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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):セ硝子、菱洋エレク、トランスコス

セ硝子 <日足> 「株探」多機能チャートより
■セントラル硝子 <4044>  473円  +11 円 (+2.4%)  本日終値
 セントラル硝子<4044>が3日続伸。8月14日につけた年初来安値411円をターニングポイントに一貫した戻り相場を形成。今日までの14立会日で下げた日はわずか2日間のみ。しかも終値が寄り値を上回る陽線の数が圧倒的に多く、回転売買目的ではない中長期資金の継続的な買いを暗示している。同社は需給逼迫が指摘されるリチウムイオン電池の電解液を手掛けており、電気自動車(EV)普及促進に積極的な欧州で販売会社を設立して電解液の需要取り込みを図る。リチウムイオン電池は、主に正極材、負極材、セパレーター、電解液の4部材で構成されているが、そのうち電解液は、正極材と負極材、それらを隔絶するセパレーターの隙間を満たす形で流し込まれている。電解液メーカーでは他にステラケミファ<4109>や関東電化工業<4047>がある。

■菱洋エレクトロ <8068>  1,895円  +42 円 (+2.3%)  本日終値
 菱洋エレクトロ<8068>は3日ぶりに反発。8月31日の取引終了後に発表した第2四半期累計(2~7月)連結決算は、売上高460億4900万円(前年同期比6.6%減)、営業利益6億8900万円(同12.5%減)、純利益5億7500万円(同1.9%増)と2ケタ減益で着地した。半導体メーカーの政策変更や主要顧客における生産調整の影響を受けた半導体/デバイスが大きく減少したことが響いたとしているが、従来予想の営業利益6億5000万円を上回って着地したことを好材料視する買いが入ったようだ。なお、18年1月期業績予想は、売上高1000億円(前期比1.6%増)、営業利益15億5000万円(同12.9%増)、純利益11億円(同33.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■トランス・コスモス <9715>  2,413円  +48 円 (+2.0%)  本日終値
 トランスコスモス<9715>が続伸。この日、デジタル化が進む消費者と企業のコミュニケーション領域に特化した独自の人工知能(AI)や機械学習などの先端技術の研究所として「Communication Science Lab(コミュニケーションサイエンスラボ)」を設立したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同研究所は、ニューヨーク大学の関根聡研究准教授を技術顧問に迎え、AIやデータサイエンスを活用し、消費者と企業のコミュニケーションを科学するために設立。外部研究機関やパートナー企業との共同研究を行うことで、AIやデータサイエンスを活用した次世代コミュニケーションの社会実装と人材育成を推進するとしている。

■東芝 <6502>  311円  +5 円 (+1.6%)  本日終値
 東芝<6502>は小幅高。同社は半導体メモリー事業の売却交渉を進めているが、目標としていた8月月内の決着はできず9月にズレ込んだ。米ウエスタンデジタル(WD)陣営への売却が有力なものの、米投資ファンド、ベインキャピタルからの買収案提示や、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の再接近の思惑が浮上するなど、交渉の行方には、依然不透明感がある。今年度末までに債務超過を解消できない場合、上場廃止となるため、早期決着が期待されているが、今後の状況次第では銀行への優先株発行のほか、既存株主に無償で新株予約権を割り当てることで資金調達を行う「ライツ・オファリング」で資本増強を図る可能性も報道されている。

■住友金属鉱山 <5713>  1,920.5円  +25.5 円 (+1.4%)  本日終値
 住友金属鉱山<5713>が続伸。SMBC日興証券は8月31日、同社株の目標株価を1300円から2030円に引き上げた。投資評価は「2」を継続した。金属市況の上昇を受け、ニッケルやコバルトなどの見通しを引き上げており、これを反映し業績予想を増額修正した。18年3月期の連結営業利益を従来予想714億円から915億円(前期比約20%増)に見直したほか、19年3月の同利益を834億円から1010億円に増額した。モリブデンの生産増と銅市況の上昇によりチリのシエラゴルダ鉱山の減損リスクが遠のいた点なども評価している。

