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【市況】【↓】日経平均 大引け| 反落・2万円割れ、米ハイテク株安と円高を嫌気 (7月28日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  20048.46
高値  20056.16(09:01)
安値  19926.60(14:32)
大引け 19959.84(前日比 -119.80 、 -0.60% )

売買高  20億2809万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆7735億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は3日ぶり反落、2万円台を割り込む
 2.米ハイテク株の下落と為替の円高が利益確定売り誘発
 3.稲田防衛相辞任による安倍政権へのダメージも懸念
 4.米4~6月期GDPなどの経済指標を前に買い手控え
 5.地合い悪のなか売買代金は2兆7000億円強に膨らむ

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは85ドル高と3日続伸し、過去最高値を連日更新。携帯電話の契約者数が大きく伸びたベライゾンの大幅高が指数を押し上げた。

 東京市場では、前日の米国株市場でハイテク株が売られた流れを引き継ぎ、為替が円高に振れたことと相まって、下値を探る展開となった。

 28日の東京市場は終始利益確定の売りが優勢となり、日経平均株価は再び2万円大台を割り込んで引けた。前日の米国株市場ではNYダウが反発したものの、ハイテク株の下げを映してナスダック指数が反落し、これが東京市場にも波及する形となった。為替が一時1ドル=111円台を下回る円高に振れたことも嫌気された。稲田防衛大臣の辞任に絡み、安倍政権の一段の求心力低下による政局混迷の影響を懸念した売りも出たようだ。韓国などアジア市場の下げも投資家心理を悪化させた。本日は週末で米4~6月期GDPなどの重要経済指標の発表を前にしていることもあって、買いポジションを軽くする動きも目立った。東証1部の売買代金は2兆7000億円強と膨らみ、活況の目安とされる2兆円を3日連続で上回った。

 個別では、東京エレクトロン<8035>が大幅安となったほか、任天堂<7974>も安い。東芝<6502>が急落、戸田工業<4100>も利食われた。日立金属<5486>、サイバーエージェント<4751>なども安い。アルプス電気<6770>、SUMCO<3436>などが軟調。トーセ<4728>、ジーンズメイト<7448>も下落した。東洋機械金属<6210>、VOYAGE GROUP<3688>なども売られた。
 半面、セイコーエプソン<6724>が買われ、デンソー<6902>も高い。オムロン<6645>が大幅高、HOYA<7741>、三井住友トラスト・ホールディングス<8309>なども上昇した。ジャフコ<8595>がストップ高に買われ、アルパイン<6816>も一時値幅制限上限まで上値を伸ばした。デクセリアルズ<4980>、IDEC<6652>などが値を飛ばした。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はデンソー <6902> 、豊田通商 <8015> 、KDDI <9433> 、アステラス <4503> 、資生堂 <4911> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約30円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄は東エレク <8035> 、ソフトバンク <9984> 、コナミHD <9766> 、アドテスト <6857> 、信越化 <4063> 。押し下げ効果は約97円。

 東証33業種のうち上昇は15業種。上昇率の上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)精密機器、(3)食料品、(4)不動産業、(5)建設業。一方、下落率の上位5業種は(1)証券商品先物、(2)その他製品、(3)空運業、(4)海運業、(5)化学。

■個別材料株

△システナ <2317>
 4-6月期(1Q)経常は40%増益。
△プラマテルズ <2714> [JQ]
 第1四半期営業益2.1倍で通期計画進捗率36%。
△ダイトーケミ <4366> [東証2]
 4-6月期(1Q)経常は26%増益、上期計画を超過。
△デクセリ <4980>
 今期経常を26%上方修正。
△テラプローブ <6627> [東証M]
 17年4-9月期は営業利益2.1倍の大幅増益見通し。
△オムロン <6645>
 2.34%を上限に自社株買いを実施。
△アルパイン <6816>
 アルプスが株式交換で完全子会社化。
△フタバ <7241>
 今期経常を一転39%増益に上方修正。
△小糸製 <7276>
 今期経常を一転4%増益・最高益に上方修正。
△ジャフコ <8595>
 31.6%を上限に自社株買いを実施。

▼ドリコム <3793> [東証M]
 17年4-9月期は86.3%営業減益見通し。
▼児玉化 <4222> [東証2]
 東証が信用規制。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)アルパイン <6816> 、(2)フタバ <7241> 、(3)ジャフコ <8595> 、(4)システナ <2317> 、(5)デクセリ <4980> 、(6)IDEC <6652> 、(7)鳥居薬 <4551> 、(8)小松精 <3580> 、(9)エクセディ <7278> 、(10)山九 <9065> 。
 値下がり率上位10傑は(1)新光電工 <6967> 、(2)キムラタン <8107> 、(3)東芝 <6502> 、(4)富士紡HD <3104> 、(5)アンリツ <6754> 、(6)戸田工 <4100> 、(7)サイバー <4751> 、(8)ID <4709> 、(9)Vコマース <2491> 、(10)キューブシス <2335> 。

【大引け】

 日経平均は前日比119.80円(0.60%)安の1万9959.84円。TOPIXは前日比5.62(0.35%)安の1621.22。出来高は概算で20億2809万株。値上がり銘柄数は807、値下がり銘柄数は1087となった。日経ジャスダック平均は3347.02円(23.89円安)。

[2017年7月28日]

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