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【市況】来週の株式相場見通し=目先的な達成感が台頭、2万円台固めの推移に

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 来週(5~9日)の東京株式市場は、きょう日経平均株価が大幅上昇し、足踏み状態を突破して2万円の大台を回復したことで、目先的な達成感が台頭しそうだ。基本的には2万円台固めの推移が想定されるものの、海外株式市場や円相場の動向次第では2万円台を割り込む可能性もある。日経平均株価の想定レンジは、1万9800~2万500円とする。

 市場関係者からは「日経平均株価が2万円という心理的フシ目を突破したことで、リンク債による株価指数先物のヘッジ売りの圧力が外れ、これに伴い信用取引などで売っていた投資家の買い戻しが誘発され、上昇に拍車を掛けたようだ。したがって、上昇幅がややエスカレートした印象がある。ただ、きょうの東証1部の売買代金が3兆2232億円と大きく膨らみ、売買代金で上位を占める主力株のほとんどが上昇したことは、市場エネルギーの強さと売買の厚みを示しており、中期的な先高期待につながりそうだ」との見方が出ていた。

 海外のイベントでは8日に英国総選挙、欧州中央銀行(ECB)定例理事会、コミー前連邦捜査局(FBI)長官の議会証言が集中する。いずれのイベントについても、市場では大きな波乱につながる要素は少ないとの見方が多いものの注意が必要だ。

 日程面では、4月の毎月勤労統計調査(6日)、4月の景気動向指数(7日)、1~3月期のGDP改定値、4月の国際収支、5月の景気ウォッチャー調査、5月の都心オフィス空室率(8日)、5月のマネーストック、4月の第3次産業活動指数、メジャーSQ(特別清算指数)算出日(9日)に注目。

 海外では、米5月のISM非製造業景況指数(5日)、豪1~3月期GDP、OECD経済見通し(7日)、英国総選挙、ECB定例理事会(ドラギ総裁会見)、中国5月の貿易収支、コミー前米連邦捜査局(FBI)長官が米上院情報委員会で証言(8日)、中国5月の消費者物価指数・生産者物価指数(9日)が焦点になる。(冨田康夫)

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)

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