市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):保土谷、リミックス、アンジェス

保土谷 <日足> 「株探」多機能チャートより
■保土谷化学工業 <4112>  6,450円  +1,000 円 (+18.4%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 保土谷化学工業<4112>が連日のストップ高。時価は2006年5月以来、約11年ぶりの高値圏に突入した。同社は有機EL材料の正孔輸送材を生産するほか、韓国子会社SFCで発光材料を手掛けており、ここ急速に市場が立ち上がる有機EL市場での成長シナリオが意識されている。7月末に発表した18年3月期の第1四半期(4~6月)連結決算では、売上高が97億2000万円(前年同期比28.3%増)、営業利益は13億300万円(同6.9倍)と目を見張る変化をみせ、通期計画の営業利益13億円(前期比38.9%減)に第1四半期時点で到達、これがマーケットで脚光を浴びた。特に同分野で圧倒的な実力を有する韓国サムスン電子向けで需要を取り込む状況にあり、今後の業容拡大への思惑も含め株価を強く刺激する背景となっている。

■リミックスポイント <3825>  1,219円  +140 円 (+13.0%)  本日終値
 リミックスポイント<3825>やインフォテリア<3853>など仮想通貨関連株が急伸。フィスコ<3807>やトレイダーズホールディングス<8704>も高い。代表的な仮想通貨ビットコインは1日夜に2つに分裂し新通貨「ビットコインキャッシュ(BCC)」が誕生した。ただ、新通貨が誕生する一方、ビットコインの価格は大手取引所ビットフライヤーによると1ビットコイン=30万円前後と高値圏で底堅く推移している。BCCは取引所や顧客の支持が得られなければ消滅する可能性も指摘されるなか、ビットコイン分裂騒動による混乱は、今後、徐々に収束に向かうことも予想されている。こうしたなか、REMIXなどの仮想通貨関連株には見直し買いが流入している様子だ。

■小松精練 <3580>  860円  +89 円 (+11.5%)  本日終値  東証1部 上昇率4位
 小松精練<3580>が大幅高で、年初来高値を更新した。同社は1日、金沢工業大学革新複合材料研究開発センターと共同開発した炭素繊維複合材「カボコーマ・ストランドロッド」が、国内で初めて耐震補強材として国内標準(JIS)化される見込みになったと発表。2018年をメドに日本の工業規格のひとつに加わる予定だとしており、今後の事業拡大などが期待されているようだ。JIS化される見込みとなったことを受け、同社は今後の事業戦略を公表。生産設備の整備・移設や検査設備の新設・移設など設備投資を進めるとともに、全国販売代理店を介して施主や施工店に販売し、25年度までにカボコーマ全体で50億円、カボコーマ・ストランドロッドで30億円の販売を目指すとしている。

■EPSホールディングス <4282>  2,038円  +187 円 (+10.1%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 1日、EPSホールディングス <4282> が決算を発表。17年9月期第3四半期累計(16年10月-17年6月)の連結経常利益が前年同期比25.9%増の65.1億円に伸びて着地したことが買い材料視された。綜合臨床グループとの統合によるシナジー効果が発現したSMO(治験施設支援)事業が収益拡大を牽引した。第3四半期累計の実績が通期計画の65億円をすでに上回っており、通期業績の上振れを期待する買いが向かった。

■アンジェス <4563>  683円  +58 円 (+9.3%)  本日終値
 アンジェス<4563>が急反発。1日の取引終了後、重症虚血肢を対象としたHGF遺伝子治療薬の医師主導型臨床研究について、6例目の観察期間が終了したと発表しており、臨床研究が順調に進展しているとの見方から買いが入ったようだ。同臨床研究は、大阪大学医学部附属病院が主導となり、同病院を含む協力医療機関で登録被験者数6例を目標に実施されてきたもの。今回、投与後の観察期間が終了したことで、臨床研究の主要部分である被験者への投与・観察(データの取得)の段階が終了し、今後はデータの解析・評価に移るという。なお、同社では、HGF遺伝子治療薬について、これまでに蓄積したデータに同臨床研究の結果を合わせ、再生医療等製品として今秋の国内承認申請を目指し準備を進めるとしている。

■三菱ガス化学 <4182>  2,734円  +209 円 (+8.3%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 三菱ガス化学<4182>は急伸。同社は2日午後2時、18年3月期の連結業績予想の利益上方修正を発表した。売上高は従来予想の5800億円(前期比4.2%増)を据え置いたものの、営業利益を370億円から440億円(同0.5%増)へ、最終利益を430億円から460億円(同4.2%減)へそれぞれ増額した。機能化学品、芳香族化学品の販売数量増加に加え、高純度イソフタル酸、メタノール誘導品の市況上昇が利益上方修正の背景となった。あわせて発表した第1四半期の連結決算は売上高1444億6300万円(前年同期比7.0%増)、営業利益141億4400万円(同42.3%増)、最終利益181億3100万円(同2.1倍)だった。

■コカBJI <2579>  3,670円  +280 円 (+8.3%)  本日終値  東証1部 上昇率10位
 1日、コカ・コーラボトラーズジャパン <2579> が決算を発表。17年12月期上期(1-6月)の連結経常利益が前年同期比94.6%増の167億円に拡大して着地したことが買い材料視された。4月にコカ・コーライーストジャパンと経営統合した効果で収益が急拡大した。特定保健用食品「コカ・コーラ プラス」などの高付加価値品の販売が伸びたほか、販売促進費の抑制や製造原価低減も大幅増益の要因となった。

■イーグル工業 <6486>  2,038円  +145 円 (+7.7%)  本日終値
 1日、イーグル工業 <6486> が決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比2.0倍の45.5億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。国内半導体業界向け製品や海外の販売が好調だった一般産業機械業界向け事業が収益を牽引した。舶用業界向け事業で修繕需要が回復したことも寄与。円安で為替差損益が改善したことも利益を押し上げた。第1四半期業績の好調に伴い、上期の同利益を従来予想の54億円→68億円に25.9%上方修正。増益率が23.6%増→55.6%増に拡大する見通しとなった。併せて、上期増額分を上乗せする形で、通期の同利益を従来予想の128億円→142億円に10.9%上方修正した。

■イーレックス <9517>  1,067円  +72 円 (+7.2%)  本日終値
 1日、電力小売りを主力とするイーレックス <9517> が決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比61.7%増の11.2億円に拡大して着地したことが買い材料視された。法人向け、家庭向けともに収益性の高い顧客の獲得が順調に進んだことが収益を押し上げた。電力の供給施設数増加に伴い調達電力量は増加したものの、取引価格が低水準で推移している日本卸電力取引所から積極的に調達したことなどで採算が改善したことも寄与した。

■アウトソーシング <2427>  5,820円  +390 円 (+7.2%)  本日終値
 アウトソーシング <2427> が続急伸し、上場来高値を更新した。同社は1日に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。17年12月期上期(1-6月)の連結税引き前利益が前年同期比2.1倍の32.4億円に急拡大し、従来予想の26億円を上回って着地したことが買い材料視された。国内では労働契約法の改正に伴う製造系分野のニーズを取り込んだほか、技術系分野でも未経験者を教育して配属するスキームが順調に進捗した。また、取引先の拡大などで豪州や欧州で公共事業のアウトソーシング事業が伸びたことも寄与した。さらに円安が進んだことも利益拡大を後押しした。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均