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【市況】12日の米国市場ダイジェスト:ダウ61ドル高、投資家心理の改善が進む

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:ダウ61ドル高、投資家心理の改善が進む

12日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は61.49ドル高の22118.86、ナスダックは22.02ポイント高の6454.28で取引を終了した。昨夕に採択された北朝鮮に対する国連の制裁決議において、米国が石油の全面禁輸など主要な制裁措置を断念したことで地政学リスクが後退し、アジア・欧州株が概ね全面高となり、米国株も連れ高。7月JOLT求人件数が過去最高となったほか、米国債利回りの上昇で金融株が選好され、終日堅調推移となった。セクター別では、銀行や電気通信サービスが上昇する一方で公益事業や不動産が下落した。

イスラエルの製薬テバ・ファーマスーティカル・インダストリーズ(TEVA)は、医療機器のクーパー(COO)と避妊器具事業を11億ドルで売却合意し、上昇。8月31日に合併手続きを完了した化学メーカーのダウ・デュポン(DWDP)は、分社化計画の変更を発表し、堅調推移。米長期金利の上昇で、モルガン・スタンレー(MS)やゴールドマンサックス(GS)などの金融各社が買われた。一方で、ファストフードのマクドナルド(MCD)はハリケーンの影響による業績懸念が浮上し、下落した。

携帯端末のアップル(AAPL)は、本日の新製品発表会で「iPhone8」「iPhone8プラス」「iPhoneX(テン)」の新型モデルを発表した。いずれもワイヤレス充電が可能となり、iPhoneXには有機EL(OLED)ディスプレーや顔認証が導入された。また新型「Apple Watch」ではLTE対応となり、通話が可能となる。


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■NY為替:米雇用指標改善や税制改革への期待でリスクオン

12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円67銭から110円25銭まで上昇して110円16銭で引けた。米国の7月JOLT求人件数が過去最高を記録したこと、ムニューシン米財務長官が年内の米国の税制改革実施を再公約したことが好感材料となり、ドル買い・円売りに拍車がかかった。

ユーロ・ドルは、1.1928ドルから1.1974ドルまで上昇し、1.1966ドルで引けた。ユーロ・円は、130円91銭から131円90銭まで上昇。リスク選好の円売りが続いた。ポンド・ドルは、1.3228ドルから1.3298ドルへ上昇した。ドル・スイスは、0.9576フランから0.9618フランへ上昇。安全通貨としてのフラン買いが後退した。


■NY原油:続伸で48.23ドル、3カ月超の減産期間延長の思惑も

12日のNY原油先物10月限は小幅続伸(NYMEX原油10月限終値:48.23 ↑0.16)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日比+0.16ドルの48.23ドルで取引を終えた。2018年3月末が現行の減産合意期限となっているが、石油輸出国機構(OPEC)は減産期間を3カ月超延長することで協議していることが材料視された。市場関係者の間では6カ月程度の期間延長で合意されるとの見方も浮上している。ただ、大型ハリケーン「ハービー」と「イルマ」の影響で9月の石油需要は減少するとの見方が多いことから、原油先物はやや上げ渋った。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  23.95ドル +0.59ドル(+2.53%)
モルガン・スタンレー(MS) 45.75ドル +0.59ドル(+1.31%)
ゴールドマン・サックス(GS)225.95ドル +4.89ドル(+2.21%)
インテル(INTC)      36.09ドル +0.32ドル(+0.89%)
アップル(AAPL)      160.86ドル -0.64ドル(-0.40%)
アルファベット(GOOG)   932.07ドル +2.99ドル(+0.32%)
フェイスブック(FB)    172.96ドル -0.55ドル(-0.32%)
キャタピラー(CAT)     120.94ドル +2.07ドル(+1.74%)
アルコア(AA)       45.00ドル +1.40ドル(+3.21%)
ウォルマート(WMT)     79.61ドル +0.53ドル(+0.67%)
スプリント(S)       7.90ドル +0.29ドル(+3.81%)

《HT》

 提供:フィスコ

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