【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アズビル、デジアーツ、任天堂
アズビル <日足> 「株探」多機能チャートより
アズビル<6845>が反発。三菱UFJ・モルガンスタンレー証券が2日付で、レーティング「オーバーウエート」を継続し、目標株価を4200円から4700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。主力のBA(ビルディングオートメーション)事業の伸長によって、18年3月期以降の中期的な過去最高益更新を予想していることに加えて、AA(アドバンスオートメーション)事業の収益貢献の拡大を見込み、18年3月期の営業利益予想を220億円から226億円へ、19年3月期を同230億円から237億円へ上方修正したことが要因。また、自社株取得などを反映した株数調整も反映させたとしている。
■デジタルアーツ <2326> 4,025円 +120 円 (+3.1%) 本日終値
デジタルアーツ<2326>が大幅反発。IoT時代の到来に伴い、日常的にサイバー攻撃に晒される可能性が高まっており、身代金を要求する「ランサムウエア」が横行するなどその対応も喫緊の課題となっている。そのなか、閲覧制限ソフトを手掛ける同社の活躍余地が広がっている。同社は2日、情報漏洩防止と内部統制を推進するWebフィルタリングソフト「i-FILTER(アイフィルター)」とアライドテレシスホールディングス<6835>のSDN/アプリケーション連携ソリューション「Secure Enterprise SDN」と連携し、SDNによるネットワークセキュリティーの強化ソリューションを7月の提供開始を目指し、共同開発検証を行っていくことを発表しており、これが買いを呼び込む形となった。
■任天堂 <7974> 34,570円 +1,030 円 (+3.1%) 本日終値
任天堂<7974>が続伸、年初来高値近辺で売り物を吸収している。売買代金でソフトバンクグループ<9984>を押さえトップをキープするなど依然として物色人気旺盛、日経平均採用銘柄ではないが、全体時価総額の大きい主力株人気の地合いを先導している。同社は2日、18年から「ニンテンドースイッチ」向けにオンラインサービスを開始することを発表、当初の今秋開始予定からはずれ込んだものの、ネットを通じたゲーム対戦を有料化することで来期業績への寄与が見込まれ、株価上昇を後押しする材料となっている。18年3月期は営業利益ベースで前期比2.2倍の650億円を見込んでいるが大幅な上方修正が有望とみられている。また、19年3月期についても同社以外のソフトメーカーからのソフト供給などをバネに、利益成長が続くとの見方が強いようだ。
■ユナイテッドアローズ <7606> 3,525円 +105 円 (+3.1%) 本日終値
ユナイテッドアローズ<7606>が反発。2日の取引終了後に発表した5月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高が前年同月比1.5%増と、8カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。「ZOZOTOWN」で割引クーポン施策を行ったことなどにより、ネット通販の売り上げが大きく伸長した。商品別では、メンズはシャツや半袖カット、九分丈パンツ、スニーカー、ショルダーバッグなどが好調だったほか、ウィメンズではブラウスや半袖カット、ロングスカート、ワンピース、サンダル、かごバッグなどが好調に推移した。
■あさひ <3333> 1,397円 +33 円 (+2.4%) 本日終値
あさひ<3333>が後場上げ幅を拡大。午後1時ごろに発表した5月度(4月21日~5月20日)の月次営業速報で、既存店売上高が前年同月比1.8%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。客単価同3.3%減と減少が続いているものの、商品力強化策などが奏功し客数が同5.3%増とプラスに転じたことが寄与した。
■ディスコ <6146> 19,760円 +460 円 (+2.4%) 本日終値
ディスコ<6146>が反発し、2000年4月以来、約17年2カ月ぶりの高値水準に買われた。ドイツ証券が2日付で投資判断「バイ」を継続しつつ、目標株価を1万9200円から2万1700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、3DNAND用途などを中心とした同社の装置(ダイサ・グラインダ)に対する高い需要に加えて、過去のインストール台数の増加に伴って消耗品販売も増えている点を評価。また、季節的に需要が落ち込む第3四半期に向けて、18年3月期はサムスン・ピョンテク工場関連の後工程需要が立ち上がるとみられ、四半期業績は安定的に推移する可能性が高いとしている。
■ALサービス <3085> 3,685円 +85 円 (+2.4%) 本日終値
アークランドサービスホールディングス<3085>が3日続伸。2日の取引終了後に発表した5月度の月次売上高で、かつや直営既存店売上高が前年同月比1.4%増となり、2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。客単価が同0.5%増と前月に続いて前年を上回ったことに加えて、伸びなやんでいた客数が同0.9%増と4カ月ぶりにプラスに転じたことが貢献した。
■東京エレクトロン <8035> 16,755円 +380 円 (+2.3%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>は足もと為替の円高基調をものともせず、新値街道を走っている。同社株はITバブルさなかの2000年5月に2万円大台に乗せた過去があるが、時価はそれ以来約17年ぶりの高値圏を進む展開にある。人工知能(AI)の普及やIoT時代の到来で、ハード面では中長期的な半導体需要の拡大が見込まれている。米国では従来のトランプ相場とは距離を置いていたIT系銘柄の上昇が著しく、前週末に半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2000年以降の最高値を更新、この流れを受けて東京市場でも東エレクをはじめ半導体関連株に波状的な買いが集まっている。
■M&Aキャピ <6080> 5,480円 +120 円 (+2.2%) 本日終値
M&Aキャピタルパートナーズ<6080>は堅調。同社は前月26日取引終了後、70万株の公募と上限10万5000株のオーバーアロットメントによる売り出しを実施することを発表しており、この日から発行価格決定期間に入っている。発行価格決定期間に入ると安値での決定思惑から株価は軟調に推移することが少なくないが、全般相場が堅調に推移するなか、同社株の下値には買いが入っている様子だ。
株探ニュース