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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ミスミG、資生堂、リコー

ミスミG <日足> 「株探」多機能チャートより
■ミスミグループ本社 <9962>  2,438円  +76 円 (+3.2%)  本日終値
 19日、金型用部品の専門商社ミスミを中核とするミスミグループ本社 <9962> が月次売上実績を発表。4月売上高が前年同月比21.6%増の244億円に拡大したことが買い材料視された。内訳はFA事業が前年同月比23.49%増の82.5億円、金型部品事業は同19.7%増の63.1億円、カタログ販売のVONA事業は同21.3%増の98.3億円と、全事業で前年実績を上回った。なお、18年3月期は売上高が前期比12.0%増の2900億円、経常利益が同17.5%の311億円といずれも過去最高を計画している。計画達成に向けて好調なスタートを切ったことを評価する買いが向かった。

■資生堂 <4911>  3,638円  +108 円 (+3.1%)  本日終値
 資生堂<4911>が続伸、上場来高値を更新した。株価は4月下旬以降、急勾配の戻り相場を演じており、4月21日からきょうまでの1カ月間(19営業日)で陰線を引いたのは2日間のみという異例の強さをみせている。5月12日に発表した17年12月期第1四半期(1~3月)決算で営業利益が前期比9%増の241億円と好調だったことで見直し買いが加速した。市場では「(同社株は)インバウンド関連株の一角として株価は軟調な時期もあったが、足もとは好調な業績や海外でのM&Aによる業容拡大効果を見込んだ国内外の機関投資家の買いが入っている」(国内準大手証券)と指摘。「直近は、みずほ証券が投資判断を『買い』に引き上げ、目標株価を3250円から4300円に大幅に上方修正したことで人気に拍車がかかった」(同)としている。

■システナ <2317>  2,274円  +67 円 (+3.0%)  本日終値
 システナ<2317>が高い。同社はきょう、クラウド・データベース「Canbus」が楽天証券(東京都世田谷区)に採用されたことを明らかにした。Canbusは「部門からはじめるIT経営」をコンセプトに、あらゆる部門の業務におけるIT経営の支援をするクラウド・データベースサービス。同社はビジネスユーザー向けの新サービスとして、今月1日から提供を開始している。

■リコー <7752>  931円  +27 円 (+3.0%)  本日終値
 リコー<7752>が続急伸。ドイツ証券は21日、同社株の投資判断を「セル」から「バイ」へ2段階引き上げた。目標株価は800円から1300円に見直した。同社は4月に中期経営計画を発表し、構造改革による収益改善を表明した。同証券では、17年3月期第4四半期(1~3月)の実績で着実に構造改革効果が出ていることを確認。足もとの事業環境は循環的に改善傾向にあり、数量効果を保守的にみても「19年3月期に大きく利益が改善するだろう」と予測している。具体的には18年3月期の連結営業利益は、同証券予想の486億円を308億円(会社予想180億円)に見直したが、19年3月期は897億円から1042億円に修正した。19年3月期の市場予想(547億円)を大きく上振れると見込んでおり、「ここは一気に強気に転じるべき局面」と判断している。

■エムスリー <2413>  3,145円  +70 円 (+2.3%)  本日終値
 エムスリー<2413>が続伸。同社は情報サイトなどを通じて製薬会社のマーケティング支援などを行っているが、業績拡大路線をまい進中。14年3月期IFRSに変更後の成長率では、前17年3月期までの3期で営業利益ベース年平均22%の高い伸びを確保している。今期もやや伸びは鈍化するものの16%増の290億円予想と好調だ。前週17日に、世界的な経済紙フォーブスが独自の指標により算出した「Most Innovative Growth Companies(最も革新的な成長企業)」の2017年版ランキングを発表したが、そこで日本企業の第1位、世界で第5位に選出されたのが同社だった。これを受けて、今後海外投資家の買いが流入するとの思惑が、同社株の先高期待につながっている。

■良品計画 <7453>  29,070円  +540 円 (+1.9%)  本日終値
 良品計画<7453>が3日ぶりに反発し年初来高値。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が19日付で、投資評価「オーバーウエート」を継続しつつ、目標株価を2万7500円から3万500円へ引き上げたことが好材料視された。今期もこれまで同様、商品開発や改装などによる売り場効率の改善やグローバルサプライチェーンの構築による効率化を進める方針で、堅調な国内販売と東アジア事業の成長で2ケタ営業増益を予想。同証券では、18年2月期の営業利益予想を428億円から459億円(会社計画423億円)へ、19年3月期を同471億円から510億円へ引き上げている。

■ナガワ <9663>  4,060円  +75 円 (+1.9%)  本日終値
 ナガワ<9663>が高い。午後1時ごろ、株主優待制度の拡充を発表しており、これを好材料視した買いが入った。従来は毎年3月末の株主に対して、保有株数と保有期間に応じて、クオカードを2000円分(保有株数100株以上、保有期間1年未満)から8000円分(同500株以上、2年以上)を贈呈していたが、変更後は3000円分(同100株以上、1年未満)から1万5000円分(同500株以上、2年以上)に引き上げるとしている。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,535円  +156 円 (+1.9%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が続伸。前週18日にマドを開けて急落したが、足もとはリバウンド局面に移行しており、マド埋めにいく展開。同社は20日、人工知能(AI)やIoT分野で次世代のイノベーションを引き起こす可能性のある新興企業に投資する、930億ドル超(約10.4兆円)のファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を設立(初回クロージング完了)したことを発表、これを材料視する買いを誘っている。同ファンドはサウジアラビアの政府系ファンドや米アップルなども出資を決めており、その金額規模を含め世界的にも注目度が高い。ソフトバンクの業容拡大に対する期待が改めて株価の先高思惑を呼んでいる。

■日本M&Aセンター <2127>  4,270円  +70 円 (+1.7%)  本日終値
 日本M&Aセンター<2127>が反発。東海東京調査センターが19日付で同社株のレーティングを「アウトパフォーム」継続で目標株価を4050円から5000円に大幅に引き上げており、これが株高を後押ししている。同調査センターでは、業界再編対応などのM&Aでは、M&A仲介会社に多様な買い手候補企業のリストアップが求められることが多く、マッチング機能が充実した日本M&Aの優位性が高まるとの見方を示している。新たな目標株価は18年3月期のEPS102.1 円(同調査センター予想)にPER49倍(直近1年間の平均値)を適用して算出したもの。

■エイチ・アイ・エス <9603>  2,855円  +28 円 (+1.0%)  本日終値
 エイチ・アイ・エス<9603>が3日続伸。観光庁が19日に発表した主要旅行業者の旅行取扱状況速報で、2月の海外旅行取扱高が329億円となり、JTBを抜いて業界トップとなったことが好感されている。同社が月次の旅行取扱状況速報でトップとなるのは、11年3月以来5年11カ月ぶり。卒業旅行などで同社が強い学生旅行が好調だったことなどが貢献したようだ。

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