市場ニュース

戻る
 

【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

暁飯島工業 <日足> 「株探」多機能チャートより

■暁飯島工業 <1997>  1,347円 (+254円、+23.2%) 一時ストップ高

 暁飯島工業 <1997> [JQ]が一時ストップ高。4日、同社が17年8月期の経常利益(非連結)を従来予想の6億円→7.6億円に26.7%上方修正。従来の11.9%減益予想から一転して11.6%増益見通しとなったことが買い材料視された。手持ちの設備工事が順調に進むなか、原価管理の徹底などで工事採算が改善することが利益上振れの要因となる。4日終値ベースの予想PERが5.4倍→4.2倍に低下し、割安感がさらに強まったことも支援材料となった。

■レカム <3323>  130円 (+22円、+20.4%)

 レカム <3323> [JQ]が急反騰。同社はオフィス向けデジタル商品のリースを展開しており、17年9月期は営業利益段階で前期比2.4倍の3億円と高変化を見込む。相場全般の低位株物色の流れに乗り物色資金の流入が加速した。同社の連結子会社が中国で会社形態を「有限公司」から「株式有限公司」に変更し、中国株市場への上場準備が整ったとの思惑が投機筋攻勢の発端となったが、その後は大口の買いが継続し信用買い残も急増、需給相場の様相を呈している。

■ニックス <4243>  1,522円 (+177円、+13.2%) 一時ストップ高

 ニックス <4243> [JQ]が一時ストップ高の1645円まで買われたほか、フマキラー <4998> [東証2]が1987年3月以来約30年4ヵ月ぶりの1200円台回復となるなどヒアリ対策関連株が5日も人気化。環境省が4日、大阪市住之江区の大阪南港で、強い毒性を持つ南米原産のアリ「ヒアリ」の女王アリ1匹を確認したと発表したことを受け、繁殖の可能性から関連銘柄には思惑的な買いが入った。防虫忌避製品を手掛けるニックスと殺虫剤大手のフマキラー、シロアリ駆除のサニックス <4651> はその代表格。このほか、アース製薬 <4985> や日本農薬 <4997> 、アサンテ <6073> 、ウェーブロックホールディングス <7940> [東証2]なども関連銘柄として人気化している。

■ドリコム <3793>  2,235円 (+252円、+12.7%)

 ドリコム <3793> [東証M]が急反騰。同社が開発を担当し、ソニーグループのスマートフォンゲーム開発会社フォワードワークスが4日に配信を開始したスマホ向けゴルフゲーム「みんゴル」が、5日朝のiPhoneおよびiPad向け無料ゲームランキングでトップとなっており、好調な滑り出しを好感した買いが入った。「みんゴル」は、プレイステーションを代表する作品の1つで、世界シリーズ累計実売本数1400万本を超える国民的ゴルフゲーム「みんなのGOLF」シリーズのスマホ向けゴルフゲーム。事前登録者数が40万人を超えていたこともあり、出足好調は想定されていたが、いきなりの首位獲得がサプライズとなったようだ。

■INEST <3390>  85円 (+7円、+9.0%)

 INEST <3390> [JQ]が反発。4日の取引終了後、ソフトウエア開発・販売会社アルネッツ(横浜市中区)と光通信 <9435> を割当先とする第三者割当増資を行うと発表しており、自己資本の増強を好感する買いが入った。今回の第三者割当増資による発行新株数は460万5262株で、アルネッツに263万1578株、光通信に197万3684株を1株76円で割り当てる。払込期間は7月20日から7月26日。調達資金の差引手取概算額約3億4780万円は、新規事業におけるシステム開発費やその他販売費に当てるとしている。

■マネパG <8732>  540円 (+33円、+6.5%)

 マネーパートナーズグループ <8732> やさくらインターネット <3778> などフィンテック関連株が買われた。ブロックチェーン推進協会(BCCC)は5日、仮想通貨「Zen」の発行を開始したと発表した。Zenは日本円との為替が安定して運用されることで将来的にビジネスでの使用に耐えうる仮想通貨とすることを企図したもの。この発表を受け、仮想通貨取引所「Zaif」を展開するテックビューロなどと組み、Zenの展開を進めているインフォテリア <3853> [東証M]がストップ高と急騰したほか、同じくBCCCに加盟するフィンテック関連のマネパGやさくらなどに連想買いが流入した様子だ。

■SUMCO <3436>  1,680円 (+80円、+5.0%)

 SUMCO <3436> が4日ぶり反発。ドイツ証券が4日付で投資判断「バイ」を継続しつつ、目標株価を2600円から2700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、300ミリメートルウエハーは17年1-6月で、16年のボトム水準から10~15%上昇したと判断。また、需給のタイトさが増していることから、7-9月以降は前四半期比でプラス10%程度となり、18年1-3月にはボトム水準から40%以上上昇すると予想している。同証券では、コンセンサス予想にはこの価格上昇が十分に織り込まれていないとしており、17年12月期営業利益予想は478億円から456億円下方修正するも、18年12月期は同791億円から923億円へ上方修正している。

■日本空港ビル <9706>  4,550円 (+215円、+5.0%)

 日本空港ビルデング <9706> が続伸。大和証券は4日、同社株のレーティングを新規「2」、目標株価5750円でカバレッジを開始した。日空ビルは羽田空港の国内線ターミナルビルを運営・管理しているほか、成田、関西、中部の各空港で免税店を運営している。政府は20年の東京オリンピックに向けて首都圏空港の発着枠の拡大を進めていることが、同社株のサポート材料となる。また、インバウンド需要には復調の動きがみえるほか、市中免税店事業の赤字幅縮小も評価している。17年3月期の連結営業利益は前の期比16%減の減益だったが、今期以降は連続2ケタ増益を予想している。

■冶金工 <5480>  241円 (+11円、+4.8%)

 日本冶金工業 <5480> が大幅反発。4日の取引終了後、中国大手鉄鋼メーカーの南京鋼鉄と合弁会社設立について契約書に調印したと発表しており、中国市場における高機能材事業の強化につながるとの期待から買いが入った。今回の合弁契約書への調印は、2月に発表した基本合意に基づくもの。合弁会社への冶金工の出資比率は60%の予定で、今後、設立申請などの手続きを進め、12月の営業開始を目指すとしている。

■ラクス <3923>  2,187円 (+85円、+4.0%)

 ラクス <3923> [東証M]が反発。5日、新たな法人向けコミュケーションツールとして、Webチャットツール「チャットディーラー」の提供を24日から開始すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。同社では、企業と顧客のメールによるコミュニケーションを支援するツールとして、01年からメールの共有・管理システム「メールディーラー」を提供しているが、近年、チャット形式のコミュニケーションが普及しているのに対応し、「チャットディーラー」を開発したという。「チャットディーラー」は、高い操作性を実現したほか、簡単に設置可能ですぐに利用開始が可能であることや、「メールディーラー」との連携機能により効率的なカスタマーサポートが可能であることなどが特徴としている。

■THK <6481>  3,225円 (+125円、+4.0%)

 THK <6481> が4日ぶりに反発。ドイツ証券は4日、同社株のレーティングを「ホールド」から「バイ」に引き上げた。目標株価は3250円から3700円に見直した。同社の業績はエレキ関連業界向けに支えられ、過去最高水準の受注となっている。生産能力を上回る受注が発生している模様であり、業績ポテンシャルを考慮すれば目標株価まで十分なアップサイドが見込めるとみている。

※5日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均