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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

ユニオンツル <日足> 「株探」多機能チャートより

■ユニオンツル <6278>  3,675円 (+295円、+8.7%)

 ユニオンツール <6278> が続急伸。同社は4日大引け後(15:00)に決算を発表。「今期営業を3%上方修正」が好感された。17年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結営業利益は前年同期比23.4%増の15.5億円に伸びた。併せて、通期の同利益を従来予想の33億円→34億円(前期は30.4億円)に3.0%上方修正し、増益率が8.2%増→11.5%増に拡大する見通しとなった。

■ケーヒン <7251>  1,834円 (+126円、+7.4%)

 ケーヒン <7251> が大幅高で5日続伸。同社は4日取引終了後、18年3月期通期の連結業績予想を上方修正した。売上収益を3180億円から3260億円(前期比0.1%増)へ、営業利益を185億円から200億円(同12.9%減)へ、最終利益を105億円から115億円(同3.8%増)へそれぞれ増額した。売上収益では、二輪車・汎用製品および四輪車製品の販売増加や、為替換算上の影響により、前回発表を上回る見込み。利益は、売上増に伴う利益の増加や、為替の影響などにより前回発表を上回る見込み。なお、為替レートは、通期平均で1ドル=110.37円(第2四半期以降は1ドル=110.00円)を前提としている。

■ダイワボウ <3107>  462円 (+31円、+7.2%)

 ダイワボウホールディングス <3107> が続急伸し、年初来高値を更新した。4日に発表した18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比69.9%増の17.9億円に拡大して着地したことが買い材料視された。ITインフラ流通事業の収益が急拡大したことが寄与。法人向け市場では、民間企業、官公庁の受注がともに伸びたほか、パソコンやモバイルデバイスに加え、周辺機器、ソフトウェアの販売が増加した。個人向けでは、SIMロックフリースマートフォンやストレージをはじめとした周辺機器の販売が好調だった。

■スクエニHD <9684>  3,735円 (+220円、+6.3%)

 スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> が大幅高で3日続伸。株価は7月初旬以降、調整色の強い展開を強いられていたが、7日はマドを開けて25日移動平均線を上回り、一気にトレンド転換の様相をみせた。スマートフォン向けゲームの課金収入が好調な伸びを示し収益を押し上げており、4日取引終了後に発表した18年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算を発表。売上高は570億円(前年同期比11.3%増)と2ケタ増収を確保、営業利益は128億7400万円(同43.9%増)、最終利益は83億6800万円(同56.8%増)と市場コンセンサスを上回る高い伸びを示し、これが株価を押し上げた。

■コムシスHD <1721>  2,472円 (+145円、+6.2%)

 コムシスホールディングス <1721> が大幅続伸し、年初来高値を更新。前週末4日の取引終了後、18年3月期の連結業績予想について、売上高を3500億円から3800億円(前期比13.7%増)へ、営業利益を270億円から285億円(同13.8%増)へ、純利益を185億円から200億円(同38.1%増)へ上方修正したことが好感された。7月1日付でカンドーを株式交換により完全子会社化したことが要因。なお、同時に発表した第1四半期(4-6月)決算は、売上高639億3600万円(前年同期比10.7%増)、営業利益34億9400万円(同2.6倍)、純利益26億1100万円(同2.3倍)だった。

■Uアローズ <7606>  3,400円 (+175円、+5.4%)

 ユナイテッドアローズ <7606> が急反発。同社は4日大引け後(15:00)に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は17%増益・上期計画を超過」が好感された。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比17.5%増の24.8億円に伸び、4-9月期(上期)計画の17.7億円に対する進捗率が139.6%とすでに上回り、さらに5年平均の86.8%も超えた。

■ゼリア新薬 <4559>  2,038円 (+104円、+5.4%)

 ゼリア新薬工業 <4559> が続急伸。前週末4日の取引終了後、従来、上限を180万株、または36億円としていた自社株取得枠について、360万株(発行済み株数の6.78%)、または72億円に引き上げると発表しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。なお、取得期間は11月2日までを据え置いている。同時に発表した第1四半期(4-6月)は、売上高159億7000万円(前年同期比3.1%減)、営業利益5億9700万円(同65.3%減)、純利益6億5700万円(同50.5%減)だった。H2受容体拮抗剤「アシノン」や亜鉛含有胃潰瘍治療剤「プロマック」などが、後発医薬品の使用促進の影響を受けて苦戦。また、EAファーマ(東京都中央区)との新規プロトンポンプ阻害剤に関するライセンス契約の終了に伴い、進行中の研究開発をすべて中止し、その清算にかかる経費を研究開発費として処理したことで、大幅減益となった。なお、18年3月期通期業績予想は、売上高680億円(前期比4.9%増)、営業利益50億円(同10.1%増)、純利益38億円(同7.2%増)の従来見通しを据え置いている。

■協エクシオ <1951>  2,044円 (+98円、+5.0%)

 協和エクシオ <1951> が急反発で上場来高値更新。通信工事の大手で、NTTグループ向けは伸び悩んでいるものの、首都圏再開発に伴うインフラ需要が強力な追い風となっており、足もとの収益および受注環境は好調だ。日本マイクロソフトから働き方改革に絡み拡大が期待される「コミュニケーションプラットフォーム」のパートナー企業に認定されるなど展開力も増している。同社が4日取引終了後に発表した18年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算は、売上高が585億6300万円(前年同期比10.1%増)と2ケタ増収を確保、営業利益は37億5200万円(同65.1%増)、最終利益は27億8200万円(同2.3倍)と高い伸びを達成、これを手掛かりに大口の買いが流入した。

