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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):メルコ、任天堂、古河池

メルコ <日足> 「株探」多機能チャートより
■メルコホールディングス <6676>  3,710円  +345 円 (+10.3%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 26日、メルコホールディングス <6676> が発行済み株式数(自社株を除く)の16.54%にあたる300万株(金額で105億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は7月27日から18年7月26日まで。同日決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比1.5%減の16.6億円で着地したが売り材料視されなかった。

■大豊工業 <6470>  1,640円  +142 円 (+9.5%)  本日終値  東証1部 上昇率10位
 大豊工業<6470>は後場急伸し、年初来高値更新。同社は27日午後2時、18年3月期の第1四半期(4~6月)連結決算を発表。売上高は285億2600万円(前年同期比8.0%増)、営業利益は18億8100万円(同38.6%増)、最終利益は14億3100万円(同70.6%増)だった。自動車市場では、海外で中国は減税政策や過積載規制により販売台数が増加、米国でも堅調に推移した。国内では、乗用車の販売台数が回復したことから、前年比プラスとなった。こうした環境のなかで、中国市場での軸受製品の売上増加、自動車製造用設備受注増加により売上高が拡大し利益成長につながった。業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は売上高1100億円(前期比1.0%増)、営業利益61億円(同4.1%減)、最終利益40億円(同10.2%減)を見込んでいる。

■タツタ電線 <5809>  759円  +61 円 (+8.7%)  本日終値
 タツタ電線 <5809> が急反発し、連日で年初来高値を更新した。同社は26日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終利益が前年同期比73.7%増の11.6億円に拡大して着地したことが買い材料視された。銅価格の上昇による増収効果のほか、スマートフォン新規モデルの発売に向けた機能性フィルムの需要が前期と比べ前倒しとなったことも寄与した。製品構成の改善やコスト削減が進んだことも増益に貢献。さらに固定資産売却益2億円が発生したことも最終利益を押し上げた。併せて、通期の同利益を従来予想の30億円→32億円に6.7%上方修正し、減益率が9.7%減→3.7%減に縮小する見通しとなった。

■任天堂 <7974>  38,490円  +2,720 円 (+7.6%)  本日終値
 任天堂<7974>は大幅高。同社は26日取引終了後、18年3月期の第1四半期(4~6月)連結決算を発表。売上高は1540億6900万円(前年同期比2.5倍)、営業損益は162億800万円の黒字(前年同期51億3400万円の赤字)、最終損益は212億6000万円の黒字(同245億3400万円の赤字)だった。家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」と関連ソフトの販売が伸びて収益を押し上げている。通期業績予想は従来見通しを据え置いているが、通期最終利益450億円(前期比56.1%減)に対する第1四半期時点の進捗率は47.2%に達しており増額修正期待から物色人気が加速している。

■日本バルカー工業 <7995>  2,825円  +196 円 (+7.5%)  本日終値
 日本バルカー工業 <7995> が続急伸し、年初来高値を更新した。同社は26日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比2.1倍の15.3億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。四半期ベースでの最高益を36四半期(9年)ぶりに更新した。半導体製造装置などの先端産業市場向けを中心に主力の工業用シールの販売が伸びたことが寄与。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の44億円→50億円に13.6%上方修正。増益率が12.0%増→27.3%増に拡大し、従来の10期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。

■古河電池 <6937>  919円  +60 円 (+7.0%)  本日終値
 古河電池<6937>が急騰、年初来高値に買われた。時価は約2年ぶりの高値圏。同社は自動車向け2次電池を主力に手掛けており、世界的なリチウムイオン電池に対する需要増が同社の収益機会につながるとの思惑が株価を押し上げている。欧州では電気自動車(EV)シフトの動きが加速しており、フランス政府はガソリンやディーゼル燃料で走る自動車の販売を2040年までに全廃する計画を発表、ドイツではダイムラーが南部の主力拠点で20年をメドに数百億円かけEV用電池を生産して対応を図る構え。またスウェーデンのボルボは19年以降に発売する全車をEVもしくはハイブリッド車にする方針を発表しているほか、オランダやノルウェーでも25年以降のディーゼル車やガソリン車の販売を禁止する方向で検討を始めたとの報道もみられる。直近では26日に英国政府が、40年までにガソリン車やディーゼル車の販売を全面禁止する方針を発表、これが改めてリチウムイオン電池関連株の株価を刺激している。

■エレマテック <2715>  2,048円  +126 円 (+6.6%)  本日終値
 電子部品商社のエレマテック <2715> が続急伸。同社は26日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比48.5%増の12.6億円に拡大して着地したことが買い材料視された。国内でスマートフォン向けデバイスやディスプレー関連部材の販売が好調だった。また、アジアでは自動車やOA機器向け関連部材の販売が伸びた。通期計画の56億円に対する進捗率は22.5%となっている。

■日本航空電子工業 <6807>  1,815円  +95 円 (+5.5%)  本日終値
 日本航空電子工業 <6807> が続急伸し、約6ヵ月半ぶりに年初来高値を更新した。同社は26日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比14倍の38.1億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。スマートフォンの出荷台数が高水準で推移するなか、携帯機器向けコネクターの販売が好調だったことが寄与。内製化によるコスト削減や業務効率化の進展に加え、円安進行で前年同期に計上した為替差損10.3億円が解消したことも増益に貢献した。

■日本電産 <6594>  12,230円  +605 円 (+5.2%)  本日終値
 日本電産<6594>が反発。26日取引終了後、18年3月期の連結業績予想の増額修正を発表したことを好感する買いが入った。売上高は1兆3500億円から1兆3750億円(前期比14.6%増)へ見直したほか、最終利益は1250億円から1270億円(同13.7%増)へ修正した。この日公表した第1四半期(4~6月)の業績が予想を上回ったことから、通期業績を見直した。精密小型モーター製品や車載および家電・商業・産業用製品が好調に推移している。この決算発表に対して、市場には「ポジティブ」と評価する見方が多い。今3月通期の純利益は1380憶円前後への再増額修正観測が出ている。

■ダブル・スコープ <6619>  2,451円  +120 円 (+5.2%)  本日終値
 ダブル・スコープ<6619>が大幅続伸、昨年6月以来約1年ぶりの高値圏に浮上したほか、田中化学研究所<4080>が前日のストップ高の余勢を駆って続急騰した。世界的な環境規制の高まりが電気自動車(EV)の普及を強力に後押しし、それに伴い動力源であるリチウムイオン電池の需要急増が予想されている。2018年を境に米国では排ガスを全く出さない自動車について一定の販売比率を確保しなければいけないというZEV(ゼロ・エミッション・ビークル)規制が強化され、ハイブリッド車はその範疇から外れる見通しにある。また、ガソリン車普及により大気汚染の問題が深刻な中国でも、国家戦略としてEVの普及を推進している。欧州でもフランス政府が2040年までにディーゼル車とガソリン車の販売を全廃する計画にあり、直近、英国政府もこれに追随する動きで、新車販売の禁止に伴いガソリン車の全廃を図っていく方針を発表している。このほか、スウェーデンやノルウェーなどの北欧でも同様の動きをみせており、世界中でEVシフトの動きが加速している。リチウムイオン電池用セパレーターの専業大手で韓国に製造拠点を有しているダブル・スコープや、リチウムイオン電池正極材を手掛ける田中化研などはその関連有力株として投機資金の攻勢が続いている。

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