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【注目】前週末10日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ナ・デックス <日足> 「株探」多機能チャートより

■ナ・デックス <7435>  874円 (+150円、+20.7%) ストップ高

 ナ・デックス <7435> [JQ]がストップ高。9日に決算を発表。17年4月期第3四半期累計(16年5月-17年1月)の連結経常利益が前年同期比47.6%増の12.8億円に拡大して着地したことが買い材料視された。国内で自動車関連メーカーを中心にレーザー設備などの生産設備が販売好調だったことが寄与。付加価値の高い製品の販売が伸びた米国事業の利益拡大も増益に貢献した。通期計画の13億円に対する進捗率は98.7%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■ザッパラス <3770>  535円 (+80円、+17.6%) ストップ高

 ザッパラス <3770> がストップ高。9日、同社が非開示だった17年4月期の連結経常利益は前期比71.9%増の2億7500万円に拡大する見通しを示したことが買い材料視された。主力の占いコンテンツの売上が増加に転じるほか、円安による為替差益の発生が利益を押し上げる。業績回復に伴い、従来未定としていた期末一括配当を5円実施し、2期ぶりに復配する方針としたことも支援材料となった。

■アイビー化粧品 <4918>  12,390円 (+1,610円、+14.9%)

 アイビー化粧品 <4918> [JQ]が3日続急騰。9日、同社が3月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■菱洋エレクトロ <8068>  1,753円 (+148円、+9.2%)

 東証1部の上昇率5位。菱洋エレクトロ <8068> が3日続急伸。9日に決算を発表。17年1月期の連結最終利益は前の期比10.6%増の8.2億円に伸びて着地。続く18年1月期も前期比33.8%増の11億円に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。今期はIoT関連で昨年リリースしたWi-FiソリューションやAI・ディープラーニング関連を中心とした高付加価値製品の販売が伸びる見通しだ。業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比20円増の60円に増配する方針とした。9日終値ベースの配当利回りは3.7%に上昇した。併せて、発行済み株式数の2.90%にあたる80万株の自社株を消却すると発表。これを受けて、株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

■東京個別指導学院 <4745>  1,330円 (+100円、+8.1%)

 東証1部の上昇率6位。東京個別指導学院 <4745> が11日続伸し、連日で上場来高値を更新した。9日、17年2月期の新規入会者数が前期比10.6%増の2万4774人に伸びたと発表したことが買い材料視された。3-11月期の新規入会者数は前年同期比8.8%増だったことから、足元の新規入会者数の増加を好感する買いが向かった。4月5日に発表予定の17年2月期経常利益は前の期比8.1%増の24億円に伸びる見通し。また、併せて発表した2月末の在籍生徒数は同3.9%増の2万3807人だった。

■ラクス <3923>  1,728円 (+105円、+6.5%)

 ラクス <3923> [東証M]が続伸し昨年来高値更新。9日の取引終了後に発表した2月度の月次売上高が前年同月比22.9%増の4億5200万円と23ヵ月連続で前年を上回ったことが好材料視された。クラウドサービス全体のストック売上増加額が過去最高であった前月には及ばなかったものの、次期主力サービスである「楽楽精算」が牽引、前月に次ぐ増加額を記録し2ヵ月連続で大幅に伸長した。

■T&D <8795>  1,924円 (+92円、+5.0%)

 T&Dホールディングス <8795> や第一生命ホールディングス <8750> 、かんぽ生命保険 <7181> など生保株が軒並み高。9日のニューヨーク債券市場で、米10年債利回りは2.60%と昨年12月中旬以来、約3ヵ月ぶりの水準に上昇。長期金利の上昇は、生保各社にとって運用収益の改善につながるとの見方から買いが流入した。14~15日に予定されている米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ観測が強まっており、米長期金利への先高観が膨らんでいる。

■イーレックス <9517>  1,207円 (+53円、+4.6%)

 イーレックス <9517> が反発。同社は9日、家庭や商店向けの低圧電力の供給申し込み件数が5万件を突破したと発表した。同社グループは16年4月から子会社を通じて、家庭や商店向けに電灯・低圧電力の電力供給を行っている。現在は東北や関東、中部、近畿、中国、九州の各エリアを供給対象地域としているが、4月から四国でも供給開始を予定している。

■ドンキHD <7532>  3,950円 (+130円、+3.4%)

 ドンキホーテホールディングス <7532> が続伸。同社は10日正午に、2月度の既存店売上高が前年同月比2.1%増になったと発表。6ヵ月連続のプラスとなったことが好感されたようだ。2月度はうるう年の前年同月と比べて営業日が少なく、曜日まわりもマイナス要因が重なったものの、食料品や日用消耗品といった必要品需要が牽引した。なお、全店ベースの売上高は前年同月比10.7%増だった。

■デンソー <6902>  5,212円 (+166円、+3.3%)

