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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):東ソー、ヤマトHD、さくらネット

東ソー <日足> 「株探」多機能チャートより
■東ソー <4042>  1,015円  +11 円 (+1.1%)  本日終値
 塩ビ・ソーダ大手の東ソー <4042> が続伸し、連日で上場来高値を更新した。株価は業績を上方修正した今月2日から上昇基調を続けている。予想PERが9倍台と割安感が強いことも買いを支えているようだ。同社は2日後場、17年3月期の連結経常利益を従来予想の800億円→1050億円に31.3%上方修正。増益率が21.6%増→59.5%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。ウレタン原料や塩化ビニール樹脂の市況上昇で採算が想定以上に改善することが寄与。昨年11月以降の円安進行で為替差損益が改善することも利益を押し上げる。

■メルコホールディングス <6676>  3,385円  +30 円 (+0.9%)  本日終値
 メルコホールディングス<6676>がしっかり。20日の取引終了後、世界最小クラスの紛失防止IoT製品を開発・製造・販売するMAMORIO(東京都千代田区)の第三者割当増資を引き受け、持ち分法適用関連会社にすると発表しており、業績への貢献が期待された。なお、今回の第三者割当の引き受けにより、メルコの出資比率は23.2%となる。

■ヤマトホールディングス <9064>  2,263.5円  +15 円 (+0.7%)  本日終値
 ヤマトホールディングス<9064>が続伸。「働き方改革」が関心を集めるなか、宅配最大手の同社株が注目されている。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は20日、同社株のオーバーウエートを継続するとともに目標株価は3160円(従来3210円)とした。宅配各社は、ネット通販による配送需要が伸び深刻な人手不足に陥っているが、同証券では、宅配業者の配送能力は増えないなか、「働き方改革が叫ばれるほど、値上げへの理解は進みやすい」と指摘。来期は大口法人向けで4%程度、個人以外のリテール向けで1%程度の値上げが通るとみている。同証券では17年3月期の連結営業利益は前期比13%減の596億円(会社予想は580億円)と減益予想だが、18年3月期は同653億円、19年3月期は同855億円と連続増益を見込んでいる。

■ワールドHD <2429>  1,941円  +11 円 (+0.6%)  本日終値
 ワールドホールディングス<2429>が3日続伸。20日の取引終了後、21年12月期を最終年度とする中期経営計画を発表したことが好感された。売上高はM&Aによる積み上げ100億~150億円を含む2000億円、営業利益100億円を目標としている。

■さくらインターネット <3778>  1,014円  -124 円 (-10.9%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 20日、さくらネット <3778> が216万5300株の公募増資とオーバーアロットメントによる売り出しに伴う上限83万4700株の第三者割当増資を実施するほか、双日 <2768> による340万株の株式売り出しを発表したことが売り材料。新株発行が最大で発行済み株式数の約8.6%におよぶ規模とあって、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが向かった。発行価格は2月28日から3月3日までのいずれかの日に決定。最大で約32億1400万円の調達資金については、設備投資資金や運転資金などに充てる。同時に、17年3月期の連結経常利益を従来予想の8.6億円→7.5億円に12.8%下方修正し、従来予想の4.6%増益から一転して8.8%減益見通しとなったことも売りに拍車を掛けた。

■大垣共立銀行 <8361>  404円  -49 円 (-10.8%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 20日、大垣共立銀行 <8361> が5600万株の公募増資とオーバーアロットメントによる売り出しに伴う上限900万株の第三者割当増資を実施するほか、自己株処分による500万株の株式売り出しを実施すると発表したことが売り材料。新株発行が最大で発行済み株式数の約18.3%におよぶ規模とあって、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが向かった。発行価格は3月1日から6日までのいずれかの日に決定。最大で約302億円の調達資金については、全額を貸出金など運転資金に充てる。

■藤田観光 <9722>  364円  -6 円 (-1.6%)  本日終値
 藤田観光<9722>が3日続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が20日付で、投資判断「バイ」を継続しつつ、目標株価を630円から550円へ引き下げたことが弱材料視された。首都圏など既存ホテルの室料上昇が一服したことを受けて、17年12月期営業利益予想を35億円から28億円へ、18年12月期同45億円から35億円へ下方修正したことが要因。ただ、箱根エリアの建て替え加速や国内外の新規開発により成長余地があるとし、中期経営計画の目標である19年12月期営業利益53億円は達成可能とみている。

■LINE <3938>  3,515円  -25 円 (-0.7%)  本日終値
 LINE<3938>は4日続落。同社株は、東証1部には昨年7月15日に新規上場したが公開価格3300円に対し初値は4900円をつけ9月には5230円まで値を上げた。しかし、その後は下げ基調となり、この日は上場来安値を更新した。先月25日に発表した16年12月期連結決算は営業利益が198億9700万円と市場予想(240億円前後)を下回ったことを契機に下値を探る展開となっている。特に、運用型広告の売り上げが市場予想に達せず、失望売りが膨らんでいる。軟調地合いのなか、今後は公開価格を意識する展開も予想される。

●ストップ高銘柄
 JMC <5704>  2,151円  +400 円 (+22.8%) ストップ高   本日終値
 ジェイホールディングス <2721>  620円  +100 円 (+19.2%) ストップ高   本日終値
 野村マイクロ <6254>  718円  +100 円 (+16.2%) ストップ高   本日終値
 以上、3銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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