市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):丹青社、住友鉱、FDK

丹青社 <日足> 「株探」多機能チャートより
■丹青社 <9743>  1,202円  +41 円 (+3.5%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 4日、丹青社 <9743> が18年1月期上期(2-7月)の連結経常利益を従来予想の23.8億円→29.6億円に24.4%上方修正。従来の17.7%減益予想から一転して2.4%増益を見込み、7期連続で上期の過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。閑散期の5-7月期の売上が計画を上回ったことが寄与。採算向上に取り組んだことも利益を押し上げた。修正した上期予想が通期計画の43億円に対して68.8%進捗に達しており、通期業績の上振れも期待できる状況にある。

■住友金属鉱山 <5713>  1,902.5円  +29.5 円 (+1.6%)  本日終値
 住友金属鉱山<5713>が高い。足もとで金や銅といった金属価格が上昇しており、同社株に見直し買いが流入している。野村証券は4日、住友鉱の目標株価を従来の1460円から1850円に引き上げた。レーティングは「ニュートラル」としている。金属価格の上昇を受け業績予想を上方修正した。足もとの金属価格上昇はやや急激すぎるとみており、「中長期的な魅力はあるが、いまは投資のタイミングではない」とも指摘している。また、同証券ではDOWAホールディングス<5714>のレーティングの「ニュートラル」を継続するとともに目標株価は895円から930円に見直している。

■FDK <6955>  177円  +2 円 (+1.1%)  本日終値
 FDK<6955>は連日の逆行高。富士通グループが事業構造改革で経営資源を成長分野に集中させる動きをみせるなか、市場成長余地の大きい2次電池分野に展開する同社は注目のグループ企業となる。特に、大容量ニッケル水素蓄電池を来年度中に商業化予定、富士通研究所と共同で高電圧・大容量の全固体リチウム電池の開発も進捗させている。

■アドバンテスト <6857>  1,891円  +21 円 (+1.1%)  本日終値
 アドバンテスト<6857>が全般軟調地合いのなか5日続伸と戻り足を強めている。半導体テスターのトップメーカーで、世界的な半導体メモリーの設備投資需要拡大が追い風となっている。特に、立体方向に積層化した3次元NAND型メモリー向けテスターへの需要旺盛で中期成長への期待が大きい。直近は米国株市場で半導体関連株が買い直されており、フィラデルフィア半導体株指数は5日続伸、東京市場でも関連株に見直し機運が台頭している。

■大阪ソーダ <4046>  550円  +6 円 (+1.1%)  本日終値
 4日、大阪ソーダ <4046> が発行済み株式数(自社株を除く)の9.49%にあたる1000万株(金額で50億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は10月2日から18年9月28日まで。併せて、100億円の新株予約権付社債(転換社債=CB)を発行すると発表したが、売り材料視されなかった。

■トヨタ自動車 <7203>  6,219円  +50 円 (+0.8%)  本日終値
 日経平均は前日の大幅安に続き、きょうも後場に入り下げ幅を拡大しており、北朝鮮を巡る朝鮮半島情勢の緊迫化を嫌気する売り圧力が強まっている。そのなか、意外な頑強ぶりをみせているのが自動車株でトヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>などがプラス圏で推移する強さをみせた。為替が1ドル=109円20銭台と円高に振れているものの、狼狽的な売りはみられない。トヨタは直近信用売り残が増加傾向で、8月25日申し込み現在で信用倍率は1.93倍と改善、日証金では株不足状態にあり、目先買い戻しが株価に浮揚力を与えているもようだ。

■荏原 <6361>  3,475円  +25 円 (+0.7%)  本日終値
 三菱UFJモルガン・スタンレー証券が4日付で荏原製作所 <6361> の投資判断「オーバーウエート(強気)」を継続し、目標株価を3900円→4300円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、主力の風水力事業の受注回復をカタリストに、中期的な利益成長を実現するとの見方を継続すると報告。今後の株価が18年12月期の過去最高益更新を織り込むタイミングと考え、「オーバーウエート」を強調した。また、低収益のポンプの構造改革効果の発現が今後の注目ポイントになると指摘している。

■ユナイテッドアローズ <7606>  3,665円  +5 円 (+0.1%)  本日終値
 ユナイテッドアローズ<7606>は続伸。4日の取引終了後に発表した8月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高が前年同月比11.2%増となり、2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。8月はセール需要の後ろずれに伴い、半袖カットや半袖シャツ、ブラウス、パンツ、スカート、ワンピース、サンダルなどの夏物衣料が好調に推移した。また、新規商品で、著名ブランドとの別注商品や先物需要のダウンジャケットなどの動きが目立ち、既存店売り上げの伸びにつながった。

■福井コン <9790>  2,922円  -593 円 (-16.9%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 福井コンピュータホールディングス<9790>は大幅続落。4日の取引終了後、議決権所有割合で42.42%を所有する大株主のアセットマネジメント(名古屋市東区)から、臨時株主総会の招集請求を受領したと発表しており、これを嫌気した売りが出たようだ。招集の理由は、蕗野勝氏が代表取締役として従業員の管理監督ができておらず、経営を担う適格性を欠くことおよびコーポレートガバナンスを強固なものとするためという。なお、同請求に関する取締役会の方針については、請求の内容などを慎重に検討したうえで、決定次第発表するとしている。

■ピジョン <7956>  3,870円  -315 円 (-7.5%)  本日終値
 ピジョン<7956>は大幅安。同社は4日取引終了後、18年1月期の連結業績予想の修正を発表。売上高を998億円から1012億円(前期比6.9%増)へ、営業利益を170億円から187億円(同16.8%増)へ、最終利益を118億円から130億円(同16.9%増)へそれぞれ増額修正している。中国などでベビー用品の売り上げが想定を上回る好調で、最終利益は増額前の時点で8期連続のピーク利益更新見通しにあったが、さらに上乗せされる見通しとなった。また、年間配当を従来予想の56円から62円に6円増額している。ただ、株価は好業績を事前に織り込んでおり、目先利益確定の売り急ぎが目立つ。 

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均