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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アズビル、ゲンキー、ソフトフロン

ソフトフロン <日足> 「株探」多機能チャートより
■ラクス <3923>  1,968円  +41 円 (+2.1%)  本日終値
 ラクス<3923>は3連騰。12日の取引終了後に発表した8月度の月次売上高(単独)が、前年同月比26.6%増の4億9700万円と高成長を持続したことが好感された。主力サービスの「楽楽精算」が8月に実施したテレビCM効果もあって問い合わせが増加しており、同63.1%増と高い伸びが継続。また、「メールディーラー」についても同18.8%増収と2ケタ増を維持した。

■アズビル <6845>  4,715円  +95 円 (+2.1%)  本日終値
 アズビル<6845>が6連騰し、上場来高値を更新した。この日、工場領域において、同社をエネルギー管理支援サービス事業者(エネマネ事業者)として活用するスキームが、「平成29年度エネルギー使用合理化等支援事業」に採用されたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同事業は、既設の工場などにおける先端的な省エネルギーや電力ピーク対策設備・システムの導入に対して、政策的意義の高いものと認められる事業に、省エネルギー投資促進に向けた支援補助金交付規程に基づき国庫補助金の交付が行われるもの。なお、同社の採用は4年連続で、複数事業での採択となる。

■トヨタ自動車 <7203>  6,417円  +56 円 (+0.9%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、SUBARU<7270>、ホンダ<7267>など自動車株が総じて堅調な値動きをみせた。外国為替市場では米長期金利の上昇基調を背景にドル買いの動きが継続、足もとは1ドル=110円台に入る円安で推移している。これまで円高警戒感の強かった自動車セクターだが、トヨタやSUBARUなど今期想定為替レートの1ドル=110円よりも円安に振れてきたことから輸出採算悪化懸念が後退、買い戻しを誘発している。

■JT <2914>  3,706円  +10 円 (+0.3%)  本日終値
 JT<2914>がしっかり。12日に、たばこ用デバイス「プルーム・テック」(Ploom TECH)スターターキットと専用たばこカプセルの販売エリアを10月30日から400店に拡大すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。「プルーム・テック」は、たばこ葉を燃やさず、高温で直接加熱もしない、JT独自の「低温加熱方式」により、においの発生を大幅に減少させた商品。昨年3月に福岡市内の一部販売店とオンラインショップで発売し、今年6月からは東京都心部約100店舗に販売エリアを拡大していたが、利用者が急増していることから販売エリアを拡大する。また、11月上旬からは、専用たばこカプセルに「メビウス・ブラウン・アロマ・フォー・プルーム・テック」「メビウス・レッド・クーラー・フォー・プルーム・テック」の2銘柄を新たに発売するほか、専用たばこカプセルの販売を、東京都全域の主要なコンビニエンスストアで開始するとあわせて発表した。

■ゲンキー <2772>  4,655円  -345 円 (-6.9%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 12日、ゲンキー <2772> が123万5000株の公募増資とオーバーアロットメントによる売り出しに伴う上限16万5000株の第三者割当増資を実施するほか、藤永賢一同社社長による5万株の株式売り出しを行うと発表したことが売り材料。新株発行が最大で発行済み株式数の約9.9%におよぶ規模とあって、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが向かった。発行価格は20日から25日までのいずれかの日に決定。最大で約64億円の調達資金については、新規出店や既存店舗改装の設備投資資金や借入金返済などに充てる。

■神戸物産 <3038>  5,420円  -390 円 (-6.7%)  本日終値  東証1部 下落率3位
 神戸物産<3038>は大幅反落。12日の取引終了後に発表した第3四半期累計(16年11月~17年7月)連結決算は、売上高1872億9300万円(前年同期比4.6%増)、営業利益111億5800万円(同35.7%増)、純利益64億3400万円(同2.5倍)と大幅増益となったが、月次動向などから好業績は予想されており、いったん目先の材料出尽くしとみた売りが出たようだ。期中に業務スーパー34店舗を出店(閉店8店舗)したことや既存店売上高が堅調に推移したことが増収に貢献した。また、NB商品をPB商品へ切り替えたことによる利益率の改善や、価格戦略も功を奏し大幅増益で着地した。なお、17年10月期通期業績予想は、売上高2524億円(前期比5.5%増)、営業利益138億円(同16.6%増)、純利益85億円(同86.4%増)の従来見通しを据え置いている。

■村田製作所 <6981>  16,500円  -250 円 (-1.5%)  本日終値
 村田製作所<6981>、TDK<6762>など米アップルのサプライヤーである電子部品メーカーは売り買い交錯もやや売りが先行。現地時間12日、マーケットの注目を集めた米アップルの新製品発表会が開催され、スマートフォンの最上位機種である「iPhoneX」を発表、事前に報道されていた通りの内容だったこともあり、アップル株は材料出尽くし感から利益確定売りに下落した。両銘柄とも9月相場で売りを先行させていたこともあって下値抵抗力を発揮しているが、足もとは若干売りに押されている。ただ、iPhoneの高機能化に伴い日本の電子部品メーカーへの中期的な恩恵は高まることが予想され、株価には追い風材料だ。

■ソフトフロン <2321>  237円  +50 円 (+26.7%) ストップ高   本日終値
 ソフトフロントホールディングス<2321>がストップ高。同社は12日取引終了後、光通信<9435>と合弁会社ソフトフロントマーケティング(仮称)を設立し、出資比率は同社が65%、光通信が35%で、電力のコスト削減サービス「ハルエネでんき」などの媒介販売事業を展開することを発表、これによる業容拡大への期待が投機資金を呼び込んだ。

■菊水電子工業 <6912>  1,300円  +249 円 (+23.7%) 一時ストップ高   本日終値
 菊水電子工業<6912>が一時連日のストップ高まで買われた。同社は電子計測器および電源機器を製造、耐電圧試験器や直流安定化電源で高実績を誇る。電気自動車(EV)向け耐電圧試験器への引き合いが高水準で、リチウムイオン電池の評価試験では充放電システムコントローラーを手掛けていることから、同関連テーマの有力株として短期資金が流入している。時価は1996年以来約21年ぶりの高値圏に突入している。

■MICS化学 <7899>  425円  +72 円 (+20.4%) 一時ストップ高   本日終値
 包装フィルムなどを手掛けるMICS化学<7899>が一時ストップ高まで買われた。同社は12日取引終了後に、18年4月期第1四半期(5~7月)の連結決算を発表。営業利益は2700万円(前年同期は100万円)となり、上半期計画5300万円に対する進捗率は50.9%となった。売上高は6億200万円(前年同期比0.9%減)で着地した。水産分野向けの売り上げが減少した一方、医療や産業分野向けは底堅く推移。利益面では全社あげてのコストダウン活動が寄与した。なお、上半期および通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

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