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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「夏至に“宵の明星”」

株式評論家 富田隆弥

日経平均株価は20日に2万0318円まで上昇し年初来高値を更新。東証2部ジャスダック東証マザーズは22日現在も高値更新と、日本株の堅調地合いが続いている。

◆その背景にはNYダウ平均の高値更新(6月19日、2万1528ドル高値引け)や111円台に戻した為替(ドル円)、それとトランプリスクや円高などに警戒を抱いてきた慎重派(売り方)の買い戻しもあるだろう。調整を入れながらもすぐ切り返して高値を取りに行く、そんな強い展開が続いており、慎重派もおとなしくせざるを得ない状況だ。

◆ただし、日経平均のRCIを見ると、日足9日、13日、25日の各線は76%、44%、74%、週足9週、13週、26週の各線は85%、90%、84%とジワリ高値圏に集まりつつある(22日現在)。それはNYダウも同じで、21日現在のNY日足RCI各線は90%、93%、97%、週足RCIは85%、90%、84%と日経平均のものより高値に片寄っている。

◆相場ではテクニカルよりトレンド(流れ)が優先され、流れに従うのが基本であるから、いまはまだ「買い」対応のところだろう。とはいえ、テクニカルの過熱は「そろそろ」という合図であるので、陰転などに注視して行くことが大事。日経平均であれば25日移動平均線(1万9890円処)、NYダウであれば下値抵抗線(2万1370ドル近辺)などが現在下値ポイントであり、ここをもし割り込むなら「一旦、売却」するなど慎重に動くことが望まれる。

ナスダックは急落したあと戻りが鈍い。また、原油(WTI)の週足が陰転するなど、快晴続きの地合いに少し雲が張り出してきた。そういえば、20日に日経平均は「宵の明星」、NYダウは「毛抜き、はらみ足」という日足になった。夏のボーナス時期で関係者の強気観測は言うまでもないところだが、「夏至」のタイミングでの日足サインでもあり流れの変化に注意しておきたい。

(6月22日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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