今月上旬にも審査結果が出て1部上場が承認される、との期待も浮上するなか、思惑買いが流入した様子だ。
■カゴメ <2811> 3,605円 +135 円 (+3.9%) 本日終値
カゴメ<2811>が4日ぶりに反発。SMBC日興証券は3日、同社株の目標株価を3050円から3800円に引き上げた。投資評価の「2」は継続した。同証券では、17年12月期の連結営業利益を118億円から129億円(会社予想125億円)、18年12月期の同利益を122億円から149億円に上方修正した。「国内飲料事業におけるスムージー・機能性飲料などで力強いトップラインがしばらく継続すること」「構造改革が引き続き進展していること」「苦戦している農事業と海外事業は18年12月期以降回復が見込めること」を業績増額の要因に挙げている。
■トランザクション <7818> 1,073円 +40 円 (+3.9%) 本日終値
トランザクション<7818>が反発。3日の取引終了後、集計中の17年8月期の連結業績について、売上高が従来予想の132億円から134億8500万円(前の期比12.9%増)へ、営業利益が14億2000万円から14億3900万円(同37.7%増)へ、純利益が9億400万円から9億3300万円(同33.5%増)へ上振れたようだと発表しており、これを好感した買いが入った。既存の主力事業が好調に推移したことに加えて、VAPE事業をはじめとする新規事業も好調を維持したことが要因。特にVAPE事業では卸売販売を中心に大きく伸長し業績上振れに貢献した。同時に、従来9円を予定していた期末配当を10円に引き上げると発表した。前の期実績の14円に対しては、株式分割を考慮すると実質6円の増配となる。
■空港施設 <8864> 625円 +23 円 (+3.8%) 本日終値
空港施設<8864>が続伸。3日の取引終了後、沖縄県石垣市における風力発電事業の検討を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社では中期経営計画のなかで、エコエアポートを推進するとともに、現在の事業領域の拡張を目指す取り組みの一環として、空港・航空関連施設における再生可能エネルギーなどの事業を進める方針で、今回の石垣市における風力発電事業の検討開始もその一環という。なお、同件による業績への直接的な影響は軽微だが、CSR活動の一環として取り組むとしている。
■アダストリア <2685> 2,469円 +85 円 (+3.6%) 本日終値
アダストリア<2685>は大幅続伸。3日の取引終了後に発表した9月度の国内月次売上高で、既存店売上高が前年同月比2.0%増と4カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。9月は前年に比べて気温が低かったことで、ワイドパンツ、テーパードパンツ、ロングカーディガンなどが売り上げの中心となったほか、ブランド横断で展開しているコーデュロイ素材商品も好評だった。また、雑貨ではショートブーツやニコアンドのミニオンズコラボアイテムなどが人気だった。
■ソディック <6143> 1,470円 +39 円 (+2.7%) 本日終値
ソディック<6143>が続伸で新値街道を走っている。2014年7~8月に株価は急騰をみせ1972円の高値に駆け上がった経緯があるが、時価はその時以来の高値圏にある。放電加工機と射出成型機の大手メーカーで世界シェアは推定約3割に達するとみられている。特に中国で自動車やスマートフォン業界向けに高水準の需要を取り込んでおり、業績拡大期待が高まっている。「電気自動車(EV)シフトの動きが強まるなか、車載向け電子デバイスについても需要の底上げが始まっており、同社の放電加工機の受注拡大につながっている」(国内中堅証券)という。
株探ニュース