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【市況】【↓】日経平均 大引け| 急落、米株安や円高でリスクオフの売り集中 (3月22日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  19146.62
高値  19183.27(09:26)
安値  19026.53(14:53)
大引け 19041.38(前日比 -414.50 、 -2.13% )

売買高  20億5553万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆6583億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は急落、下げ幅は400円超
 2.米株安と円高進行でリスクオフの売り集中
 3.米長期金利低下で銀行、保険など金融株全面安
 4.東証1部全体の90%を超える銘柄が下落
 5.売買代金トップの任天堂が逆行高と気を吐く

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは237ドル安と大幅に4日続落。トランプ米大統領の政権運営への先行き懸念から売りが優勢だった。

 東京市場では前日の米国株市場が大幅に下げたことや、為替が急速に円高に振れたことなどが嫌気され日経平均株価は400円を超える急落。トランプ相場の起点となった昨年11月9日以来の下げ幅となった。

 22日の東京市場は、前日の米国株市場でNYダウなど主要指数が急落したことに加え、為替が1ドル=111円台半ばまで大きく円高に振れたことでリスク回避の流れとなり、大幅に水準を切り下げた。国内外の機関投資家の売りが主力株中心に広範囲に及んだ。トランプ大統領の経済政策に対する不透明感が浮上するなか、米長期金利が低下傾向を強めたことで銀行や保険などの金融株の下げを助長。自動車などの輸出株も総じて売り優勢となり、東証1部全体の9割以上の銘柄が下落する売り圧力の強い地合いだった。昼前に北朝鮮がミサイルを発射した可能性が伝わったことも、地政学リスクを意識させ買いを手控えさせる背景となったもよう。一方、東証1部の売買代金は活況の目安とされる2兆円を4日連続で上回った。

 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが下落したほか、第一生命ホールディングス<8750>は大幅安。ソフトバンクグループ<9984>も軟調。ファーストリテイリング<9983>、ファナック<6954>なども安い。日本写真印刷<7915>、レーザーテック<6920>などの下げも目立つ。三菱ケミカルホールディングス<4188>、ミネベアミツミ<6479>も売られた。
 半面、任天堂<7974>は全体相場に逆行し大幅高で、売買代金も断トツとなった。大東建託<1878>が堅調、全国保証<7164>が急伸をみせた。沢藤電機<6901>はストップ高、アイスタイル<3660>、GMOクラウド<3788>も大きく上昇。このほか、ディー・エル・イー<3686>なども物色人気となった。

 日経平均採用で上昇したのは4銘柄のみで、プラス寄与の上位から日本ハム <2282> 、住友大阪 <5232> 、ユニチカ <3103> 、関西電 <9503> 。押し上げ効果は約0.5円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、ソフトバンク <9984> 、ファナック <6954> 、京セラ <6971> 、ホンダ <7267> 。押し下げ効果は約95円。

 東証33業種のうち上昇は、その他製品の1業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)水産・農林業、(3)建設業、(4)空運業、(5)パルプ・紙。一方、下落率の大きかった5業種は(1)保険業、(2)証券商品先物、(3)海運業、(4)銀行業、(5)輸送用機器。

■個別材料株

△常磐開発 <1782> [JQ]
 今期経常を38%上方修正、配当も2円増額。
△佐藤渡辺 <1807> [JQ]
 今期経常を77%上方修正、配当も3円増額。
△エプコ <2311> [JQ]
 東京電力EPと省エネリフォーム事業で提携。
△WDB <2475>
 CRO事業の欧州企業を買収。
△アンドール <4640> [JQ]
 2次元CADシステム「CADSUPER Lite 2017」を発売。
△レントラックス <6045> [東証M]
 2月の売上高は20.8%増。
△沢藤電 <6901>
 「岐阜大とアンモニアから水素を製造する装置を開発」と報道。
△全国保証 <7164>
 今期経常を一転8%増益・最高益に上方修正、配当も6円増額。
△シード <7743> [東証2]
 東証1部に指定替え。
△ソレキア <9867> [JQ]
 佐々木ベジ氏がTOB価格を引き上げ。

▲トヨタ <7203> 、富士重 <7270>
 1ドル=111円台半ばへの急速な円高を嫌気。
▲三菱UFJ <8306> 、第一生命HD <8750>
 米長期金利低下受けリスクオフのターゲットに。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)沢藤電 <6901> 、(2)アイスタイル <3660> 、(3)全国保証 <7164> 、(4)GMOクラウ <3788> 、(5)Bガレージ <3180> 、(6)住不販売 <8870> 、(7)任天堂 <7974> 、(8)オルトP <3672> 、(9)北の達人 <2930> 、(10)WDB <2475> 。

 値下がり率上位10傑は(1)日立マクセル <6810> 、(2)T&D <8795> 、(3)第一生命HD <8750> 、(4)日写印 <7915> 、(5)レーザーテック <6920> 、(6)愛三工 <7283> 、(7)サイネックス <2376> 、(8)東京TYFG <7173> 、(9)住友重 <6302> 、(10)ランド <8918> 。

【大引け】

 日経平均は前日比414.50円(2.13%)安の1万9041.38円。TOPIXは前日比33.22(2.12%)安の1530.20。出来高は概算で20億5553万株。値上がり銘柄数は107、値下がり銘柄数は1854となった。日経ジャスダック平均は3023.85円(24.54円安)。

[2017年3月22日]

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