【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ファストリ、ANAHD、暁飯島工業
ファストリ <日足> 「株探」多機能チャートより
ファーストリテイリング<9983>は冴えない展開。4日の取引終了後に発表した6月の国内ユニクロ売上高速報で、既存店売上高は前年同月比4.1%増と3カ月連続で前年実績を上回ったが、織り込み済みとの見方が強いようだ。5月26日から6月1日と6月2日から8日にかけて「感謝祭」を開催したほか、テレビCMを増やした効果もあり、ワイヤレスブラ、感動パンツなどのキャンペーン商品の販売が好調だった。なお、客単価は3.8%減だったが、客数が8.2%増となりカバーした。
■ANAホールディングス <9202> 383.5円 -2.3 円 (-0.6%) 本日終値
ANAホールディングス<9202>は安い。SMBC日興証券は4日、同社株の投資評価を「1」から「2」へ引き下げた。目標株価は410円(従来360円)とした。株価は中長期的な業績成長期待から上昇したが、足もとでは期待は概ね織り込まれた、と同証券はみている。今後の注目ポイントは格安航空会社(LLC)戦略と指摘。同社は17年2月にLLC大手のピーチ・アビエーションを連結子会社化することを発表したが、価格の低いLLCを活用し、新たな客層とすることで業績面でのさらなる貢献が期待できる、と分析している。
■東芝 <6502> 259.8円 -1 円 (-0.4%) 本日終値
東芝<6502>が12日連続安。先月16日に東京証券取引所から8月1日からの東証2部降格が発表された。翌19日こそ値を上げたものの、20日以降は連日の下落となっている。先月13日につけた344円高値からの下落率も20%を超えている。来月の東証2部降格に絡みTOPIXや日経平均株価の連動ファンドからの売りが警戒されている。また、米ウエスタンデジタル(WD)が米カリフォルニア州の上級裁判所に提訴したことに関して東芝は「根拠がない」と反論書を提出したが、市場の反応は限定的。今月14日には同裁判所での初の審問が予定されており、その内容が注目されている。
■暁飯島工業 <1997> 1,347円 +254 円 (+23.2%) 一時ストップ高 本日終値
4日、暁飯島工業 <1997> [JQ]が17年8月期の経常利益(非連結)を従来予想の6億円→7.6億円に26.7%上方修正。従来の11.9%減益予想から一転して11.6%増益見通しとなったことが買い材料視された。手持ちの設備工事が順調に進むなか、原価管理の徹底などで工事採算が改善することが利益上振れの要因となる。前日終値ベースの予想PERが5.4倍→4.2倍に低下し、割安感がさらに強まったことも支援材料となった。
■レカム <3323> 130円 +22 円 (+20.4%) 本日終値
レカム<3323>が急騰、同社はオフィス向けデジタル商品のリースを展開しており、17年9月期は営業利益段階で前期比2.4倍の3億円と高変化を見込む。相場全般の低位株物色の流れに乗り物色資金の流入が加速している。同社の連結子会社が中国で会社形態を「有限公司」から「株式有限公司」に変更し、中国株市場への上場準備が整ったとの思惑が投機筋攻勢の発端となったが、その後は大口の買いが継続し信用買い残も急増、需給相場の様相を呈している。
■ニックス <4243> 1,522円 +177 円 (+13.2%) 一時ストップ高 本日終値
ニックス<4243>が一時ストップ高の1645円まで買われたほか、フマキラー<4998>が1987年3月以来約30年4カ月ぶりの1200円台回復となるなどヒアリ対策関連がこの日も人気化。環境省が4日、大阪市住之江区の大阪南港で、強い毒性を持つ南米原産のアリ「ヒアリ」の女王アリ1匹を確認したと発表したことを受け、繁殖の可能性から関連銘柄には思惑的な買いが入っているが、防虫忌避製品を手掛けるニックスと殺虫剤大手のフマキラー、シロアリ駆除のサニックス<4651>はその代表格。このほか、アース製薬<4985>や日本農薬<4997>、アサンテ<6073>、ウェーブロックホールディングス<7940>なども関連銘柄として人気化している。
■INEST <3390> 85円 +7 円 (+9.0%) 本日終値
INEST<3390>が反発。4日の取引終了後、ソフトウエア開発・販売会社アルネッツ(横浜市中区)と光通信<9435>を割当先とする第三者割当増資を行うと発表しており、自己資本の増強を好感する買いが入っている。今回の第三者割当増資による発行新株数は460万5262株で、アルネッツに263万1578株、光通信に197万3684株を1株76円で割り当てる。払込期間は7月20日から7月26日。調達資金の差引手取概算額約3億4780万円は、新規事業におけるシステム開発費やその他販売費に当てるとしている。
■マネパG <8732> 540円 +33 円 (+6.5%) 本日終値
マネーパートナーズグループ<8732>やさくらインターネット<3778>などフィンテック関連株が高い。ブロックチェーン推進協会(BCCC)は5日、仮想通貨「Zen」の発行を開始したと発表した。Zenは日本円との為替が安定して運用されることで将来的にビジネスでの使用に耐えうる仮想通貨とすることを企図したもの。この発表を受け、仮想通貨取引所「Zaif」を展開するテックビューロなどと組み、Zenの展開を進めているインフォテリア<3853>がストップ高と急騰したほか、同じくBCCCに加盟するフィンテック関連のマネパGやさくらなどに連想買いが流入した様子だ。
●ストップ高銘柄
トレイダーズ <8704> 293円 +80 円 (+37.6%) ストップ高 本日終値
インフォテリア <3853> 1,520円 +300 円 (+24.6%) ストップ高 本日終値
比較.com <2477> 2,387円 +400 円 (+20.1%) ストップ高 本日終値
Ubicom <3937> 3,355円 +500 円 (+17.5%) ストップ高 本日終値
マイネット <3928> 3,435円 +504 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
パスポート <7577> 640円 -150 円 (-19.0%) ストップ安 本日終値
マルコ <9980> 486円 -100 円 (-17.1%) ストップ安 本日終値
堀田丸正 <8105> 487円 -100 円 (-17.0%) ストップ安 本日終値
以上、3銘柄
株探ニュース