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【経済】【中国】人民保険集団の王総裁、「重大な規律違反」で取り調べ


中国人民保険集団(人保集団:1339/HK)は24日、総裁兼副董事長の王銀成氏が「重大な規律違反」の疑いで、中国共産党中央紀律検査委員会の取り調べを受けていることを明らかにした。メディア報道によると、汚職関与の疑いがもたれている。ただ、同社は「会社の経営は正常」と強調している。傘下の中国人民財産保険(PICC:2328/HK)も同様の公告を発表した。

王氏の動静をめぐっては、先月の時点で「北京本社のオフィスから中国当局に連行された」との情報が流れていた。胡錦涛・前国家主席の最側近で、収賄罪により失脚した令計画氏の事件に関与している疑いがあると報じられている。

令氏が創設した利権集団「西山会」の会合に王氏も参加していたとされる。「西山会」とは、原則として山西省出身のみが入会を許される“秘密組織”で、同省の基幹産業である石炭の利権を握り、電力や鉄道などの利権集団とも結びついていた。同会のメンバーには、死刑判決を受けた劉志軍・元鉄道部部長をはじめ、政府高官や国有企業幹部などが名を連ねている。

57歳の王氏は、山西省運城市の出身。1982年に山西財経大学を卒業した後、人保集団に入社した。傘下の中国人民財産保険でも、副総裁や総裁などの要職を歴任している。

損害保険を中核とする人保集団は、中央政府の直系で、財政部と全国社会保障基金が大株主。傘下の中国人民財産保険が手がける損保業務は、16年上期の国内シェアが34.9%でトップ(前年同期比↑1.5ポイント)に位置する。生保、健保のシェアはそれぞれ5.8%(↑0.2ポイント)、1.5%(↑0.5ポイント)。


【亜州IR】

《SK》

 提供:フィスコ

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