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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):みなと銀、日本CMK、古河池

みなと銀 <日足> 「株探」多機能チャートより
■みなと銀行 <8543>  2,055円  +178 円 (+9.5%)  本日終値  東証1部 上昇率4位
 みなと銀行<8543>、関西アーバン銀行<8545>がいずれも大幅高。26日取引終了後、りそなホールディングス<8308>と三井住友フィナンシャルグループ<8316>はそれぞれの傘下にある関西拠点の3銀行を新たに設立する持ち株会社を通じて2018年4月に経営統合することを発表した。これに伴い、みなと銀はりそなHDが1株2233円でTOBを実施する。また関西アーバン銀行も同じく、りそなHDが1株1503円でTOBを実施し、いずれも買い付け期間は12月27日から18年2月14日までとなる。これを材料視する買いが流入する形となった。

■日本CMK <6958>  1,099円  +74 円 (+7.2%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 プリント配線基板最大手の日本シイエムケイ<6958>は大幅反発。同社は18年3月期通期の連結業績で売上高800億円(前期比6.1%増)、営業利益40億円(同50.8%増)と大幅増益を見込む。自動車の急速な電装化率の上昇に伴って、車載用プリント配線基板の需要拡大が同社の収益向上の牽引役となっている。電装化率の上昇には、全体のなかでのハイブリッド車・電気自動車の比率の上昇といった内燃機関の変化や、ADAS(先進運転支援システム)の進展・自動運転化の2つの背景がある。これに伴い、プリント配線基板は搭載面積の拡大と付加価値の高い多層化製品ニーズが拡大している。株価は、9月に入ってほぼ1000~1100円のボックス圏での推移となっていたが、きょうは一時、前日比93円高の1118円まで買い進まれ、8月28日につけた年初来高値1163円に接近してきた。

■古河電池 <6937>  1,227円  +73 円 (+6.3%)  本日終値
 古河電池<6937>は大幅高で3連騰、9月19日につけた年初来高値1170円を更新、2014年9月以来、約3年ぶりの高値圏に浮上した。来年を境にZEV規制が強化される方向にある米国をはじめ、欧州や中国でも環境規制強化を背景に電気自動車(EV)導入を推進する動きが強まっている。そのなか、リチウムイオン電池やマグネシウム電池など車載用2次電池製造を手掛ける同社株への注目度が高い。古河電池と首都大学東京が共同出資するABRI(東京都八王子)と、首都大学東京発の蓄電池ベンチャー企業であるスリーダム(横浜市)が発火リスクを低減したEV向けリチウム電池のセパレーターの開発に成功し、スリーダムが来年央から量産する方向にあることが日本経済新聞などを通じて伝わっている。リチウム電池は充放電を繰り返すうちにリチウムが固まって形成された結晶がショートの原因となるが、新たに開発したセパレーターは結晶が成長しにくくなる性能を持つことで、今後高水準の需要が見込まれる。

■関西アーバン銀行 <8545>  1,435円  +85 円 (+6.3%)  本日終値
 26日、りそなホールディングス <8308> がTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表したことが買い材料。TOB価格は1株1503円で26日終値を11.3%上回る水準。買い付け期間は12月27日から18年2月14日まで。

■日本海洋掘削 <1606>  2,198円  +111 円 (+5.3%)  本日終値
 日本海洋掘削<1606>が続伸。石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が26日、経済産業省の委託を受けて実施していた沖縄近海の海底約1600メートルにある鉱床「海底熱水鉱床」を掘削・集鉱し、水中ポンプで海水とともに連続的に洋上に揚げる世界初の採鉱・揚鉱パイロット試験に成功したと発表しており、海底資源関連の一角として同社や三井海洋開発<6269>などが買われたようだ。海底熱水鉱床は海底面から噴出する熱水から金属成分が沈殿してできた銅や鉛、亜鉛、金、銀などからなる多金属硫化鉱床のこと。実験は鉱床を掘る「採鉱」と海上に鉱物を送る「揚鉱」を一体で行うため難易度が高く、これまで成功した国はなかった。

■クイック <4318>  1,830円  +90 円 (+5.2%)  本日終値
 クイック<4318>が大幅反発。岩井コスモ証券が26日付で投資判断「B+」を継続し、目標株価を1480円から2000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。労働市場では、建設・土木や製造業、看護師や保育士など同社が強みとする専門職分野の人材不足が深刻であり、これを受けて同社の人材サービス事業は好調。第1四半期営業利益は前年同期比10.8%増と2ケタ成長を達成した。良好な事業環境を追い風に18年3月期営業利益は23億円(前期比15.1%増、会社予想21億7000万円)を予想。中期的にも政策などの後押しもあって成長を維持すると見込んでいる。

■ADEKA <4401>  1,976円  +68 円 (+3.6%)  本日終値
 ADEKA<4401>が続伸し年初来高値を更新。岩井コスモ証券が26日付で投資判断「A」を継続しつつ、目標株価を1900円から2200円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、微減益の今期会社予想に対して、第1四半期は半導体材料の急伸で7.3%増収、9.6%営業増益と好スタートとなり、株価上昇に弾みがつくと予想。18年3月期営業利益予想を会社予想200億円に対して221億円を見込んでいるほか、19年3月期についても同241億円と連続増益を予想している。さらに構造改革の一巡で、半導体材料などの拡販による成長ストーリーにも注目としている。

■リミックスポイント <3825>  1,079円  +36 円 (+3.5%)  本日終値
 リミックスポイント<3825>は3連騰。26日の取引終了後、9月30日時点の株主に対して100株当たり8円相当のビットコインを配布すると発表しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。同社が株主に対してビットコイン配布するのは、3月末現在の株主に続いて2回目となる。株主とのリレーションをさらに強固にするのが目的で、配布日は12月15日を予定している。なお、今後の配布の実施や継続などについては別途検討するとしている。

■IDEC <6652>  2,359円  +66 円 (+2.9%)  本日終値
 IDEC<6652>は3日続伸し上場来高値を更新。岩井コスモ証券が26日付で投資判断を新規に「A」とし、目標株価を2600円に設定したことが好材料視されたようだ。主力の制御用操作スイッチや安全関連機器が好調なほか、オートメーション機器も伸長。さらに今年3月に仏APEMグループを買収したことも業績を押し上げるとして、18年3月期営業利益は会社予想56億5000万円を上回る59億円を見込む。国内外で省力化・省人化需要が高まる中で、独自の技術力を発揮して中期的な成長が期待できるとしてる。

■澁谷工業 <6340>  3,580円  +75 円 (+2.1%)  本日終値
 渋谷工業<6340>が反発。26日の取引終了後、グループ会社のシブヤ精機が軟弱な果物などの取り扱いが可能なロボットハンドを開発したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回開発したロボットハンドは、慶応義塾大学理工学部システムデザイン工学科の野崎貴裕助教および同大先導研究センター・ハプティクス研究センターと共同で開発したもので、大きさや形状・硬さが不均一な青果物であっても、適切な力加減で柔軟かつ正確な把持やハンドリングが可能なリアルハプティクス技術を搭載しているのが特徴。なお同社では、10月3日から同時開催される「JAPAN PACK 2017」(東京ビッグサイト)および「CEATEC JAPAN 2017」(幕張メッセ)にリアルハプティクス・ロボットハンドを実演展示する予定だ。

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