市場ニュース

戻る
 

【注目】前週末21日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

アルメディオ <日足> 「株探」多機能チャートより

■アルメディオ <7859>  274円 (+53円、+24.0%) 一時ストップ高

 アルメディオ <7859> [東証2]がストップ高。同社は20日、中国でカップ式自動販売機オペレーション事業に参入すると発表しており、業容拡大による業績への貢献に期待する買いが向かった。中国では高品質の嗜好品に対する消費者の需要が高まっており、ビジネス街の勤務者や海外渡航経験者にコーヒーなどの嗜好品が認知され、今後急速に普及することが見込まれる。同社はこの機会を捉え、中国市場でのカップ式自動販売機オペレーション事業に参入するため、上海に子会社を設立する。

■ホープ <6195>  1,778円 (+300円、+20.3%) ストップ高

 ホープ <6195> [東証M]がストップ高。20日の取引終了後、コロプラ <3668> と販売パートナー契約を締結し、コロプラの「Location Trends」および「インバウンド動態調査レポート」の販売を開始すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。今回のパートナー契約締結は、コロプラが提供する自治体向け観光ビッグデータを活用し、自治体における観光動態調査支援へのニーズに対応するのが狙い。観光客の動きを「見える化」することで、観光エリアの特徴・課題を俯瞰して把握して性別・年齢層別の分析などを行い、これを自治体に提供することで、ターゲットごとの具体的なアクションプランの立案・実行、施策検証を可能にするとしている。

■日本鋳造 <5609>  169円 (+27円、+19.0%)

 日本鋳造 <5609> [東証2]が4連騰。同社は20日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益が6000万円の黒字(前年同期は5300万円の赤字)に浮上して着地したことが買い材料視された。橋梁部品や柱脚の好調が継続したうえ、半導体製造装置向け低熱膨張材の需要が回復し、28.3%の大幅増収を達成したことが寄与。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同損益を従来予想の2億円の黒字→3億5000万円の黒字(前期は3億0600万円の赤字)に75.0%上方修正した。

■ゲンキー <2772>  3,950円 (+610円、+18.3%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。ゲンキー <2772> が一時ストップ高まで上昇し、年初来高値を更新した。同社は21日午前に決算を発表。17年6月期の連結経常利益は前の期比41.8%増の40.8億円に拡大して着地。続く18年6月期も前期比18.6%増の48.5億円に伸び、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は新規出店30店舗を計画するほか、生鮮食品の取扱店舗を拡大し、既存店139店舗を改装する見込み。また、消費者の低価格志向が根強いなか、ポイントによる販売促進や低価格プライベート商品の拡充などで客数の増加を図る。

■はてな <3930>  2,625円 (+384円、+17.1%) 一時ストップ高

 はてな <3930> [東証M]が3連騰。21日正午ごろ、ニンテンドースイッチ向けソフト「スプラトゥーン2」のゲーム連動サービス「イカリング2」を任天堂 <7974> と共同開発したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。21日発売の「スプラトゥーン2」は、販売実績480万本(3月末時点)の話題作「スプラトゥーン」の続編ソフト。今回共同開発した「イカリング2」により、「スプラトゥーン2」と連動した対戦成績の閲覧やソーシャルシェア、ゲーム情報のチェック、ゲーム内アイテムの入手などが可能になるという。なお、同社と任天堂との共同開発事例は同件で3例目となる。

■エンプラス <6961>  4,010円 (+390円、+10.8%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率2位。エンプラス <6961> が3連騰。同社は20日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比57.6%増の12.8億円に拡大して着地したことが買い材料視された。車載向けICテスト用ソケットなどの販売が好調だった半導体機器事業が収益を牽引した。上期計画の17億円に対する進捗率は75.8%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■山一電機 <6941>  2,152円 (+202円、+10.4%)

 東証1部の上昇率3位。山一電機 <6941> が6連騰。21日は上げ足を一気に加速させ、市場の注目の的となり年初来高値を更新した。同社はIC基板装置や検査装置に使うバーンインソケットで群を抜く世界シェアを有しており、米国株市場で半導体関連銘柄が買い直されるなか、その動きに呼応する形で値動きの軽さに着目した投機資金の買いを呼び込んだ。株式需給面でも信用取組の売り買いのバランスがよく、日証金では株不足で逆日歩がついた状態にある。また、市場では「ひふみ投信で知られるレオス・キャピタルワークスの買い増しや、インベスコ・アセット・マネジメントが大株主に浮上するなど機関投資家資からの組み入れニーズの高い企業であることも関心を高めている」(国内ネット証券アナリスト)と指摘されている。

