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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ストライク、日特エンジ、ソフトバンク

ストライク <日足> 「株探」多機能チャートより
■ストライク <6196>  5,070円  +95 円 (+1.9%)  本日終値
 2日、ストライク <6196> [東証M]が17年8月期の経常利益(非連結)を従来予想の8.2億円→10.4億円に26.9%上方修正。増益率が4.1%増→32.0%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。中小企業の事業承継ニーズを中心にM&A市場が拡大する中、コンサルタントの積極採用などが奏功し、M&A案件の成約件数が想定より伸びる。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の12円→14円(前期は1→3の株式分割前で35円)に増額修正したことも支援材料となった。さらに同日、東証が同社を23日付で市場1部または2部に市場変更すると発表。これを受け、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いなども向かった。一方、15万6300株の公募増資とオーバーアロットメントによる上限13万2000株の売り出しをするほか、既存株主による72万3700株の株式売り出しを行うと発表したが売り材料視されなかった。

■日特エンジニアリング <6145>  3,200円  +50 円 (+1.6%)  本日終値
 日特エンジニアリング<6145>が反発。自動車業界向けを中心に商品競争力の高いコイル製造自動巻き線機を展開し業績を伸ばしている。18年3月期の営業利益について会社側は前期比9.6%増の31億5000万円を予想しているが、市場では「前期比25%増の36億円前後に上振れ余地がある」(国内中堅証券情報部)との見方が出ている。

■ソフトバンクグループ <9984>  9,135円  +140 円 (+1.6%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が続伸、連日の年初来高値更新となった。同社株は、1月下旬から4月上旬にかけて調整色を強めていたが、4月第3週に週足大陽線でトレンド転換を明示し上昇加速、前週末取引時間中に年初来高値を更新したが、きょうもその余勢を駆って上値指向が続いている。サウジアラビアなどと共同で設立した10兆円超の巨大ファンドで人工知能(AI)やIoTなどの次世代テクノロジー分野への投資を積極化する計画を表明しており、市場ではAI関連の中核銘柄としての位置づけが定着しつつある。そうしたなか、同社はロボット開発ベンチャーのプレンゴアロボティクス(大阪市)と「AIスピーカー」で提携することが一部メディアで報じられており、これが新たな手掛かり材料として株高を助長する格好となっている。AIスピーカーは米アマゾンが先駆して市場を開拓、日本でもグーグルが年内に同商品の発売を計画するなど注目が高まっている。

■大正薬HD <4581>  9,000円  +90 円 (+1.0%)  本日終値
 大正製薬ホールディングス<4581>は3日続伸。大和証券が2日付で投資判断を「4」から「3」とし、目標株価を8700円から9000円へ引き上げたことが好好材料視されたようだ。同社はOTC薬市場に強い事業基盤を持っていることから、仮にセルフメディケーション推進の機運が全社会的に高まれば、追い風となる可能性があると評価しているが、これが追い風となるには時間を要すると指摘。ただ、臨床フェーズ2試験段階の品目が6つに増加しており、新薬開発に期待としている。

■NECネッツエスアイ <1973>  2,544円  +21 円 (+0.8%)  本日終値
 NECネッツエスアイ<1973>が後場プラスに転じ年初来高値を更新。この日、ドコモ・パシフィック社(米領グアム)から、グアム島および北マリアナ諸島(サイパン、テニアン、ロタ)におけるLTEモバイル通信網整備プロジェクトを受注したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。同プロジェクトは、グアム島、北マリアナ諸島にLTEモバイル通信網を構築するもので、今後3年間に同地域で500局近い基地局を設置するというもの。プロジェクト総額は約10億円に上るが、同社はプロジェクトマネジメント支援、無線機設置工事および基地局工事材料の調達などのサプライチェーンマネジメントを担当する。

