【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ハピネス&D、カーリットH、化工機
ハピネス&D <日足> 「株探」多機能チャートより
12日、ハピネス・アンド・ディ <3174> [JQ]が17年8月期の経常利益(非連結)を従来予想の3億9300万円→5億円に27.2%上方修正。増益率が3.3倍→4.2倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。前期業績の上方修正は6月に続き、2回目となる。売れ筋商品の拡充や好調な時計売り場を中心に改装を進めたことが奏功し、売上が計画を上回ったことが寄与。販管費を抑制したことも利益を押し上げた。前日終値ベースの予想PERが18.7倍→11.7倍に急低下し、割安感が強まったことも支援材料となった。
■カーリットH <4275> 757円 +100 円 (+15.2%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率6位
カーリットホールディングス<4275>がストップ高まで買われ、上場来高値を更新した。12日にドイツで開幕したフランクフルト国際自動車ショーでホンダ<7267>や独フォルクスワーゲンなどが電気自動車(EV)のコンセプトカーを発表するなど、世界的にEVシフトの流れが強まるなか、EVの心臓部ともいえるリチウムイオン2次電池の評価試験を手掛けている同社への関心が高まっているもよう。同社傘下の日本カーリットの電池試験場は、セルからモジュールまでの、さまざまな種類の電源を取り揃えている。
■三菱化工機 <6331> 268円 +34 円 (+14.5%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
三菱化工機<6331>は大幅3日続伸。この日の朝方、日清紡ホールディングス<3105>が白金を使わない固体高分子形燃料電池用の触媒の実用化に世界で初めて成功したと発表したことを受けて、燃料電池の普及拡大に期待が高まっており、新型高性能小型オンサイト水素製造装置「HyGeia-A」を用いた水素ステーションを建設する同社にも関連銘柄物色の人気が波及したようだ。「HyGeia-A」は、同社の水素製造技術の実績や知見を結集した設備で、都市ガス(天然ガス)およびLPG(プロパンガス)を原料として水素を製造する。欧州や中国で非ガソリン車化が進むなか、トヨタ自動車<7203>は中国で燃料電池車の実証実験を10月にも始める予定であることから、燃料電池車関連への注目も徐々に高まっているようだ。
■加地テック <6391> 325円 +41 円 (+14.4%) 本日終値
加地テック<6391>は出来高を伴って急伸。同社は特殊ガス圧縮機製造が主力事業で、今後「水素ビジネス」に注力する構えを鮮明にしている。同社が4月28日に発表した中期経営計画では、水素関連事業用圧縮機の地位確立が中心に据えられている。なかでも、燃料電池車(FCV)充填用に重点を置いており、水素をエネルギーとする自動車普及のために、JXTGホールディングス<5020>やトヨタ自動車<7203>など11社が、燃料電池車に燃料を供給する水素ステーション事業で提携することが明らかになっており、加地テックの水素ビジネス拡大への追い風が加速しそうだ。同社は既に14年から水素ステーション用水素圧縮機の受注をスタートさせており、相応の実績を積んできている。また、15年3月には三井造船<7003>が資本参加。さらに今年3月にTOBが実施され、加地テックは三井造船の持ち株比率51%の子会社化となった。18年3月期の単体経常利益は4億4000万円(前期比22.2%増)予想とV字回復が予想される。
■リネットJ <3556> 543円 +28 円 (+5.4%) 本日終値
リネットジャパングループ<3556>が急伸。同社はきょう、ビックカメラ<3048>に続き、コジマ<7513>にも小型家電の宅配便リサイクルのサービス提供を開始したと発表。さらなる事業拡大などが期待されているようだ。このサービスは、小型家電リサイクル法の認定事業者であるリネットジャパンが、利用者の都合にあわせて自宅から不要になったパソコンや小型家電を宅配便で回収し、国の認定工場で再資源化処理を行う。
■櫻護謨 <5189> 580円 +29 円 (+5.3%) 本日終値
桜ゴム<5189>が急伸、今月8日につけた565円を上回り2013年11月以来の高値圏に再突入した。ゴムホースの大手メーカーだが、ロケット用エンジン部品にも展開し、航空自衛隊や米ボーイングなどの認定工場となるなどその高い技術力に定評があり、防衛関連としての側面も持つ。高ROE銘柄で株価指標面からも依然としてPER10倍近辺と割安感が強く、7月末以降は継続的な買いに支えられ、週足で7連続陽線という強さをみせている。
■バルニバービ <3418> 2,713円 +131 円 (+5.1%) 本日終値
12日、バルニバービ <3418> [東証M] が決算を発表。17年7月期の連結経常利益は前の期比5.8%増の6.2億円で着地。続く18年7月期も前期比15.6%増の7.2億円に伸び、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。同社は和洋のレストランを中心に、スイーツ店など多様な飲食店を展開している。今期は8月に出店したレストラン「オープンテラス ミーイート」のほか、現時点で3店舗の新規出店を計画する。前期出店した新店の通期寄与に加え、菊水やR.Tパートナーズの買収効果なども見込んでいる。
■東洋電機製造 <6505> 2,289円 +103 円 (+4.7%) 本日終値
東洋電機製造<6505>は5日続伸し、新値追い。同社は12日、中国・成都で都市交通向け鉄道車両用電機品の製造を目的とした合弁会社を設立したことを明らかにしており、同国でのさらなる事業拡大が期待材料となったようだ。合弁会社の出資比率は、中国企業が51%、東洋電が49%。新会社は主に、都市交通向けパンタグラフの組み立て、試験などを担うとしている。
■トランザス <6696> 2,734円 +116 円 (+4.4%) 本日終値
トランザス<6696>は大幅反発。米アップルが現地時間12日に開催した製品発表会で、iPhone以外にも4Kに対応したアップルTVも発表したことで、セットトップボックス(STB)への関心が高まっており、据え置き型のセットトップボックスを手掛ける同社にも関心が高まっているようだ。この日朝のテレビ東京系ニュース番組「Newsモーニングサテライト」でもセットトップボックスが取り上げられており、にわかに関心が高まっているようだ。
■ガーラ <4777> 425円 +10 円 (+2.4%) 本日終値
ガーラ<4777>が3日続伸。12日の取引終了後、韓国子会社が開発したスマートフォンゲームアプリ「Flyff Legacy」(フリフレガシー)日本語版のダウンロード(DL)配信を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。「Flyff Legacy」は、パソコン向けオンラインゲーム「Flyff Online」(フリフオンライン)を題材にした、スマートフォン向けMMORPG。可愛らしいキャラクターが特徴で、キャラクターがフィールドを駆け回り、空を飛ぶことのできるゲームとしている。
●ストップ高銘柄
トミタ電機 <6898> 2,126円 +400 円 (+23.2%) ストップ高 本日終値
日本無線 <6751> 1,783円 +300 円 (+20.2%) ストップ高 本日終値
モリテック スチール <5986> 520円 +80 円 (+18.2%) ストップ高 本日終値
大興電子通信 <8023> 571円 +80 円 (+16.3%) ストップ高 本日終値
大泉製作所 <6618> 1,128円 +150 円 (+15.3%) ストップ高 本日終値
など、9銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース