【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):生化学、住友不、すかいらーく
生化学 <日足> 「株探」多機能チャートより
生化学工業<4548>が後場上げ幅を拡大した。午後1時ごろ、変形性膝関節症を適応症とする関節機能改善剤「SI-613」の米国における第2相臨床試験を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。SI-613は、独自の薬剤結合技術を用いてヒアルロン酸と非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)を化学結合したもので、医薬品として開発を進めている。ヒアルロン酸による関節機能改善効果に加えて、薬剤の有効成分が徐々に放出されるよう調節したNSAIDの鎮痛・抗炎症作用を併せ持ち、変形性関節症に見られる強い痛みや炎症を速やかかつ持続的に改善することが期待されている。また、注射剤として関節腔内に直接投与することから、NSAIDの経口剤や貼付剤投与と比較して副作用が軽減されると考えられているという。なお、日本では、17年2月から変形性関節症を対象とした第3相臨床試験を実施している。
■住友不動産 <8830> 3,520円 +27 円 (+0.8%) 本日終値
住友不動産<8830>が続伸し新高値。SMBC日興証券は15日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を4500円から4600円に引き上げた。同社のビルポートフォリオの着実な拡大や、市況低迷下でこそ示されるマンション事業の競争力を評価している。賃貸、マンションともに順調で同証券では18年3月期の連結営業利益を従来予想1940億円から2030億円へ(会社予想2000億円)、19年3月期の同利益を2010億円から2100億円へそれぞれ増額修正している。
■すかいらーく <3197> 1,670円 -49 円 (-2.9%) 本日終値
15日、すかいらーく <3197> が筆頭株主の米投資会社ベインキャピタルが保有する2550万株の売り出しを実施すると発表したことが売り材料視された。売り出し株式数が発行済み株式数の約13%におよぶ規模とあって、株式の需給悪化が懸念された。売出価格は1630円で15日終値を5.18%下回る。
■安藤・間 <1719> 712円 -15 円 (-2.1%) 本日終値
安藤ハザマ<1719>が反落。この日、福島県いわき市などから受注した除染事業において、同宿泊費用の領収書の改ざんを行い、除染費用を不正取得した疑いがある件について、調査結果の報告予定日を延期すると発表しており、これを嫌気した売りが出たようだ。第三者(弁護士)を含む社内の調査委員からの調査結果はこの日までの報告を目指していたが、事実確認や資料の精査などにいましばらく時間が必要であることの意見が出ていることから報告予定日を延期したという。なお、6月中の報告を予定しているという。
■日清製粉グループ本社 <2002> 1,891円 -25 円 (-1.3%) 本日終値
日清製粉グループ本社<2002>が5日ぶりに反落。野村証券は15日、同社株のレーティングを「バイ」から「ニュートラル」へ引き下げた。目標株価は2000円から1950円に見直した。同社の17年3月期はふすま価格下落の影響を除けば、前期比14%営業増益と好決算だった。製粉での知多工場稼働による生産集約効果や食品では、トルコ・神戸工場の稼働率上昇によるコスト削減といった戦略投資の成果が業績を牽引してきた。ただ、18年3月期以降は投資効果が一巡していくと予想。米国の製粉事業買収など次の戦略的投資が欲しい局面、とみている。
■ネクストウェア <4814> 315円 +80 円 (+34.0%) ストップ高 本日終値
ネクストウェア<4814>がストップ高。前引け後に、ブロックチェーン技術開発のシビラと資本・業務提携を行うと発表しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。今回の資本・業務提携は、ブロックチェーンの基盤上にデータベースを構築する技術を得るのが狙いで、ネクストウェアにとっては現在進行中の顔認証システムやデジタル地図情報など、今後大きく発展するIoT時代に欠かせない高度機密情報のマネジメントが可能となったという。両社は今後、ブロックチェーン技術の耐改ざん性を活用したセキュリティーサービスや、バイオメトリクス技術とブロックチェーン技術を融合したIoTサービスの企画、開発、販売を共同で取り組むとしている。同時に、ネクストウェアはシビラが行う第三者割当増資を引き受け、シビラ株式981株(出資比率3.7%)を約1999万円で取得する。なお、同件が18年3月期業績に与える影響は精査中としている。
■エンバイオH <6092> 1,363円 +300 円 (+28.2%) ストップ高 本日終値
エンバイオ・ホールディングス <6092> [東証M]が続急騰し、年初来高値を更新した。東京都が15日、20年東京五輪・パラリンピック開催に向けて施設整備を進めている「オリンピックアクアティクスセンター(仮称)」の建設予定地から、搬出先の処分場の受入基準値を上回る汚染土壌が確認されたと発表。なお、健康被害のおそれはないとしている。今回の結果を踏まえ、都は拡散防止対策などを講じて汚染土壌を適切に搬出・処分する方針を示した。これを受けて、土壌汚染対策事業を展開する同社に思惑買いが向かっているようだ。
●ストップ高銘柄
ジーエヌアイグループ <2160> 571円 +80 円 (+16.3%) ストップ高 本日終値
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
タカタ <7312> 404円 -80 円 (-16.5%) ストップ安売り気配 本日終値
など、1銘柄
株探ニュース