■安川電機 <6506>  2,806円 (+256円、+10.0%)

 東証1部の上昇率5位。安川電機 <6506> が続急騰し、連日で上場来高値を更新した。同社は20日に決算を発表。18年2月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比2.4倍の125億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。中国を中心としたスマートフォンやデータセンター関連などの旺盛な需要を背景に、サーボモーターの受注が大きく伸びた。ロボット事業の収益拡大も大幅増益に貢献した。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の380億円→450億円に18.4%上方修正した。併せて、今期の年間配当を従来計画の26円→30円(前期は20円)に増額修正したことも支援材料となった。

■東競馬 <9672>  3,450円 (+265円、+8.3%)

 東証1部の上昇率9位。東京都競馬 <9672> が大幅高で年初来高値。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が20日付で投資評価「バイ」、目標株価4200円で新規にカバレッジを開始しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。インターネット投票システムのSPAT4(南関東4競馬在宅投票システム)による馬券の売り上げ増加に加えて、規制緩和による大井競馬場周辺の駐車場・倉庫の有効活用や、大井競馬開催日以外の来場者誘致などによる中期的な成長持続を評価。これに対して株価は割安な水準にあると判断したという。

■Gunosy <6047>  2,840円 (+213円、+8.1%)

 Gunosy <6047> [東証M]が4連騰。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が20日付で投資判断「オーバーウエイト」を継続し、目標株価を2800円から3300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、同社がテクノロジーを強みとし、アドネットワークやSSP(サプライサイドプラットフォーム)に頼ることなく、自らのサービスに対して、自らのテクノロジーで広告売り上げを上げられる数少ない会社であると評価。また、ターゲティングの精度向上による単価の上昇を想定し、18年5月期営業利益を20億7000万円から23億9000万円(会社予想22億600万円)へ、19年3月期を同26億5000万円から32億9000万円へ上方修正している。

■トーセイ <8923>  854円 (+54円、+6.8%)

 トーセイ <8923> が大幅3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が20日付で投資判断「バイ」、目標株価1400円で新規にカバレッジを開始しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。同証券では、不動産流動化事業の事業規模拡大や、AUM(受託資産残高)増加などから利益成長が続くと予想。一方で、株価は割安な水準にあると判断したという。

■田中化研 <4080>  976円 (+61円、+6.7%)

 田中化学研究所 <4080> [JQ]が急伸し約5ヵ月半ぶりに年初来高値を更新したほか、戸田工業 <4100> 、オハラ <5218> などリチウムイオン電池関連株が引き続き買いを集めた。世界的な環境規制の高まりを背景に、世界各国で電気自動車(EV)シフトの動きが加速、その動力源であるリチウムイオン電池の需給が逼迫する状況にあり、関連銘柄の商機が一気に高まるとの思惑が買いを呼び込んだ。世界最大の自動車市場である中国では、自動車の急速な普及で環境問題が深刻化しており、これに対応して国家戦略としてEVの普及を推進している。来年からの新エネルギー車規制導入を前にリチウムイオン電池の生産ラインを増強する動きが相次ぎ、株式市場でも関連銘柄が軒並み高に買われる状況となった。技術力で先行する日本でも、これに歩調を合わせる形で投機資金の攻勢が強まっている。

■ツガミ <6101>  877円 (+40円、+4.8%)

 ツガミ <6101> が続伸したほか、オークマ <6103> 、牧野フライス製作所 <6135> など工作機械株が買いを集めた。為替が1ドル=111円台後半の円高水準でもみ合っているにも関わらず、強さが際立つ状況。これについて市場関係者は「今週発表された6月の工作機械受注額確報値が過去3番目となる高い伸びを示したことでも分かるように、中国の生産ラインへの投資需要が極めて旺盛だ。20日に安川電機 <6506> が18年2月期の業績見通しについて大幅上方修正したこともマーケットに驚きを与えており、中国経済の減速懸念の後退と合わせ、設投需要の高まりを前向きに評価する動きが加速した」(準大手証券ストラテジスト)と指摘している。

※21日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均