【市況】後場に注目すべき3つのポイント~個人主体の売買が中心に
ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより
21日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・個人主体の売買が中心に
・ドル・円は112円77銭、反発、下落後は値ごろ感で買戻し
・ケアサービス、ライフフーズがストップ高
■個人主体の売買が中心に
日経平均は続落。51.97円安の19469.62円(出来高概算8億3000万株)で前場の取引を終えている。20日の米国市場が高安まちまちだったほか、原油相場の下げやシカゴ日経225先物清算値は大阪比80円安の19270円、円相場は1ドル112円台半ばでの推移となるなか、売り優勢の展開で始まった。寄付き後も下げ幅を広げるなか、一時19337.22円と、19400円を割り込む場面もみせている。
ただ、午後は日銀のETF買入れへの思惑等もあり、19400円を挟んでのこう着。25日線を挟んでの攻防をみせている。セクターでは、任天堂<7974>が強い動きをみせるなか、その他製品が上昇。水産農林、食料品、精密機器、パルプ紙がしっかり。半面、倉庫運輸、保険、鉄鋼、証券、その他金融、石油石炭、銀行が冴えない。
日経平均は25日線を挟んでのこう着が続いている。下値の堅さは意識されるものの、指数インパクトの大きい、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、ダイキン<6367>、KDDI<9433>が不安定な値動きをみせており、日経平均の重しとなっている。ソフトバンクGが下げ渋りから自律反発をみせてこないと、日経平均もリバウンドは期待しづらいところである。
一方で売りが先行したものの、中小型株の一角はプラスに転じる動きをみせている。先週末に調整をみせていたこともあり、売り一巡後の仕切り直しの動きが意識されやすい。また、値動きの強い銘柄等にも資金が集中しやすく、個人主体の売買が中心になりそうだ。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は112円77銭、反発、下落後は値ごろ感で買戻し
21日午前の東京外為市場では、ドル・円は反発。日本株安を手がかりに下落したが、その後は買戻しで切り返した。
ドル・円は、日経平均株価の安寄りを受け一時112円27銭まで下落。その後、日経平均が下げ幅を縮小したことで、リスク回避的な円買いがやや縮小したもよう。また、112円半ばは日本の機関投資家による買いのポイントと意識され、ドルは買戻しが観測された。
米金利の持ち直しもドル買い要因となったほか、クロス円の上昇がドル・円を押し上げたようだ。ランチタイムの日経平均先物が値を戻しつつあり、午後の取引では株価反転をにらんだドル買いが強まる可能性もあろう。
ここまでのドル・円の取引レンジは112円27銭から112円75銭、ユーロ・円は120円66銭から121円34銭、ユーロ・ドルは1.0719ドルから1.0770ドルで推移した。
12時21分時点のドル・円は112円77銭、ユーロ・円は121円30銭、ポンド・円は139円40銭、豪ドル・円は86円86銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・ケアサービス<2425>、ライフフーズ<3065>がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
☆後場の注目スケジュール☆
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