 デンソー <6902> が続伸。外為市場でドル高・円安が進むなど、良好な外部環境が買い安心感につながったもよう。なお、同社と豊田通商 <8015> は10日、両社が出資する携帯電話などの販売代理店業務を営むTDモバイルの出資比率を、6月に行われるTDモバイルの株主総会後に変更することで合意したと発表。デンソーの出資比率は49%から51%に、豊田通商は51%から49%となる。デンソーは自動車市場で培った高度な技術力やモノづくり力をベースとした製品開発力を生かし、モバイル関連製品およびサービスを立ち上げ、事業の拡大を図る方針。具体的には、車両運行管理システムに代表されるテレマティクス製品や、独自に開発した地域コミュニティ向け情報配信システムなどの新しい情報提供サービスを計画しているという。

■オークマ <6103>  1,355円 (+34円、+2.6%)

 オークマ <6103> や牧野フライス製作所 <6135> 、ツガミ <6101> など工作機械株が高い。オークマやツガミは昨年来高値を更新した。為替の円安進行に加え、9日に発表された2月の工作機械受注額(速報値)は前年同月比9.1%増と3ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。輸出が好調だったことが、全体の伸びを支えた。工作機械受注は昨年12月に17ヵ月ぶりに前年比でプラス転換した後、回復基調を強めており今後の一段の伸びが期待されている。

■ダスキン <4665>  2,543円 (+58円、+2.3%)

 ダスキン <4665> が4日続伸。9日、同社が発行済み株式数の4.00%にあたる230万株の自社株を消却すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は3月31日。

■ラウンドワン <4680>  846円 (+19円、+2.3%)

 ラウンドワン <4680> が反発。9日の取引終了後に発表した2月の売上の状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比2.4%増で3ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前年の閏年の影響で営業日が1日少なかったことに加えて、土日祝日数も1日減ったことにより約5%程度のマイナス影響があったものの、前月同様にボウリングやアミューズメント、カラオケなどが前年を上回り既存店売上高を押し上げた。ボウリング・カラオケの小学生無料キャンペーンが周知されてきたことや、カップルやグループで利用できるバレンタインプランなどが好評だったという。

■コマツ <6301>  2,910円 (+56円、+2.0%)

 コマツ <6301> が商い増勢のなか上昇、日立建機 <6305> も上値指向を強めた。米国では予算教書の提出を来週に控え、トランプ大統領が先の議会演説で提示した1兆ドルのインフラ投資への期待が高まっているが、これは日本の建機メーカーにも中期的なビジネスチャンスが広がることになる。また、最大の需要先である中国も昨年来の公共投資計画が経済活性化に貢献しており、直近1~2月の油圧ショベルの販売台数が前年と比較して約3倍に急増するなど、大きな追い風となっている。コマツは2月22日以来の昨年来高値を更新、日立建機は既に新値街道を走っている。

■日本航空 <9201>  3,720円 (+63円、+1.7%)

 日本航空 <9201> が続伸。9日、同社が発行済み株式数の2.48%にあたる898万8200株の自社株を消却すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は3月22日。

■三菱UFJ <8306>  769.6円 (+12.7円、+1.7%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、三井住友フィナンシャルグループ <8316> などメガバンクが買いを集めた。好調な米国経済を背景に来週14~15日の日程で行われる米連邦公開市場員会(FOMC)でFRBは利上げに動くことがほぼ確実とみられている。これを背景に足もとの米10年物国債利回りは2.6%台まで上昇、昨年12月中旬以来3ヵ月ぶりの高水準で、メガバンクは米国での収益改善を見込んだ買いが入った。

■TOKAI <3167>  879円 (+14円、+1.6%)

 TOKAIホールディングス <3167> が3日続伸。9日、同社が株主優待制度を一部拡充すると発表したことが買い材料視された。保有株数に応じて3つのランクに分けて優待を実施しているが、このうち現行「1000株~4999株」の区分の下限を300株に引き下げる。300株以上1000株未満保有の株主への優待が拡充となる。発表を受けて、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。

■トヨタ自動車 <7203>  6,520円 (+86円、+1.3%)

 トヨタ自動車 <7203> 、日産自動車 <7201> 、ホンダ <7267> など自動車株が買われた。米国では来週14~15日に行われる米連邦公開市場員会(FOMC)で利上げが濃厚とみられており、米長期金利は約3ヵ月ぶりの高水準に達した。これを受けて為替市場ではドル買いの動きが活発化し、足もとは1ドル=115円台に入るなど円安が進行している。輸出株のなかでも特に為替感応度の高い自動車株には追い風が強まった。

■ミライトHD <1417>  1,166円 (+15円、+1.3%)

 ミライト・ホールディングス <1417> が3日続伸し、連日の昨年来高値更新となった。9日の取引終了後に発表した月次受注状況で、2月の受注高が前年同月比76.7%増の288億円となり、2ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。主力のNTT事業の受注高が膨らんだほか、ICTソリューション事業などの受注も伸長した。

■NSSOL <2327>  2,379円 (+28円、+1.2%)

 新日鉄住金ソリューションズ <2327> が上伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が9日付のリポートで、レーティング「オーバーウエイト」を継続し、目標株価を2900円から2950円へ引き上げたことが好感された。相対的に好採算なクラウドサービス収入拡大による収益性向上とIoX(インターネット オブ シングス、ヒューマンズ)事業に対する市場の注目度上昇を指摘。さらに、同証券では、噛めば噛むほど味が出る長期投資に見合う価値創造企業であると評価しており、17年3月期営業利益予想は従来の210億円から212億円に引き上げている。

※10日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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