■ミネベア <6479>  1,915円 (+71円、+3.9%)

 ミネベアミツミ <6479> が続伸。同社は4日取引終了後、18年3月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を7500億円から8100億円(前期比26.8%増)へ、営業利益を560億円から670億円(同36.7%増)へ、最終利益を415億円から508億円(同23.5%増)へそれぞれ増額した。主力製品のボールベアリングは、自動車向けでの省エネや安全装置用のニーズ拡大などによる需要増により6月には外販として過去最高の月間販売数量を更新した。ピボットアッセンブリーも、HDD市場規模縮小の影響を受けるなかで販売数量は増加した。液晶用バックライトは、スマートフォン市場での薄型技術に優位性を持つ同社への需要は、依然として堅調に推移している。ステッピングモーターをはじめとするモーターでは、自動車向けを中心に好調な推移となった。また、ミツミ事業では、カメラ用アクチュエーター、ゲーム機器などの機構部品、スイッチ、保護ICなどスマートフォン向け製品、アンテナ、通信モジュール、コネクターなどの全ての製品が好調に推移した。

■日本CMK <6958>  1,035円 (+38円、+3.8%)

 日本CMK <6958> が続伸。同社は4日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比3.9倍の10.5億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。先進運転支援システムの普及など自動車電装化の進展を追い風に、国内を中心に主力の車載用配線プリント基板の販売が増加したことが寄与。タイ・中国工場の生産能力拡大や国内工場の生産性向上による採算改善も利益拡大に大きく貢献した。

■ソフトバンク <9984>  9,023円 (+210円、+2.4%)

 ソフトバンクグループ <9984> が3日ぶり反発。株価はここ上値の重い展開を強いられたが、目先は26週移動平均線がサポートラインとして意識され、押し目買いを呼び込んだ。同社は7日大引け後(15:00)に17年4-6月期の決算発表を控えていた。傘下の米携帯電話会社スプリントの損益改善が話題となったほか、英半導体大手アームの収益反映などが期待されていたが、サウジアラビアなどと立ち上げた10兆円ファンドの絡みもあって「アナリストは正確な業績全貌を予想しにくい部分もある。7日の上昇も決算先取りという意味合いよりもインデックス主導で浮揚力が働いたもの」(準大手証券ストラテジスト)との指摘があった。売買代金もここにきて大きく減少しており、様子見ムードを物語っていた。

■昭和電工 <4004>  2,914円 (+65円、+2.3%)

 昭和電工 <4004> が3日ぶりに反発。7日、新日鉄住金 <5401> とその子会社である新日鉄住金マテリアルズから、 パワー半導体の材料である炭化ケイ素(SiC)ウエハーの昇華再結晶法に関する関連資産を来年1月末をメドに譲り受けることになったと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。SiCパワー半導体は、現在主流のSi(シリコン)に比べ耐高温・耐電圧・大電流特性に優れた半導体材料で、次世代のパワー半導体素子の基板材料として高く期待されているもの。昭和電工では、05年からSiCエピタキシャルウエハーの技術開発に取り組み、現在では月産3000枚の製造・販売を行っているが、今回、新日鉄住金グループの保有する関連資産を取得することで、同製品のさらなる品質向上を目指すとしている。

■トヨタ <7203>  6,339円 (+123円、+2.0%)

 トヨタ自動車 <7203> が3日ぶりに反発。同社が4日取引終了後に発表した18年3月期の連結業績予想の修正では、売上高を27兆5000億円から28兆5000億円(前期比3.3%増)へ、営業利益を1兆6000億円から1兆8500億円(同7.2%減)へ、最終利益を1兆5000億円から1兆7500億円(同4.4%減)へそれぞれ増額した。これを評価する物色資金が流入した。売上高はこれまでの減収予想から一転、増収予想に変わった。業績増額の背景は主に為替相場のドル高・円安によるもので、想定為替レートはドル・円ベースで5月時点から従来比5円円安の1ドル=110円としている。なお、グループ全体の世界販売台数は、従来予想の1025万台から変更はない。あわせて発表した第1四半期の連結決算は売上高7兆476億600万円(前年同期比7.0%増)、営業利益5742億9400万円(同10.6%減)、最終利益6130億5600万円(同11.0%増)だった。また、同日に同社はマツダ <7261> との資本提携を発表、マツダに5.05%出資するほか、マツダもトヨタに0.25%出資する。出資額としては双方ともに約500億円と同額となる。

■任天堂 <7974>  38,160円 (+560円、+1.5%)

 任天堂 <7974> が続伸。全般閑散商いの相場にあっても相変わらずの人気を博し、7日の売買代金はトヨタ自動車 <7203> を大きく引き離してトップとなった。「ニンテンドースイッチ」の売れ行き好調で品不足状態が続くなか、増産に対する期待が根強くつれて業績上方修正への思惑も高まっている。同社のスイッチ向けに部品を供給する部品メーカーなどの収益も潤っており、物色人気は横へも波及している。PER100倍超で割高感を指摘する声もあるが、市場では「これだけ時価総額が大きくなると目先の指標云々では語れない。ファンドを運用する側としてはパフォーマンスで他に負けないように組み入れるよりないところで、持たざるリスクの典型」(準大手証券ストラテジスト)という。

※7日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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