【注目】話題株ピックアップ【夕刊】（2）：野村、アルプス、トヨタ

■野村ホールディングス <8604> 　659.3円　 -24.8 円 (-3.6％)　　本日終値
　野村ホールディングス<8604>、大和証券グループ本社<8601>など証券株が軒並み売られた。ロシアとの不透明な関係を巡り、トランプ政権の今後の混乱に対する警戒感から景気刺激策などの経済政策の実施が遅れるとの見方から１７日の米株式市場で、ＮＹダウ平均株価が前日比３７２．８２ドル安の２万６０６．９３ドルと急落した。さらに、米長期金利の低下に伴い、外国為替市場で１ドル＝１１０円台へと急激に円高・ドル安が進行している。これを受けて、１８日寄り付き直後の東京株式市場でも一時、日経平均株価が前日比２７０円を超える大幅な下落となり、株式相場の先行き不透明感が強まっていることが証券株の売りに表れている。

■アルプス電気 <6770> 　3,115円　 -115 円 (-3.6％)　　本日終値
　アルプス電気<6770>や村田製作所<6981>、日本航空電子工業<6807>などアップル関連株が安い。足もとで急激な円高が進んでいることが嫌気されたほか、１７日の米株式市場ではトランプ政権への不安で株価が急落し、アップル株も値を下げたことが警戒された。アップル株は１７日に、前日に比べ３％安の１５０．２５ドルに下落した。米トランプ政権への不安の高まりで、同政権が進める税制改革案の成立が懸念されている。米税制改革が実現した場合、海外に多額の金融資産を持つアップルは米国へ資金を移し、設備投資とともに配当や自社株買いの積み増しを実施すると期待されている。

■トヨタ自動車 <7203> 　5,930円　 -104 円 (-1.7％)　　本日終値
　トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、ホンダ<7267>など自動車株が軒並み安。前日の米国株市場ではトランプ政権の政局不安を背景にＮＹダウが３７０ドル強の下げを演じ、リスクオフの流れを映して債券市場に資金が流れ米長期金利は急低下、外国為替市場ではドル売り円買いが一気に進み、一時１ドル＝１１０円台まで円高が進行した。これを受けて、為替感応度の高い自動車株セクターは輸出採算改善に対する期待が後退しており見切り売りを誘発した。

■江崎グリコ <2206> 　6,220円　 -10 円 (-0.2％)　　本日終値
　江崎グリコ<2206>は底堅い値動きで、朝方には一時プラス圏に浮上する場面があった。同社は１７日取引終了後に、シンガポールにＡＳＥＡＮ地域統括会社を設立すると発表。同地域での事業拡大期待が下支えとなっているようだ。設立は６月１日付を予定。成長する同市場において消費者に支持されるブランドの確立および事業拡大を加速することが主な目的だとしている。

■ソルクシーズ <4284> 　675円　 +100 円 (+17.4％) ストップ高 　　本日終値　 東証１部 上昇率トップ
　ソルクシーズ<4284>がストップ高で年初来高値。同社は１７日取引終了後に、豊田通商<8015>と資本・業務提携契約を締結したと発表。ソルクシーズが持つ専門的な業務ノウハウを生かしたサービスの提供を通して、豊田通商グループが行う新規サービスの開発・構築・事業化を推進するとしており、今後の展開が期待されたようだ。両社は信頼関係を構築し、業務提携を円滑に進めるため、ソルクシーズが持つ自己株式１３万４１００株（所有割合は発行済み株式総数の１．００％）を、６月６日付で豊田通商が取得することで合意。ソルクシーズは調達した資金を顧客基盤の拡大や、シナジーが図れる企業および安定的な売り上げ・収益が期待できる業務に強い企業などを対象としたＭ＆Ａ資金に充当する予定だとしている。

■ＶＩＸ短先物 <1552> 　109円　 +7 円 (+6.9％)　　本日終値
　国際のＥＴＦ　ＶＩＸ短期先物指数<1552>が急伸。同ＥＴＦは「恐怖指数」と称される米ＶＩＸ指数とリンクしており、米国市場の波乱時に上昇する特性を持つ。ＮＹダウは１７日、前日比３７２ドル８２セント安の２万６０６ドル９３セントと大幅安。米トランプ政権への不安の高まりが警戒されている。１７日の米ＶＩＸ指数は、前日に比べ４６％高の１５．５９に急騰している。

■大光 <3160> 　1,098円　 +57 円 (+5.5％)　　本日終値
　大光 <3160> [東証２]が3日続伸で上場来高値更新した。15日、東証が22日付で市場1部に指定替えすると発表したことが引き続き買い材料視された。TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが続いている。

株探ニュース