【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ディスコ、ノーリツ鋼機、T-BASE
ディスコ <日足> 「株探」多機能チャートより
6日、ディスコ <6146> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の264億円→308億円に16.7%上方修正。従来の14.0%減益予想から一転して0.4%増益を見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。アジアを中心とする半導体メモリの需要拡大を背景に、精密加工装置や消耗品の販売が伸びることが寄与。足元の円安進行も追い風となる。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の296円→361円(前期は315円)に増額修正したことも支援材料となった。
■ノーリツ鋼機 <7744> 1,020円 +118 円 (+13.1%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
6日、ノーリツ鋼機 <7744> が決算(国際会計基準=IFRS)を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結税引き前利益が前年同期比72.1%増の31.5億円に拡大して着地したことが買い材料視された。主力子会社のテイボーが海外でペン先部材の販売が好調だったうえ、原価低減で採算が改善したことが収益を押し上げた。前期に発生した連結子会社の売却検討過程で生じた関連費用がなくなったことも大幅増益につながった。
■TOKYO BASE <3415> 3,815円 +430 円 (+12.7%) 本日終値
TOKYO BASE<3415>が5連騰、昨年来高値を更新した。6日の取引終了後、東京証券取引所の承認を得て、17日付で東証マザーズから東証1部へ市場変更することになったと発表した。この日は東証1部指定によるTOPIX採用に伴い、機関投資家の新たな組み入れニーズが発生することなどへの期待感から買いが流入している。同時に株式売り出しの売り出し価格は3283円に決まった。
■日本ケミコン <6997> 290円 +27 円 (+10.3%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
6日、日本ケミコン <6997> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の10億円→20億円に2.0倍上方修正。従来の14.2%減益予想から一転して71.7%増益見通しとなったことが買い材料視された。産業機器、エアコン向けアルミ電解コンデンサーの需要が伸びるなか、円安による採算改善や為替差損益の改善が利益を押し上げる。
■福山通運 <9075> 640円 +43 円 (+7.2%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
6日、福山通運 <9075> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.21%にあたる300万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は2月13日から4月28日まで。
■GMO-PG <3769> 6,280円 +380 円 (+6.4%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
GMOペイメントゲートウェイ<3769>が大幅高で上値追い加速。同社はカード決済代行業務を手掛け、フィンテック関連の一角としても人気化素地を持つ。SMBC日興証券が6日付で同社株の投資評価を「1」、目標株価6730円で新規カバレッジしており、これが株価を強く刺激する格好となっている。同証券では同社のBtoC-EC領域に紐づく金融関連事業の拡大が非対面決済事業の成長を一段と加速させるとの見方を示している。17年9月期の連結営業利益は52億円、18年9月期は同82億円を見込んでいる。
■日本カーボン <5302> 302円 +18 円 (+6.3%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
日本カーボン<5302>が大幅続伸。6日の取引終了後、集計中の16年12月期の連結業績について、売上高が従来予想の226億円から229億円(前の期比20.7%減)へ、営業損益が14億円の赤字から6億2000万円の赤字(前の期20億6300万円の黒字)へ上振れたようだと発表しており、これを好感した買いが入っている。人造黒鉛電極事業に底入れの兆しが出てきたことに加えて、特殊炭素製品、炭素繊維製品、炭化けい素繊維製品の需要が堅調に推移したことが上振れの要因という。また、生産体制の大幅見直しによるコスト削減効果も寄与したようだ。なお、最終損益は、電極事業における減損損失約42億円を計上することから、17億円の赤字から53億9000万円の赤字(同10億7600万円の黒字)へ下振れるとした。
■日本冶金工業 <5480> 204円 +12 円 (+6.3%) 本日終値
6日、日本冶金工業 <5480> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の14億円→20億円に42.9%上方修正。増益率が2.7倍→3.8倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。ニッケル相場の底打ちによる需要回復を背景に、ステンレス材の販売が想定より伸びるうえ、在庫評価損が縮小することが収益を押し上げる。業績上振れに伴い、従来未定としていた期末一括配当は2.5円(前期は1.5円)実施する方針としたことも支援材料となった。
■マルハニチロ <1333> 3,380円 +185 円 (+5.8%) 本日終値
マルハニチロ<1333>が地合い悪のなか3連騰、昨年来高値を更新した。水産最大手の同社は円高に伴う仕入れコストの低下に加え、冷凍食品の好調が利益を押し上げている。6日取引終了後、17年3月期の連結業績予想の修正を発表。営業利益を220億円から260億円(前期比53.2%増)へ、最終利益を110億円から140億円(同3.4倍)へ増額しており、これを評価する買いを集めている。
■東邦亜鉛 <5707> 548円 +30 円 (+5.8%) 本日終値
6日、東邦亜鉛 <5707> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の31.5億円→110億円に3.5倍上方修正。増益率が3.1倍→11倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。亜鉛などの金属相場の上昇を受けて、製錬事業で在庫評価益が発生することが利益を押し上げる。前期に減損を計上した豪鉱山会社CBHを中心とする資源事業の黒字転換も上振れ要因となる。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の5円→10円(前期は5円)に大幅増額修正したことも支援材料となった。
株探ニュース