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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

クミアイ化 <日足> 「株探」多機能チャートより

■クミアイ化 <4996>  665円 (+24円、+3.7%)

 クミアイ化学工業 <4996> が反発。6日、同社が17年10月期上期(16年11月-17年4月)の連結経常利益を従来予想の36億円→45億円に25.0%上方修正。従来の17.4%減益予想から一転して3.2%増益を見込み、2期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。米国・豪州向け畑作用除草剤「アクシーブ」の出荷前倒しで、売上が計画を上回ったことが寄与。円安進行による採算改善なども上振れに貢献した。なお、イハラケミカル工業との経営統合による通期業績への影響を精査するため、17年10月期の業績予想を取り下げ、未定に変更した。

■鳥貴族 <3193>  2,905円 (+95円、+3.4%)

 鳥貴族 <3193> が3日続伸。6日、同社が5月の月次売上高を発表。既存店売上高は前年同月比5.1%増と6ヵ月連続で前年実績を上回ったことが買い材料視された。5月は客単価は0.5%減とマイナスが続くものの、客数が5.6%伸びたことで全体の売上を押し上げた。

■東芝 <6502>  270.8円 (+8円、+3.0%)

 東芝 <6502> が続伸。同社の半導体メモリー事業売却の交渉が大詰めを迎えており、今後の展開が注目されている。米ウエスタンデジタル(WD)は、提示額を2兆円程度に引き上げる見通しと報じられているほか、米ブロードコムや台湾の鴻海(ホンハイ)も2兆円を超える金額を提示している様子だ。東芝の再建に求められている2兆円ラインは超えそうな気配だ。売却に反対する米WDの首脳が週内に来日するとも伝えられており、今月中が見込まれている売却先決定への思惑も高まっている。

■岡村製 <7994>  1,050円 (+26円、+2.5%)

 岡村製作所 <7994> が反発。大和証券は6日、同社株のレーティングを新規「1(買い)」でカバレッジを開始した。目標株価は1650円としている。18年以降、首都圏を中心に大規模オフィスビルの供給が高水準で推移する見通しであり、17年を端境期にオフィス家具市場は再拡大していく、と予想している。また、働き方改革に伴うワークプレイスへの変革意識の高まりや、原材料価格の上昇などによる値上げの可能性も指摘している。同証券では、オフィス家具セクターの投資判断を「強気」としており、コクヨ <7984> のレーティングは「2(アウトパフォーム)」とし目標株価は1750円に設定している。

■サンリオ <8136>  2,168円 (+52円、+2.5%)

 サンリオ <8136> が3日ぶり反発。今18年3月期は経常利益112億円(前期比54%増)を見込み、4期ぶりに増収増益に復帰する見通しであることに注目したい。他社キャラクターとの競合で苦戦していた米国や欧州での業績が底打ちから回復に向かっていることに加えて、「ハローキティ」が人気の中国や、「ぐでたま」関連の収益が拡大しているASEAN諸国などアジア地域の伸長が業績を牽引する見通しだ。一方、国内は「ピューロランド」を主力とするテーマパーク事業の収益が改善している。イケメン役者が登場するミュージカルの導入など大人の女性客を増やすための施策が奏功し入場者数が着実に増加していることに加えて、SNSで発信したくなるフードメニューの開発、キャラクタ―と触れ合える体験イベントの開催など「コト消費」に着目した施策が効果を挙げている。

■フジシール <7864>  2,968円 (+69円、+2.4%)

 フジシールインターナショナル <7864> が反発し年初来高値を更新した。SMBC日興証券が6日付で同社の投資判断「1(強気)」を継続し、目標株価2940円→3520円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、懸案の連結子会社PAGOの抜本的な経営合理化が打ち出された点を評価。加えて、日米での設備投資一巡で減価償却費も減少することから、業績モメンタム改善局面に入ると指摘した。また、同社が準備している新中期計画では、新たにROIやROAをKPI(重要業績評価指標)に含めるとしたことを注目ポイントに挙げている。過去の苦戦を糧に、着実にコーポレートガバナンスを強化しようとしている報告した。

■イマジカロボ <6879>  791円 (+17円、+2.2%)

 イマジカ・ロボット ホールディングス <6879> が5日ぶり反発。6日の取引終了後、関連会社のアバルがオリジナル最新作「アバル:ダイナソー」を一般公開すると発表し、これが材料視された。アバルは、VR空間内を自分の足で自由に歩いて、触って、多人数で楽しめる空間移動型VRシステム「ABALシステム」を開発。今回の最新作は、7月15日~8月27日に開催される「テレビ朝日・六本木ヒルズ 夏祭り SUMMER STATION」で一般公開されるという。

■伊藤忠テクノ <4739>  3,860円 (+65円、+1.7%)

 伊藤忠テクノソリューションズ <4739> が反発。7日、西日本電信電話(大阪市中央区)の研究開発センタに、独自開発のビジネスチャットツール「Tocaro(トカロ)」をトライアルとして提供したと発表しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。「Tocaro」は、Webブラウザやスマートデバイスのアプリを使用して複数人でのグループチャットや1対1でのチャットを簡単に行うことができ、セキュリティーや管理機能を備えたビジネス向けクラウドサービス。今回、トライアルとしてTocaroを導入したNTT西日本の研究開発センタでは、Tocaroのグループチャットを利用することで、在宅勤務や外出中のメンバーともタスクや進捗の共有が簡単に行えるようになり、プロジェクトメンバー全員が参加する会議を減らして業務の効率化につながったという。

■ユーザベース <3966>  5,260円 (+80円、+1.5%)

 ユーザベース <3966> [東証M]が3日続伸。同社は財務情報の配信や経済ニュースアプリなどの情報通信サービスを手掛けるが、17年12月期は営業利益段階で前期比倍増の5億円予想と好調だ。SMBC日興証券が6日付で同社株の投資評価を「1」継続とし、目標株価を5400円から6230円に大幅に引き上げており、これが株価上昇を後押しした。17年12月期営業利益について同証券は会社側計画に9000万円上乗せした5億9000万円を予想している。

※7日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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