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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):東宝、日立国際、夢の街創造

東宝 <日足> 「株探」多機能チャートより
■東宝 <9602>  3,960円  +190 円 (+5.0%)  本日終値
 東宝<9602>が急反発、年初来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は26日、同社株のレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエート」へ引き上げた。目標株価は3560円から4680円に見直した。同証券では、従来18年2月期以降は前期好調の反動で営業減益となり、19年2月期は営業増益も最高益更新には至らないと予想していた。しかし、この見方を「18年2月期以降も最高利益更新持続という強気シナリオ」へ変更した。具体的には18年2月期の連結営業利益を従来予想の425憶円から前期比3%増の515憶円(会社予想450億円)に見直したほか、19年2月期は同445億円から533憶円に上方修正している。

■日立国際電気 <6756>  2,845円  +125 円 (+4.6%)  本日終値
 日立国際電気 <6756> が3日ぶりに反発し、年初来高値を更新した。同社は26日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前利益が前年同期比20倍の68億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。半導体メーカーによる3次元NANDフラッシュメモリーへの積極投資を背景に、半導体製造装置の販売が大きく伸びたことが寄与。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の169億円→213億円に26.0%上方修正。増益率が61.2%増→2.0倍に拡大し、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。

■夢の街創造委員会 <2484>  1,260円  +55 円 (+4.6%)  本日終値
 夢の街創造委員会<2484>が反発。同社は26日、運営する宅配ポータルサイト「出前館」が、LINE<3938>が7月26日から開始したデリバリーサービス「LINEデリマ」と、フードデリバリー事業でのシステム開発や店舗開拓などで業務連携をスタートさせたと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。同社は16年5月にLINEと業務提携を行い、同年7月からはLINE公式アカウント上からデリバリー注文できるサービス「出前館 on LINE」を展開。同年10月には業務提携の強化を発表していた。

■メイテック <9744>  5,090円  +210 円 (+4.3%)  本日終値
 メイテック<9744>が後場に入って急伸し、年初来高値を更新した。同社はきょう午前11時30分に、18年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は27億5300万円(前年同期比14.9%増)となり、上半期計画48億円に対する進捗率は57.4%となった。売上高は227億6300万円(同4.3%増)で着地。前期に子会社を売却したことによる減収要因があったものの、エンジニアリングソリューション事業が好調に推移したことなどが寄与した。なお、上半期および通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■四国化成工業 <4099>  1,466円  +54 円 (+3.8%)  本日終値
 四国化成工業<4099>は続伸。同社は26日取引終了後、18年3月期の第1四半期(4~6月)連結決算を発表した。売上高は123億7700万円(前年同期比0.3%増)、営業利益は19億700万円(同14.0%増)、最終利益は14億2300万円(同14.7%増)だった。無機化成品で、ラジアルタイヤ向け原料の不溶性硫黄は、生産能力の増強を完了し、新規顧客の獲得および販売体制の確立に努めた。有機化成品の殺菌消毒剤シアヌル酸誘導品は、国内向けは順調に推移したものの、海外では米国の市況軟化を受け、市場シェアと収益性の維持に努めた。ファインケミカルで、プリント配線板向けの水溶性防錆剤タフエースを主力製品とする電子化学材料は、輸出が好調に推移した。また、エポキシ樹脂硬化剤(イミダゾール類)を中心とする機能材料は、新規開発品や輸出を中心に拡大した。住宅投資や設備投資、インフラ建設などの需要の盛り上がりを受け、住宅分野、景観分野ともに好調に推移した。業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は売上高495億円(前期比0.1%増)、営業利益70億円(同10.9%減)、最終利益53億円(同9.2%減)を見込んでいる。

■アドバンテスト <6857>  2,177円  +54 円 (+2.5%)  本日終値
 アドバンテスト<6857>は朝安後、切り返す展開。同社が26日発表した18年3月期第1四半期(4~6月)の連結営業利益は前年同期比61%減の22億2600万円と大幅減益となった。スマートフォン向け半導体の検査装置の苦戦などが響き、同期営業利益の市場予想(55億円前後)を下回った。これを受け株価は下落したが、一部アナリストからは「受注は拡大しており事業環境は依然良好」と見る声も出ており、市場には強弱感が対立している。

■ジャムコ <7408>  2,830円  +31 円 (+1.1%)  本日終値
 ジャムコ<7408>やナブテスコ<6268>が高い。米ボーイングが26日発表した4~6月期決算は最終損益が17億6100万ドルの黒字(前年同期は2億3400万ドルの赤字)と好転した。人員削減など経費削減効果が奏功しており、同日のニューヨーク株式市場でボーイングの株価は前日比9%高と急伸した。これを受け、ボーイング向けの化粧室やギャレーで高実績があるジャムコや制御装置などを手掛けるナブテスコに見直し買いが流入した。

■キユーピー <2809>  2,820円  +26 円 (+0.9%)  本日終値
 26日、キユーピー <2809> が発行済み株式数の2.96%にあたる453万株(金額で109億9002万円)を上限に自社株TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。公開買い付け期間は7月27日から8月24日まで。買い付け価格は26日終値を13.2%下回る2426円。主要株主の中島董商店と董花が保有株の一部を売却する意向を示したことに対応する。

■大同特殊鋼 <5471>  698円  +2 円 (+0.3%)  本日終値
 SMBC日興証券では26日付で特殊鋼業界の18年3月期第1四半期決算の注目点ついてリポートを発行している。対象銘柄は大同特殊鋼<5471>、日立金属<5486>、山陽特殊製鋼<5481>、愛知製鋼<5482>の4社。特殊鋼4社の18年3月期第1四半期決算は総じて堅調な推移と予測、そのなか大同特鋼については力強い内容として評価。「同社の主要顧客(自動車業界)は販売台数を伸ばしており、構造用鋼は堅調に推移していると推定される。ステンレスも自動車、半導体製造装置向けなどに好調に推移しているものと予想する」としている。一方、燃料費についても「会社側の想定以下となる可能性が高い」としている。また、日立金についても「ニッケル系のリードフレームが好調に推移した可能性が高いうえ、CVTベルトやピストンリングも全体を押し上げている可能性がある」と評価している。FA機器向けのネオジム磁石や鉄道向けの電線も好調とみているようだ。このほか、山陽特殊鋼と愛知製鋼については材料安、燃料安を享受すると予想している。

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