■ハイレックス <7279>  2,715円  -125 円 (-4.4%)  本日終値
 ハイレックスコーポレーション<7279>が大幅反落。前週末2日の取引終了後に発表した第2四半期累計(16年11月~17年4月)連結決算が、売上高1310億4700万円(前年同期比4.9%増)、営業利益90億3800万円(同11.9%減)、純利益61億100万円(同8.4%減)と2ケタ営業減益となったことが嫌気された。日本やアジアで販売が堅調に推移したことに加えて、欧州の新規連結子会社の計上もあり、売上高は増収を確保したが、原価高や販管費増加を吸収できなかった。ただ、為替が想定より円安に進んだことから、従来予想の営業利益85億3000万円は上回った。なお、17年10月期通期業績予想は、売上高2373億円(前期比0.7%増)、営業利益166億7000万円(同1.3%減)、純利益115億2000万円(同5.5%増)の従来予想を据え置いている。

■科研製薬 <4521>  6,320円  -200 円 (-3.1%)  本日終値
 科研製薬<4521>が続落。大和証券が2日付で投資判断を「3」から「4」とし、目標株価を5600円から5400円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では爪白せん治療剤クレナフィン/Jubliaについて、既存薬を用いていた患者への浸透が想定より早く一巡しつつあると指摘。今後は未治療患者への受診喚起が重要で、高成長の維持は容易ではないと判断。同社が計上するJublia関連収益を18年3月期14億円(従来予想29億円)、22年3月期20億円(同55億円)の予想販売数量を引き下げ、日本のクレナフィンも18年3月期230億円(同240億円)に下方修正したという。

■JXTG <5020>  487.5円  -10.2 円 (-2.1%)  本日終値
 JXTGホールディングス<5020>、昭和シェル石油<5002>、コスモエネルギーホールディングス<5021>など石油株が軟調なほか、国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>など資源関連株も総じて売りに押される展開となった。米原油生産が増加するとの思惑から前週末のWTI原油先物価格は70セント安の1バレル=47ドル66セントと終値ベースで5月10日以来3週間ぶりの安値水準まで下げており、これを背景に米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が売られた。東京市場でも原油価格下落が収益面でマイナスとなるセクターに売りを誘う形となっている。

■トヨタ自動車 <7203>  5,968円  -124 円 (-2.0%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、SUBARU<7270>など自動車株に売りが先行。前週末は日経平均株価が2万台に乗せるなかで、主力輸出株セクターとして買いを集めたが、きょうは外国為替市場で1ドル=110円台前半まで円高方向に振れており、これを嫌気する形で利益確定の動きが優勢に。米国では2日に発表された5月の雇用統計が市場コンセンサスを下回ったことで、米利上げペースが緩やかなものになるとの思惑が浮上、日米金利差拡大を背景とした円の先安観がやや後退したことが円買いの背景となった。自動車セクターは足もとの輸出採算改善期待もトーンダウンした。

■川西倉庫 <9322>  1,354円  +300 円 (+28.5%) ストップ高   本日終値
 2日、東証が川西倉庫 <9322> [東証2]を9日付で市場1部に指定替えすると発表したことが買い材料。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■ガーラ <4777>  604円  +100 円 (+19.8%) ストップ高   本日終値
 ガーラ <4777> [JQ]が3日連続のストップ高で、年初来高値を更新した。同社が5月30日に韓国子会社Gala Labが開発したスマートフォン向けゲーム「Flyff Legacy(フリフレガシー)」の英語版を、オーストラリアやニュージーランド、東南アジアでダウンロード配信を開始したと発表。これを好材料視する買いが続いている。「フリフレガシー」は、Gala Labが開発したPCオンラインゲーム「Flyff Online(フリフオンライン)」を題材とした大規模多人数同時参加型オンラインRPG。2日には、「フリフレガシー」英語版がオーストラリア、ニュージーランド、東南アジアのApp storeとGoogle Playにおいて、おすすめゲームとして紹介されたと発表しており、英語版の拡大による業績への寄与に期待する買いが続いている。

●ストップ高銘柄
 KYCOM <9685>  370円  +80 円 (+27.6%) ストップ高   本日終値
 AWSホールディングス <3937>  2,638円  +500 円 (+23.4%) ストップ高   本日終値
 PR TIMES <3922>  3,900円  +700 円 (+21.9%) ストップ高   本日終値
 など、11銘柄

●ストップ安銘柄
 エムアップ <3661>  3,005円  -700 円 (-18.9%) ストップ安   本日終値
 など、1銘柄

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