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【市況】今週の【早わかり株式市況】 2万円奪還・1年10ヵ月ぶり高値に上昇、米株高と円安を好感

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、前半は足踏み相場が続いたが、後半は米株高と円安を追い風に日経平均株価は2万円大台を回復し、約1年10ヵ月ぶりの高値水準に上昇した。

 週初の5月29日は前週末の米国株為替が小動きで材料に乏しく方向感に欠ける展開に終始。引け際に手仕舞い売りが出て日経平均は小幅続落した。

 翌30日は為替が円高方向に振れたことが嫌気され日経平均は一時1万9600円台を割り込んだ。その後は買い戻されたものの、引けにかけて再び売り直され小安く引けた。31日は低調な経済指標を受けて米景気の減速懸念が強まったことが重荷となり小幅に4日続落となった。6月1日は月替わりによる国内機関投資家の買い観測や1-3月法人企業統計を追い風に押し目買いが膨らみ、日経平均は4日ぶりに大幅に反発した。

 週末の2日は前日の米国株市場で好調なADP雇用報告を受けNYダウなど主要3指数が揃って過去最高値を更新したうえ、為替も円安が進んだことで朝方から主力株を中心に幅広く買い物を集めた。日経平均は寄り付き直後に2万円大台を1年半ぶりに回復、その後は買い戻しも誘発し一段高となり、約1年10ヵ月ぶりの高値水準で引けた。

 日経平均株価は、前週比490円(2.49%)高の2万0177円と大幅に2週続伸して取引を終えた。週間の振れ幅は669円と、前週の265円から拡大した。


 心理的な節目の2万円を突破しただけに、来週は上値を追う展開が期待される。ただ、昨日発表された米雇用統計が市場予想を下回り為替市場で急激に円高が進んだことで週初は弱含みな展開が想定されるほか、週末にメジャーSQを控え高値圏での攻防となる可能性も残る。

 メジャーSQ以外の重要イベントとしては、国内では7日に発表される4月景気動向指数が注目される。海外では8日に発表される中国5月貿易収支や同日開催のECB理事会に注視が必要だろう。そのほか、8日に行われるコミー米FBI前長官の議会証言も注目したい。


◆マーケット・トレンド(5月29日~6月2日)

【↓】   5月29日(月)―― 小幅続落、商い低調のなか引け際手仕舞い売り
 日経平均 19682.57(  -4.27)  売買高12億7453万株 売買代金 1兆7928億円

【↓】   5月30日(火)―― 3日続落、円高嫌気し先物主導で売り優勢
 日経平均 19677.85(  -4.72)  売買高13億2603万株 売買代金 1兆8768億円

【↓】   5月31日(水)―― 4日続落、米景気減速懸念で売り優勢も下げ渋る
 日経平均 19650.57(  -27.28)  売買高20億1898万株 売買代金 3兆0176億円

【↑】   6月 1日(木)―― 5日ぶり急反発、国内機関投資家の買い観測
 日経平均 19860.03( +209.46)  売買高17億3830万株 売買代金 2兆4665億円

【↑】   6月 2日(金)―― 317円高で2万円大台回復、米株高と円安を好感
 日経平均 20177.28( +317.25)  売買高23億1512万株 売買代金 3兆2232億円

◆セクター・トレンド(5月29日~6月2日)

(1)全33業種が上昇
(2)三菱UFJ <8306> など銀行、第一生命HD <8750> など保険といった金融株が週末に急動意
(3)コマツ <6301> など機械、ソニー <6758> など電機、スズキ <7269> など自動車といった輸出株も大幅高
(4)旭硝子 <5201> などガラス・土石、三菱ケミHD <4188> など化学といった素材株も買われた
(5)三井不 <8801> 、菱地所 <8802> など不動産株は大幅続伸
(6)武田 <4502> など医薬、JT <2914> など食品といったディフェンシブ株は小幅高にとどまる

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