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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ “黄金”の大型連休には“魔物”が潜む?

株式アドバイザー 北浜流一郎

「“黄金”の大型連休には“魔物”が潜む?」

●長期休場前にリスク回避の一手

 東京市場の風向きが変わった。実際の転換点は4月17日だったことになるが、当初は緩やかだった回復ペースは、21日以降加速、いまではその早さが少々気になるほどだ。日足チャートがいわゆる3つの窓を開けた「三空」となっているからだ。

 底値から立ち上がる時にできる「三空」は、まだ初動段階ということでもあるため、さらなる上昇を示唆していると見ることもできる。

 しかし、いまは一年の中でも特殊な状態だ。GW(ゴールデンウイーク)の谷間であり、目前に5連休を控えているからだ。改めて書くまでもなく、長期の休日休場は株式投資にとって非常なリスクになる。休場中に思いがけないことが起きると、対応のしようがないからだ。

 幸い、これまでGW中にそんなことが起きた記憶はない。しかし、だからといって、安心などしていられない。

 そのため私は、GW中も株式市場は休まず運営して欲しい、コンビニを見習えなどと主張しているが、もちろんこんな願望が実現することはまずない。

 ただただ何事も起きないように神様仏様に祈念するほかないが、これでは実際に思いがけないことが起きた場合、ただ資産の急減を眺めているしかないことになる。はっきり言って、これは嫌だ。

 こんな私の思いに賛同していただける投資家の方に提案したいのは、休日前、具体的には5月1日~2日までにできれば持ち株のすべて、それが難しければ半分は手離しておくことだ。それも難しいというのであれば、3分の1でもよい。ともかく一部を売っておく。

●「想定外」がなければ買い直すだけ

 こうすれば3日からの5連休を安楽に過ごせる。ディズニーランド、温泉、海外、どこで何をしていても、世界情勢や金融動向を案じることなく休日を心ゆくまで楽しめるのだ。

 もちろんトランプ大統領が何を言おうが、何をしようが関係ないし、いまはもう大分後退している北朝鮮リスクが戻ってきたとしても気にしなくて済む。

 休日中、何事も起きなかったら、売らずにいた方がよかったことにならないか。こんな疑問がおありかもしれない。しかし、問題は何かが起きた場合なのだ。それが起きなければ、また買い直せばよいことだ。

 では、こんな状況で注目したい銘柄はあるのか。あるのだ。まずは国内ブランドに特化したセレクトショップなどを運営し、好業績ながら28日には利食いの対象となって反落したTOKYO BASE <3415> 。医療・介護業界に特化した人材紹介に強いエス・エム・エス <2175> も高値圏ながらなお魅力的だ。介護職、看護師の紹介事業が拡大を続けている。

 エンジン計測器で世界首位、それもシェア80%を制する堀場製作所 <6856> も、商品力の強さから今後も評価が高まることになりそうだ。キヤノン <7751> は値動きが重いが、関連会社のキヤノンマーケティングジャパン <8060> は値動き軽く期待が持てる。

 売買単位が1000株であり、手掛けにくいものの、緩やかな浮上が見込める銘柄として東ソー <4042> がある。塩ビ・ウレタン原料の需要増は当面続く可能性が高く、株価は目先下げても復調は早いと見てよい。

 そして最後に、収益好調ながら27日に株価が急落した丹青社 <9743> だ。急騰タイプではないものの、目先の下げは見直し買いの対象になるだろう。

2017年4月28日 記


【お知らせ】株探では、ゴールデンウィーク(GW)期間に「“黄金の注目株”をはじめ、有望株探しのヒントとなる<GW特集>」を30本配信する予定です。ご期待ください。


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