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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):三菱UFJ、コマツ、ソフトバンク

三菱UFJ <日足> 「株探」多機能チャートより
■三菱UFJ <8306>  674.1円  +13.6 円 (+2.1%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が続伸。米長期金利の低下に連動するかたちで8月初旬から大きく株価水準を切り下げていた。前日は米10年債利回りが終値ベースで4日ぶりに上昇に転じ、米国株市場でもゴールドマン・サックスなど大手金融株が総じて買われ全体株指数の上昇を牽引した。これを受け東京市場でも、ここ最近の株価下落で一段と低PBRや高配当利回りが目立っていたメガバンクは出遅れ修正狙いの買いが流入している。

■豊田通商 <8015>  3,385円  +50 円 (+1.5%)  本日終値
 豊田通商<8015>が続伸。同社は30日、シンガポールの配車アプリ大手、グラブに出資したことを明らかにした。今回の出資は、東南アジア地域で新たなモビリティーサービス領域での協業を推進することが主な目的。コネクテッドやフリート車両の供給、保険などの領域で今後、具体的な協業内容を検討するとしている。なお、トヨタ自動車<7203>も同日、グラブと東南アジア地域において配車サービスで協業を開始したと発表している。

■コマツ <6301>  2,975円  +32 円 (+1.1%)  本日終値
 中国関連株は堅調。コマツ<6301>や日立建機<6305>、ファナック<6954>、ダイキン工業<6367>といった銘柄が買われた。中国国家統計局が発表した8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.7と7月に比べ0.3ポイント上昇し、市場予想(51.3)を上回ったことが好感された。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,922円  +79 円 (+0.9%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が続伸。30日のニューヨーク市場で同社が大株主であるアリババグループ株が上昇したことなどが好感された。SMBC日興証券は30日、同社株の目標株価を1万500円から1万700円に引き上げた。投資評価は「1」を継続した。ソフトバンクビジョンファンド(SVF)事業の計上方法を変更し、業績予想を修正した。また、「米スプリントが絡んだ業界再編、SVFの投資実行や成果の方向性がみえてくるにつれて成長期待は高まる」として投資評価の「1」を継続している。

■トヨタ自動車 <7203>  6,183円  +32 円 (+0.5%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、SUBARU<7270>など自動車株に買いが先行。前日発表された米4~6月の実質GDP改定値など複数の米経済指標が市場コンセンサスを上回り、これを受けた米株高と為替市場ではドル買いの動きを誘発、足もと1ドル=110円40銭台の推移と円安に振れており、これを手掛かりに買いが優勢となった。なお、トヨタ、SUBARUともに通期想定為替レートは1ドル=110円となっている。

■三菱商事 <8058>  2,543.5円  +11.5 円 (+0.5%)  本日終値
 三菱商事<8058>が5日続伸。株価は25日移動平均線をサポートラインに上値指向を強める展開。総合商社のトップでエネルギーや資源開発分野で強みを発揮する。17年4~6月期は資源高の恩恵が収益に反映され、特に豪州に権益を持つ原料炭価格の上昇が利益を押し上げる格好となり、最終利益は前年同期比16.8%増の1178億1200万円と好調だった。ここ原油価格が再び低下基調にあることはマイナス材料だが、サケ・マス養殖事業や不動産事業などの寄与もあり、18年3月期は最終増益を確保できそうだ。PER9倍前後でPBRは0.8倍と解散価値を2割も下回っており水準訂正余地は依然として大きい。

■住友理工 <5191>  1,055円  -50 円 (-4.5%)  本日終値  東証1部 下落率5位
 住友理工<5191>が反落。SMBC日興証券が30日付で、投資評価を「2」から「3」に引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券によると、同社のPERは過去5年間平均14倍(異常値除く)で推移しており、自動車部品セクターの平均10倍からすると割高な水準であったという。これは、株主構造の特殊性(住友電気工業が49.5%保有)や、M&Aで得た子会社の黒字転換期待など2ケタOPM回帰を期待したものなどが背景にあったが、8月23日付の日経新聞で「EV化進展が逆風となる会社」として同社が取り上げられたこともあり、今後バリュエーションが株価の重しとなってくると予想しているようだ。なお、目標株価は1100円を継続している。

■夢真ホールディングス <2362>  782円  -18 円 (-2.3%)  本日終値
 夢真ホールディングス<2362>は反落。同社は30日の取引終了後、17年9月期の連結業績予想の修正について、売上高を308億円から305億円(前期比31.1%増)へ、営業利益を36億円から22億円(同9.6%減)へ、純利益を21億円から13億9000万円(同14.3%減)へ下方修正し、増益予想から一転して減益予想としたことが嫌気された。建築技術者派遣事業やエンジニア派遣事業で採用計画を増やしたことで採用コストが増加したことに加えて、エンジニア派遣事業で社外委託していた研修を社内研修に切り替えるための初期投資費用が発生したことが要因という。また、主に教育関連事業で行った教育施設への設備投資や、コーポレートサイトの制作および広告宣伝費などが想定を上回ったことも利益を圧迫した。

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