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【市況】明日の株式相場見通し=円相場にらみの神経質な推移、買い手控え姿勢が継続

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 あす(16日)の東京株式市場は、全般に手掛かり材料不足のなか、引き続き外国為替市場での円相場の動向をにらみながらの神経質な推移となりそうだ。

 現地13~14日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを決定した後の米連邦準備制度理事会(FRB)の方針は、従来の利上げペースを維持するものだった。ところが、同日発表された米5月の小売売上高や同消費者物価指数が、いずれも市場予想を下回ったことから、米長期金利が一時約7カ月ぶりの低水準をつけた。これに伴い、外国為替市場では円高・ドル安が進行し、東京時間で一時1ドル=109円20銭台まで円高が進行し、日経平均株価も前日比マイナス圏で推移する時間帯が長かった。

 市場関係者からは「FOMC後にFRBが明らかにした今後の利上げペースの方針は、3月時点と変化がなかったものの、米経済指標の不振から景気の先行き懸念が広がり、ドルが売られる流れとなった。国内の主力輸出企業のなかで、18年3月期の想定為替レートを1ドル=110円としている企業も多く、1ドル=109円台に円が上昇すると、業績下方修正懸念が浮上して、全体相場にブレーキが掛かる傾向が強い」との見方が出ていた。

 15日の東京株式市場は、FOMCは波乱なく通過したものの、米経済指標の不振などにより今後の利上げペースが鈍化するとの見方が優勢となり、為替が円高・ドル安で推移したことで、日経平均株価はほぼ前日比マイナス圏での推移となった。大引けにかけて下げ幅を縮小したものの終値は、前日比51円70銭安の1万9831円82銭と続落した。

 日程面では、黒田日銀総裁会見に注目。海外では、アジアインフラ投資銀行(AIBB)年次総会(18日まで)、米5月の住宅着工・完工件数、欧州5月の新車販売が焦点となる。(冨田康夫)

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)

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