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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ペプドリ、ワキタ、東芝

ペプドリ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ペプチドリーム <4587>  6,250円  +1,000 円 (+19.1%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位
 ペプチドリーム<4587>がストップ高。同社は特殊ペプチドを活用した医薬品候補物質の創製を手掛けており、国内外のメガファーマと数多く共同契約を締結する黒字創薬ベンチャーとしてマーケットの関心が高い。同社は7日、米製薬大手のヤンセンファーマ社と複数の創薬標的タンパク質に対して特殊環状ペプチドを創製する創薬共同研究開発契約を締結したことを発表、これがポジティブサプライズとなり買い人気が集中した。医薬品の販売額が目標に到達した場合、同社はロイヤルティーとは別に契約一時金やマイルストーンとして最大約1260億円を受け取ることになり収益へのインパクトは絶大となる。

■ワキタ <8125>  1,166円  +129 円 (+12.4%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 ワキタ<8125>が急騰で年初来高値を更新した。大阪を本拠に土木建設機械の販売およびレンタルを手掛けるほか、不動産関連事業にも展開する。18年2月期は建機レンタルの復調に加え、訪日客を想定したホテル事業に期待がかかっている。同社が7日取引終了後に発表した17年2月期連結決算は売上高が618億8600万円(前の期比7.4%増)と伸びたものの、営業利益65億7400万円(同2.8%減)、最終利益37億1800万円(同18.1%減)と低調。ただし、これについては株価に織り込み済みで、18年2月期の売上高は645億円(前期比4.2%増)と増収基調を継続するとともに、営業利益は68億円(同3.4%増)、最終利益は47億円(同26.4%増)と増益転換を見込んでおり、これが買いを誘導している。株価指標面ではPBRがわずか0.6倍台に過ぎず、配当利回りも2.7%前後と高いことから、水準訂正余地に目をつけた機関投資家とみられる買いが入ったもようだ。

■コシダカHD <2157>  2,598円  +225 円 (+9.5%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 7日、コシダカホールディングス <2157> が17年8月期上期(16年9月-17年2月)の連結経常利益を従来予想の25.1億円→32.7億円に30.1%上方修正。増益率が1.4%増→31.8%増に拡大し、2期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。女性向けフィットネスクラブ「カーブス」の会員数増加に加え、主力のカラオケ店でコスト削減を進めたことが寄与した。予定していたシステム投資が後ろずれしたことも利益上振れの要因となった。

■オンワード <8016>  870円  +75 円 (+9.4%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 7日、オンワードホールディングス <8016> が発行済み株式数(自社株を除く)の2.05%にあたる300万株(金額で27億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は4月12日から8月31日まで。同時に決算を発表。17年2月期の連結経常利益は前の期比1.3%増の55.7億円で着地し、続く18年2月期も前期比27.3%増の71億円に伸びる見通しとなったことも支援材料となった。

■技研製作所 <6289>  2,461円  +193 円 (+8.5%)  本日終値
 技研製作所 <6289> [東証2]が連日急伸し、株価は14年10月に付けた直近戻り高値2520円に接近している。同社は6日の取引終了後に決算を発表。17年8月期上期(16年9月-17年2月)の連結経常利益は前年同期比26.4%増の32.7億円に伸びて着地、これを材料視する買いが続いている。17年8月期上期は、防災関連の公共工事向けを中心に主力の杭圧入機の販売が好調だったうえ、圧入工事も防潮堤関連などの受注が伸び、20.0%の大幅増収を達成した。通期計画の48億円に対する進捗率は68.3%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かっている。