■沢井製薬 <4555>  6,070円  +60 円 (+1.0%)  本日終値
 沢井製薬<4555>が3日続伸。岩井コスモ証券は31日、同社株の投資判断「A」を継続した。目標株価は7000円(従来7500円)としている。同社はジェネリック(後発薬)医薬品の専業大手。政府は、ジェネリック医薬品の数量シェアに関して「20年9月までに80%」の新たな目標を示している。このなか、同社はシェア拡大に加え超高齢化による患者数拡大による成長が見込める。米ジェネリック会社のUSL社を買収したことで、米国展開を加速することも注目されている。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,059.5円  +8.5 円 (+0.8%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>など資源開発関連や、JXTGホールディングス<5020>など石油元売り大手が買い優勢の展開。前日にWTI原油先物価格は1ドル27セント高の1バレル=47ドル23セントと4日ぶりに急反発しており、原油市況上昇が収益メリットにつながる銘柄に買いが向かっている。OPECの8月の産油量が7月と比較して日量17万バレル減少したことが伝わっており、加盟国の減産合意に対する懐疑的な見方が後退している。

■NSSOL <2327>  2,379円  +18 円 (+0.8%)  本日終値
 新日鉄住金ソリューションズ<2327>が3日続伸。この日、ホロラボ(東京都品川区)と、デバイステクノロジー/センサーテクノロジーのビジネス利用に関して、研究開発の加速を目指し提携したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。ホロラボは、「Microsoft HoloLens」や「Windows Mixed Reality」などVR/AR/MR技術の事業応用を目指して今年1月に複数の企業が横断的に活動するコミュニティーを基盤として設立した企業。一方、NSSOLでは、スマートグラスをはじめとする先端デバイスの現場作業での活用ノウハウを蓄積し、それをソリューションとして提供してきた経緯があることから、ホロラボの持つ先端性とオープンな場にNSSOLの持つ現場への実活用ノウハウやプロジェクト実行力を合わせることで、最新技術をいち早く顧客へ提供し、両社の事業展開を加速することを目指すとしている。

■GSユアサ <6674>  550円  +4 円 (+0.7%)  本日終値
 ジーエス・ユアサ コーポレーション<6674>が3日続伸。リチウムイオン電池関連の中核銘柄の1社として継続的な買いが入った。同社は1回の充電での走行距離を従来比2倍に伸ばす新型電池の量産を2020年にも始めると伝えられたことで8月8日に596円の高値まで買われる場面があり、その後のリチウム電池関連株の物色人気を増幅させる契機ともなった。株価はその後反落を余儀なくされているものの25日移動平均線との接触を待って再び買い直される展開となっている。業績も17年3月期の5.5%営業増益に続き18年3月期も4%増益の240億円を見込んでおり、株価指標面からも割高感はない。

■ワコールHD <3591>  1,578円  +10 円 (+0.6%)  本日終値
 ワコールホールディングス<3591>がしっかり。この日の午前中、傘下のワコールが、「睡眠の日」である9月3日(ぐっすり)に恋愛入眠シミュレーションゲーム「カレ眠(みん)★ワタシがカレと乳眠する理由(ワケ)」(以下「カレ眠★」)Android/iOS版の配信を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。「カレ眠★」は、女性の心地良い眠りをサポートするための恋愛入眠シミュレーションゲーム。ワコールが今年8月に発表した調査で、パートナーに愛され睡眠の質も高い女性の多くが歯みがきやパジャマ着用などの「入眠儀式」を実践していることが判明したことから、睡眠前の「入眠儀式」と、睡眠中の「乳眠」(睡眠時のバストをやさしく安定させて心地良い眠りを目指すこと)を楽しみながら行い、女性の眠りの質を高めるサポートを行うために制作したという。

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