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【特集】デリカフーズ Research Memo(8):西東京FSセンターの収益貢献等により2018年3月期は過去最高業績更新へ

デリカフーズ <日足> 「株探」多機能チャートより

■2018年3月期の業績見通し

デリカフーズ<3392>の2018年3月期の連結業績は、売上高が前期比2.7%増の35,500百万円、営業利益が同34.4%増の750百万円、経常利益が同32.1%増の800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同51.1%増の498百万円となる見通しだ。売上高は8期連続増収、営業利益と経常利益は3期ぶりに過去最高益を更新することになる。

外食、中食業界向けにカット野菜の売上拡大が続くほか、真空加熱野菜も順調に売上を伸ばす見通し。西東京FSセンターや奈良FSセンターを除けばフル稼働に近いことから、生産能力面で増収率が鈍化するものの、低採算案件の見直しを進めながら全体の収益性を引き上げていく。営業利益の増減要因を見ると、増益要因としては増収効果に加えて、西東京FSセンターの稼働率上昇により210百万円、天候不順によるマイナスの影響が緩和されることで50百万円の増益要因となる。一方で、グループ子会社統合に向けた費用で50百万円、人件費の増加で50百万円の減益要因を見込んでいる。

なお、売上高については保守的な計画となっており、若干の上乗せ余地はある。例えば、真空加熱野菜については現状、確定しているもので300百万円の売上が見込まれており、今後新たな受注が決まれば上積みされることになる。また、今期は新商品としてカットフルーツの量産も秋頃を目途に開始する予定となっている。食品スーパーやコンビニエンスストア等の量販店でカットフルーツの需要が伸びているが、全国展開している製造販売事業者は3社程度と少ない。カットフルーツは衛生管理体制も厳しく、同社レベルで管理体制を整えている事業はほかになく、顧客ニーズに応える格好で参入を決定した。カット野菜の製造ノウハウを活用できるため、スムーズに立ち上がるものと予想される。当面の月額売上目標としては30百万円を掲げている。同社ではカットフルーツをフック役として中食市場での顧客開拓を進め、売上規模を拡大していきたい考えだ。なお、カットフルーツを全国規模で手掛けている会社は(株)ファーマインドのほか2社程度しかなく、今後の成長ポテンシャルは大きい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《TN》

 提供:フィスコ

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