■タダノ <6395>  1,389円  +95 円 (+7.3%)  本日終値
 タダノ<6395>がマドを開けて大幅高に買われ、一気に25日移動平均線との下方カイ離を解消する動き。また、ワキタ<8125>や加藤製作所<6390>が大幅高、竹内製作所<6432>や西尾レントオール<9699>なども高いほか、業界双璧のコマツ<6301>、日立建機<6305>なども買いが優勢。市場では「米中首脳会談が無事に終わり、地政学的リスクはくすぶるものの再び米中の内需政策にスポットが当たりやすくなる。建機株はここリスクオフで大きく売り込まれていた銘柄も多く値ごろ感がある。公共投資計画に積極姿勢をみせる中国や、大規模なインフラ計画を掲げる米トランプ政権の政策恩恵に対する思惑が買い戻しの背景にある。タダノについては国内証券が目標株価を引き上げていることで上げ足が一段と強い」(準大手証券)としている。

■東芝 <6502>  229.7円  +13.7 円 (+6.3%)  本日終値
 東芝<6502>が大幅高。同社が分社化し株式売却する半導体メモリー事業については、ここまで日本企業は入札に前向きではなかったが、直近になって新会社の株式を日本企業が連合を組んで出資する計画が浮上しており、これが株価面にプラスに働いている。また、7日取引終了後、投資ファンドのエフィッシモ キャピタル マネージメントが東芝の株式を買い増したことが、エフィッシモが7日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で判明した。保有割合は前回開示の発行済み株式数の8.14%から9.84%(4億1718万5015株)に拡大している。エフィッシモは旧村上ファンド出身者が設立した投資ファンドで「アクティビスト(物言う株主)」として知られるが、同社の株式買い増しに思惑が高まっている。

■マーベラス <7844>  914円  +44 円 (+5.1%)  本日終値
 マーベラス<7844>が急伸。同社はきょう、ディ・テクノ(東京都中央区)と共同で、テレビアニメ「おそ松さん」を題材としたスマートフォンゲームアプリ「しま松(仮)」を配信することを決めたと発表。これが期待材料となっているようだ。なお、タイトル名やゲーム内容などの詳細は現段階で未定としており、今後逐次、公式サイトおよび公式ツイッターで情報公開していくとしている。

■DMG森精機 <6141>  1,764円  +66 円 (+3.9%)  本日終値
 DMG森精機<6141>が大幅続伸。足もとの国内工作機械受注はプラス基調を強めるなか、同社はドイツ・DMGとの経営統合による業容拡大が評価されている。特に、3月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)が56.2と11年4月以来、約6年ぶりの高水準にありユーロ圏の景気拡大の恩恵を享受するとの期待が出ている。

■住友化学 <4005>  616円  +21 円 (+3.5%)  本日終値
 全般相場はグローバルな景況感の回復が相場の物色動向に反映されている。化学株などは世界景気との連動性も高く、株価の値動きに注目が集まりやすい。そのなか、SMBC日興証券が7日付で「化学・繊維セクター」についてのリポートを発行している。総合化学・合繊は、とりわけ総合化学各社が16年度下期以降、主要石化製品のマージン拡大が顕著で、16年度通期では総じて会社計画上振れかつ大幅増益の着地を予想している。他方で、17年度下期を中心に保守的な前提を置く公算が大きく、総合化学各社は「上期大幅増益、下期減益→通期で小幅増益」型のガイダンスが大勢を占めるとみる、としている。個別銘柄では住友化学<4005>に注目。また、電子材料については、半導体を中心とした良好な外部環境に、円安と300ミリウエハーの値上げが上乗せされ、17年1~3月期に業績モメンタムが好転し、17年度にかけて力強い業績推移を予想する、としている。なお、ファインケミカルは、原油やナフサに代表される原材料価格上昇がタイムラグを伴い原価を圧迫することで、17年度の業績モメンタム鈍化が不可避とみている。「上期減益、下期増益→通期小幅増益」型のガイダンス提示が相次ぐと想定しているようだ。個別銘柄では宇部興産<4208>とデンカ<4061>に注目。主要石化製品のマージン拡大を織り込んだ大幅増益のガイダンス提示を予想している。

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