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【特集】クロスマーケ Research Memo(3):安定成長するマーケティングリサーチ業界で大手の一角


■クロス・マーケティンググループ<3675>の会社概要

3. 業界環境
マーケットリサーチは調査する場所がインターネット上か現実社会かで大きくネットリサーチとオフラインリサーチに分けられる。また、調査方法によってパネルリサーチとアドホックリサーチに分けられる。パネルリサーチは固定された調査対象者から長期間、定期・定点的にデータを収集する調査である。総務省の行っている9,000世帯を対象とする家計調査が有名である。これに対してアドホックリサーチは、目的に応じてその都度、地域や対象者といった条件を設定して質問票などを設計する単発の調査である。いずれも手間のかかる作業だが、アドホックリサーチの方が案件ごとにカスタマイズする必要があり、なおさら煩雑である。消費の拡大や多様化とともに国内のマーケットリサーチ業界は安定的に伸びているが、中身はオフラインリサーチが横ばいでネットリサーチがけん引しているという構図になっている。

ネットリサーチは、特に2000年以降、インターネット利用の広がりとともに拡大していった。オフラインリサーチに比べて、調査結果が得られるまでの日数が短い、回答データがデジタル化され加工が容易、印刷や郵送、調査員などの費用が少ない、回答謝礼の削減が可能、数10万人規模のアンケートを短期間で収集できる、レアなターゲットの調査も可能??などの特徴がある。ネットリサーチはスピードやコスト、スケールの点で優れており、このため利用が急速に進んだのである。

マーケティングサーチ業界は、マクロミル<3978>(6月期決算)、インテージホールディングス<4326>(3月決算)、それに同社(12月決算)の大手(上場)3社が他を圧倒している。3社の直近期の売上高はそれぞれ35,514百万円、31,433百万円、15,959百万円である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《TN》

 提供:フィスコ

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