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【注目】前週末21日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

ぴあ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ぴあ <4337>  4,000円 (+175円、+4.6%)

 ぴあ <4337> が3連騰し、年初来高値を更新した。株価は2002年2月以来、約15年5ヵ月ぶりの高値となる4000円台に復帰した。同社は20日、横浜に収容客数1万人規模の大型コンサートアリーナを建設すると発表したことが買い材料視された。音楽ライブ・エンタテインメント市場規模が拡大する一方で、東京五輪開催を控えホール・会場は不足している状況にある。同社は旺盛な音楽需要を取り込み、チケット販売の増加にもつなげる狙い。初期投資額は約100億円、開業は2020年春を予定している。なお、民間企業の単独主導による1万人規模のアリーナ建設と運営は、国内でも初めての事例になるという。

■アエリア <3758>  3,290円 (+140円、+4.4%)

 アエリア <3758> [JQ]が3日ぶり反発。21日午後0時30分ごろ、子会社リベル・エンタテインメントのイケメン役者育成ゲーム「A3!(エースリー)」に関して、22日からテレビCMの放送を開始すると発表しており、ユーザー層拡大による業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。今回のテレビCMは「A3!」の舞台である天鵞絨(ビロード)町を表現すべくロケを敢行。現実の世界に「春組」の佐久間咲也、碓井真澄、皆木綴、茅ヶ崎至、シトロンの5人が降り立ち、役者として奮闘する姿を表現した映像に仕上げているという。また、これに合わせてゲーム内でも特別ログインボーナスキャンペーンを実施するとしている。

■ドリコム <3793>  2,044円 (+66円、+3.3%)

 ドリコム <3793> [東証M]が9日ぶりに反発。21日、同社が開発協力を行い、フォワードワークス(東京都港区)が配信・提供しているスマートフォンゲーム「みんゴル」が、200万ダウンロード(DL)を突破したと発表しており、これを好感した買いが入った。「みんゴル」は、プレイステーションを代表する作品の1つで、世界シリーズ累計実売本数1400万本を超える国民的ゴルフゲーム「みんなのGOLF」シリーズのスマホ版。今回、両社では200万DL突破を記念して、プレゼントの配布やゲーム内の追加キャンペーンも実施する予定としている。

■出光興産 <5019>  2,759円 (+85円、+3.2%)

 出光興産 <5019> が反発。創業家が新株発行の差し止めを求めた同社の公募増資は20日に払い込みを終え、21日受渡日を迎えた。公募増資の発行価格2600円に対し株価は2700円台と増資に応じた投資家は利が乗った状況だが、21日は利益確定売りを抑え一段の買いが優勢となった。昭和シェル石油 <5002> との合併が前進することへの期待が出たほか、日証金ベースの貸借倍率は0.14倍と売り長となっており、売り方の買い戻しも流入したようだ。

■gumi <3903>  1,420円 (+41円、+3.0%)

 gumi <3903> が3日ぶりに反発。同社は20日、19日に配信を開始した新作スマートフォンゲーム「スマッシュ&マジック」が、配信後わずか1日で50万ダウンロード(DL)を突破したと発表しており、同タイトルの順調な滑り出しを好感した買いが入ったようだ。同タイトルは、簡単操作で誰でも楽しむことができ、マルチプレイで仲間との共闘も可能なほか、キャラクターの育成、武器の収集などやりこみ要素も兼ね備えたアクションRPG。カプコン <9697> で「ストリートファイター」シリーズや「デビルメイクライ」シリーズなど多くのヒット作品の開発に携わってきた中川裕史氏率いるアングー(東京都新宿区)との共同開発第1弾タイトルであることから、注目されている。なお、50万DLを記念してガチャチケットを1枚プレゼントするキャンペーンを実施している。また、gumiは21日、ギークス(東京都渋谷区)と、カクテル擬人化プロジェクト「カクテル王子(プリンス)」において、ゲームアプリの国内パブリッシング契約を締結したと発表しており、これも好材料視されたようだ。

■リミックス <3825>  1,087円 (+27円、+2.6%)

