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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ホシデン、富士フイルム、フェローテク

ホシデン <日足> 「株探」多機能チャートより
■ホシデン <6804>  1,715円  +187 円 (+12.2%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ
 ホシデン<6804>が急反騰し、年初来高値を大幅更新した。任天堂<7974>の新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」が記録的な大ヒット、「品不足状態が続き、買う側はネット経由、実店舗を問わず抽選で申し込む状況にあり、本体の組み立てを担うホシデンにとって特需が浮き彫りとなっている。18年3月期の最終利益を前期比2.7倍の55億円に大幅増額したことを受けてマドを開けて買われたが、依然として上値追い基調に陰りがない」(準大手証券ストラテジスト)という。そのなか、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が14日付でホシデンのレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエイト」に変更し、目標株価を1200円から2000円に大幅に引き上げており、これが物色人気を再燃させた。同証券では、ホシデンについて、部品も含めたサプライチェーンの能力が急速に上昇しており、株価が今後の需要増加に伴う業績拡大を織り込む局面が到来した、という見解を示している。あわせて営業利益について18年3月期を95億円(従来57億円)へ、19年3月期を130億円(同49億円)へ、20年3月期を100億円(同47億円)へ、それぞれ増額している。

■富士フイルム <4901>  4,245円  +303 円 (+7.7%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 富士フイルムホールディングス <4901> が急伸。14日に発表した18年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前利益が前年同期比2.4倍の576億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。インスタントカメラ「チェキ」が欧米を中心に好調だったほか、電子材料や産業機材などの販売も伸びた。和光純薬工業の連結子会社化による評価益の発生も利益を大きく押し上げた。

■フェローテク <6890>  1,598円  +103 円 (+6.9%)  本日終値
 14日、フェローテックホールディングス <6890> [JQ]が決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比77.5%増の17.4億円に拡大して着地したことが買い材料視された。有機ELパネル製造装置向け真空シールや半導体製造装置向け部材の販売が好調だったことが寄与。サーモモジュールが伸びた電子デバイス事業の収益拡大も大幅増益に貢献した。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の64億円→71億円に10.9%上方修正。増益率が12.8%増→25.1%増に拡大し、従来の7期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。前日終値ベースの予想PERが12.0倍→11.4倍に低下し、割安感が強まったことも支援材料となった。

■田中化学研究所 <4080>  1,409円  +79 円 (+5.9%)  本日終値
 田中化学研究所<4080>が続急伸しほか、ダブル・スコープ<6619>、ステラ ケミファ<4109>、古河電池<6937>、昭和電工<4004>などリチウムイオン電池関連株が軒並み上昇基調を強めている。世界的な環境規制の高まりで、欧米や中国などで電気自動車(EV)へのシフトが加速している。そのなか動力源となるリチウムイオン電池の供給が間に合っていない現実が浮き彫りとなってきた。住友金属鉱山<5713>が前週発表した4~6月期決算では最終損益が前年同期の69億3600円の赤字から220億8200万円の黒字に急回復、これを手掛かりに大きく買われたが、リチウム電池材料の好調な伸びがこの背景にある。これを契機に正極材や負極材、セパレーターなどを手掛ける企業群に改めてマーケットの注目が集まっている。

■安川電機 <6506>  3,325円  +120 円 (+3.7%)  本日終値
 安川電機<6506>が4日続伸で3300円台に買われ、上場来高値を連日で更新した。上場企業の先陣を切って7月20日に発表した4~6月期決算では通期業績の大幅上方修正を発表しマーケットの耳目を集め、21日に急騰を演じてからは押し目らしい押し目を形成せずに一貫した上昇トレンドを構築してきた。先週来のリスクオフ相場でも異彩の頑強ぶりを発揮した。中国を中心とする省人化・自動化投資の流れを受け産業用ロボットが好調、またスマートフォンの生産ラインで組み立てに使われる制御機器なども収益に貢献している。「今下期もスマホ工場向けなどに制御機器やロボットの好調は持続する公算が大きいとみて、中長期スタンスの資金がポートフォリオに組み入れる動き」(市場関係者)を指摘する声も。

■ワタミ <7522>  1,416円  +46 円 (+3.4%)  本日終値
 ワタミ <7522> が急反発し、年初来高値を更新した。14日に発表した18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益が5500万円の黒字(前年同期は5億6800万円の赤字)に浮上したことが買い材料視された。居酒屋チェーン「和民」を中心とする既存店売上高が前年同期比7.6%と好調だったほか、不採算店の閉鎖なども寄与し、国内外食事業の営業損失が前年同期の4億2900万円の赤字から6700万円の赤字に縮小したことが主因。上期計画は6億円の赤字としており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■リコー <7752>  1,057円  +34 円 (+3.3%)  本日終値
 リコー<7752>が続伸。株価は1月27日につけた1050円の年初来高値を更新した。同社の第1四半期(4~6月)の連結純利益は前年同期比2.3倍の107億9600万円と大幅増益だった。北米を中心とする人員削減や不採算案件の削減を進めた効果などが出ている。この日は為替相場で1ドル110円台へ円安が進んだことも好感された。業績改善へ構造改革を進めている同社株には見直し買いが流入した。

■リクルート <6098>  2,083円  +61 円 (+3.0%)  本日終値
 リクルートホールディングス<6098>が3日続伸。5月16日に2113.3円の上場来高値(株式分割修正値)をつけているが、時価はそれに急接近している。旺盛な求人需要を背景に人材関連ビジネス大手である同社の収益機会が拡大している。前週末に発表した4~6月期決算では国内労働需給の逼迫が人材派遣事業の伸びに反映、売上高が前年同期比で2割増、営業利益段階から2ケタ増益を確保した。また、「求人情報検索サイト『Indeed』が急拡大しており、4~6月期は前年同期比で1.5倍以上の伸びと成長トレンドが鮮明で株高を後押ししている」(国内中堅証券)という。上場する人材関連企業は数多いが、時価総額の大きい同社株には春先以降、機関投資家とみられる大口の買いも断続的に観測されている。

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