【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ペッパー、グリー、NSSOL
ペッパー <日足> 「株探」多機能チャートより
ペッパーフードサービス<3053>が急反発し、年初来高値を更新した。同社は17日、4月の売上高実績を公表。主力の「いきなり!ステーキ」事業の既存店売上高が前年同月比21.5%増と、2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されたようだ。また、「ペッパーランチ」事業の既存店売上高は同12.8%増で、3月の伸び率(9.7%増)から拡大。「レストラン」事業は同3.9%増とプラス圏に浮上している。
■グリー <3632> 928円 +47 円 (+5.3%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
グリー<3632>は3日ぶりに反発。SMBC日興証券が17日付で投資評価「1」を継続し、目標株価を900円から1050円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。ユーザーから高評価を獲得している既発タイトルは今後の運営やプロモーション次第で、収入のスケール拡大余地が大きいことや、17年6月期第4四半期、18年6月期と複数の新規タイトルのリリースが見込まれ、新たなヒットタイトル創出も期待できることから、同証券では今後、同社業績の勢いは加速していくと予想しており、17年6月期の営業利益予想を79億円から83億円へ、18年6月期を同140億円から177億円へ引き上げている。また、今後のカタリストとして、プロモーション強化後の「アナザーエデン」の収入拡大、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>との協業タイトルである「シノアリス」(5月下旬配信予定)、さらにアニメーションのキャラクターIPタイトルとなる「戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED」(17年配信予定)のリリースなどに注目したいとしている。
■NSSOL <2327> 2,624円 +44 円 (+1.7%) 本日終値
新日鉄住金ソリューションズ<2327>が反発。この日、人工知能技術(AI)を活用するディープラーニング(深層学習)を利用した画像認識アプリケーションの開発を加速させるプラットフォーム「KAMONOHASHI」を開発したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。ティープラーニング技術は、特に画像認識において従来よりもはるかに高い精度が出せることで利用が広がっているが、一方で画像認識アプリケーションの開発には、データの収集や管理、GPUをはじめとする莫大なコンピューティングリソースが必要となっている。同社では今回開発した「KAMONOHASHI」を利用することで、複雑な環境構築、コンピューターリソースの確保、繰り返し発生するデータ収集、大量に発生する学習履歴の管理といった煩わしい問題から解放されることになり、開発者がディープラーニングの学習モデル開発に集中できることになるとしている。
■ケーズホールディングス <8282> 2,280円 +24 円 (+1.1%) 本日終値
ケーズホールディングス<8282>が3日ぶりに反発。ドイツ証券が17日付で投資判断「ホールド」を継続しつつ、目標株価を2200円から2300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、店舗の収益性を重視した経営方針を受けて、従来よりも出店予想を下方修正するが安定的な国内家電市場と収益性重視の店舗網の拡大で、増収増益は継続できるとの見方を維持。18年3月期の営業利益予想を265億円から287億円へ上方修正し、さらに20年3月期に営業利益308億円を見込んでいる。
■ニトリホールディングス <9843> 16,110円 +100 円 (+0.6%) 本日終値
ニトリホールディングス<9843>が波乱相場のなか逆行高。株価は続伸し、16日につけた1万6150円を抜き上場来高値に買われた。18年2月期の連結営業利益は前期比15%増の990億円と最高益を更新し31期連続増収増益の予想。配当も前期比10円増の92円と14期連続増配を計画している。市場からは、「トランプ政権への不透明感で市場に警戒感が高まるなか、着実な利益を上げるニトリHDのような高収益銘柄を再評価する動きが強まっている」(アナリスト)との見方が出ている。
■科研製薬 <4521> 6,680円 +30 円 (+0.5%) 本日終値
17日、科研製薬 <4521> が、爪白癬治療剤「Jublia」(日本販売名:クレナフィン)の導出先である韓国の東亞STが同剤の販売承認を取得したと発表したことが買い材料視された。東亞STは16日付で韓国の食品医薬品安全処から「Jublia」の販売承認を取得。これに伴い、東亞STは今月末に同剤の販売を始めるとしている。発表を受けて、同社主力薬であるクレナフィンの販売拡大による業績への寄与に期待する買いが向かった。
■あい ホールディングス <3076> 2,907円 +10 円 (+0.4%) 本日終値
あい ホールディングス<3076>が悪地合いのなか上値追い、年初来高値を更新した。同社はマンション向けを主力に監視カメラやレコーダーなどのセキュリティー機器を手掛け、高水準の需要を取り込んでいる。セキュリティー機器は賃貸マンションへの営業強化が奏功して導入が加速するなか、17年6月期営業利益は前期比12%増の91億円と前期に続く2ケタ成長を予想している。17.6%の高ROEも魅力で3月にはシュローダー・インベストメント・マネジメントなどが大株主に浮上するなど、国内外の機関投資家の組み入れ対象としても注目を集めている
■ジェイエイシ <2124> 1,682円 -122 円 (-6.8%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
17日、ジェイエイシーリクルートメント <2124> が月次売上高を発表。4月の売上高が前年同月比6.6%増と2ヵ月連続で伸び率が1ケタ台に鈍化したことが売り材料視された。同時に発表した4月の売上総利益の増加率も同5.4%と鈍化したほか、人材紹介事業における採用決定人数も同1.5%とさえない伸びとなった。17年12月期売上高は前期比18.6%増と過去最高を見込んでおり、伸び率鈍化を懸念する売りが向かった。
■関東電化工業 <4047> 956円 -69 円 (-6.7%) 本日終値 東証1部 下落率2位
関東電化工業<4047>は大幅続落。同社は15日取引終了後、18年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は520億円(前期比12.9%増)と増加するものの、営業利益は70億円(同25.2%減)、最終利益は46億5000万円(同30.5%減)と大幅減益を見込んでいる。今期のセグメント別売上高は、基礎化学品事業は前期並み、精密化学品事業は増収と見込んでいる。ただ、損益については、減価償却費等固定費の増加や原燃料価格の上昇も予想されるため、大幅減益見通しとなっている。なお、17年3月期連結決算は、売上高460億4200万円(前の期比7.1%増)、営業利益93億6400万円(同8.2%増)、最終利益66億8600万円(同17.1%減)だった。
■三菱UFJ <8306> 680.8円 -28.7 円 (-4.1%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>がいずれも5日続落。トランプ米政権のロシア関与疑惑を巡る政局波乱を嫌気して、前日の米国株市場ではNYダウなど主要指数が急落。低リスク資産である債券に資金をシフトする動きが加速して米長期金利は2.22%台まで急低下しており、これを受けてゴールドマン・サックスやシティグループなど大手金融株が大幅安に売り込まれた。東京市場でも米国での運用環境が悪化するとの思惑からメガバンクに売りが集まった。
株探ニュース