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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):アジア航、ディップ、パルHD

アジア航 <日足> 「株探」多機能チャートより
■アジア航測 <9233>  1,643円  +600 円 (+57.5%) ストップ高   本日終値
 アジア航測<9233>は5日連続のストップ高。東証が11日、アジア航測株について12日から信用取引の日々公表銘柄指定と制限値幅の拡大(上限のみ600円)を実施すると発表したものの、買い意欲は旺盛のままだ。動意を見せる前の5日終値543円に比べて、5日間で約3倍の急騰をみせている。株価上昇の手掛かり材料とされているのは、同社がトヨタ自動車<7203>と共同出願していた「ナビ情報提供システムおよびナビ情報提供装置」に関する特許について、6日に公開されたこととされている。また、同社は5日に、ドローンによる写真測量のためのクラウド型3Dモデリングサービスを今月上旬にも開始すると発表しており、これも買い手掛かりとなっているようだ。また、今回の九州北部豪雨災害に関連して、今後のこうした自然災害対策や復旧工事に貢献する、同社の航空撮影やデータ解析、測量技術にも改めて注目が集まっているようだ。

■ディップ <2379>  2,604円  +268 円 (+11.5%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 ディップ<2379>が続急伸。11日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)単独決算が、売上高98億1500万円(前年同期比19.9%増)、営業利益25億8500万円(同17.1%増)、純利益18億1000万円(同24.3%増)と2ケタ営業増益だったことが好感された。求人需要の高まりが継続したことを受けて、「バイトル」「はたらこねっと」などのメディア事業が好調に推移し業績を牽引した。積極的な人材投資や広告宣伝投資を行ったものの、売上高の増加や一部費用を第2四半期以降に繰り越したこともあり、2ケタ増益を確保した。なお、18年2月期通期業績予想は、売上高380億円(前期比14.5%増)、営業利益105億円(同15.1%増)、純利益70億2300万円(同13.9%増)の従来見通しを据え置いている。

■パルHD <2726>  3,170円  +297 円 (+10.3%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 11日、パルグループホールディングス <2726> が決算を発表。18年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比58.3%増の25.7億円に拡大して着地したことが買い材料視された。衣料店10店舗、雑貨店15店舗を新規出店したほか、機動的な商品投入が奏功し、6.2%の増収を確保。生産と在庫管理の適正化を進めたことで採算が改善したことも大幅増益に貢献した。上期計画の33.9億円に対する進捗率は75.8%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■ダイト <4577>  2,712円  +251 円 (+10.2%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 ダイト <4577> が続急伸し、年初来高値を更新した。同社は11日に決算を発表。17年5月期の連結経常利益は前の期比4.4%増の38.7億円で着地。続く18年5月期も前期比7.0%増の41.5億円に伸び、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は後発医薬品の販売拡大に加え、一部高薬理活性製剤の製造受託が増加する製剤分野の売上高が2ケタ伸びる見込みだ。高薬理研究開発センターの竣工に伴う減価償却費の増加や研究開発費の増加を吸収し、5期連続の増益を狙う。併せて、抗がん剤向けなどで市場拡大が見込まれる高薬理製剤の製造棟を新設すると発表した。投資予定額は35億円。

■ハニーズHD <2792>  1,306円  +111 円 (+9.3%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 11日、婦人服製造小売り大手のハニーズホールディングス <2792> が決算を発表。17年5月期の連結経常利益は前の期比64.8%増の18.9億円に伸びて着地。続く18年5月期も前期比58.4%増の30億円に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。今期は国内で引き続きアセアン生産を武器に低価格・高品質な商品を投入し、既存店ベースで2%増収を見込む。一方、中国では不採算店舗を徹底的に閉鎖し、95店舗の純減を計画する。

■ツガミ <6101>  872円  +28 円 (+3.3%)  本日終値
 工作機械株が高い。ツガミ<6101>や牧野フライス製作所<6135>、DMG森精機<6141>などが値を上げた。日本工作機械工業会が11日に発表した6月の工作機械受注速報によると、受注総額は1430億1000万円と前年同月に比べ31.1%増と7カ月連続のプラスだった。昨年の年末以降、工作機械受注は回復基調を強めているが、このトレンドはなお続くとみられることから、同関連株には見直し買いが流入した。

■オンコセラピ <4564>  268円  +8 円 (+3.1%)  本日終値
 オンコセラピー・サイエンス<4564>が続伸。この日、がん遺伝子の大規模解析検査ならびにがん免疫療法の研究開発を行う子会社を設立すると発表しており、これが好材料視された。新会社Cancer Precision Medicine(以下「CPM社」)は、次世代シークエンス解析サービスを行っている韓国テラゼン・イーテックス(TE)社と合弁で設立。OTSの事業部門であり、オンコアンチゲンをはじめとしたがん免疫療法の研究開発や、最先端の取り組みとして次世代シークエンサーを用いてT細胞/B細胞受容体の解析サービスを行っている腫瘍免疫解析部について会社分割(簡易分割)をし、CPM社に事業を承継させるとしている。

■サイゼリヤ <7581>  3,405円  +100 円 (+3.0%)  本日終値
 11日、サイゼリヤ <7581> が決算を発表。17年8月期第3四半期累計(16年9月-17年5月)の連結経常利益が前年同期比39.8%増の86.1億円に拡大して着地したことが買い材料視された。消費者の節約志向が続くなか、低価格戦略が奏功し国内既存店売上高が前年同期を2.9%上回ったことが寄与。円高による輸入コストの低下に加え、中国の税制変更による営業利益率の改善も大幅増益に貢献した。併せて、発行済み株式数(自社株を除く)の0.60%にあたる30万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施すると発表。これを受け、株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

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