 リミックスポイント <3825> [東証M]やトレイダーズホールディングス <8704> [JQ]、インフォテリア <3853> [東証M]など仮想通貨関連株が高い。ビットコインが複数の陣営に分裂する可能性があり、一部取引所が分裂の可能性の高まる8月1日の前後にかけビットコイン決済を一時的に止めることを検討していることなどが警戒された。ただ、足もとでビットコイン価格は急反発。ビットコインの情報サイト、コインデスクによるとビットコインのドル建て価格は、16日には1863ドルまで下落していたが20日には一時2948ドルまで上昇。今月11日につけた3025ドルの最高値に接近した。依然、先行きには不透明感が残るが、足もとのビットコイン価格上昇を受け、REMIXなど仮想通貨関連株に見直し買いが流入した様子だ。

■テクマト <3762>  1,831円 (+38円、+2.1%)

 テクマトリックス <3762> が反発。21日午後1時ごろ、子会社沖縄クロス・ヘッドが、世界トップクラスのリモートデスクトップアプリ開発会社である米スプラッシュトップ社(カリフォルニア州)から「Splashtopテクニカルサポート総代理店」の認定を受けたと発表しており、業績への寄与を期待した買いが入ったようだ。沖縄クロス・ヘッドは、13年にスプラッシュトップ社と国内販売向け代理店契約を締結し、製品の販売と運用サービスの受託に向けた人材育成・体制の構築を進めており、今回の認定取得によりさらなるテクニカルサポート案件の獲得や製品の拡販を目指すとしている。なお、同認定を受けるのは沖縄クロス・ヘッドが世界で初めてとなる。

■ファナック <6954>  22,665円 (+460円、+2.1%)

 ファナック <6954> が続伸。5月から7月にかけて調整色を強めていたが時価は13週移動平均線の上に浮上、大勢トレンド転換を示唆している。安川電機 <6506> の第1四半期時点での通期予想の大幅増額はマーケットに驚きを持って受け止められた。そのポジティブサプライズが設備投資関連株全般に波及、その代表格である同社株にも物色の矛先が向いた。「中国では省人化投資が待ったなしの状況で、安川電の業績修正で日本企業はその恩恵を受ける形がはっきりしてきた」(市場関係者)というように、中国向け売上比率の高い銘柄にマークが強まっている。

■日油 <4403>  1,611円 (+32円、+2.0%)

 日油 <4403> が3日続伸し新高値。大和証券は20日、同社株のレーティングを新規「1(買い)」でカバレッジを開始した。目標株価は1890円とした。高収益のニッチ化学・火薬メーカーで積極的な株主還元などを評価している。同証券では18年3月期の連結営業利益を前期比1%減の240億円と予想。減益見通しだが、原燃料価格の下落が利益を押し上げ会社計画(220億円)を上回る見通しだ。同証券では19年3月期の同利益を270億円、20年3月期を300億円と連続増益を予想。火薬事業での防衛予算の回復がプラス材料になるとみている。また、増配や自社株買いによる積極的な株主還元にも期待している。

■ナノキャリア <4571>  724円 (+13円、+1.8%)

 ナノキャリア <4571> [東証M]が3日続伸。21日午前10時ごろ、同社の次世代型プラットフォーム技術である核酸医薬のデリバリーに関する物質特許出願について、米国特許庁から特許査定を受けたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回特許査定を受けた核酸医薬デリバリー技術は、アキュルナ(東京都文京区)に用途を限定した実施権を許諾している技術。今回の特許査定により、日本に加えて米国でも権利を確保することが可能となり、知的財産戦略の強化につながると期待されている。なお同件による18年3月期業績への直接的な影響はないとしている。

■キーエンス <6861>  51,700円 (+590円、+1.2%)

 キーエンス <6861> が4連騰、5日移動平均線を足場に上値追いを加速させている。米国ではクラウドコンピューティング市場が急拡大、20日に発表された米マイクロソフトの4-6月期決算でもクラウド事業の好調が牽引して最終利益が前年同期比で倍増した。今後はクラウド市場の成長とIoT時代の到来が同じ時間軸で進むことになるが、同社は、IoTで必須となるセンサー機器の専業メーカーとして注目されており、既に6兆円を超える時価総額を誇る。持たざるリスクを意識した機関投資家の組み入れニーズも一段と強まる可能性が出てきた。

※21日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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