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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ショーワ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ショーワ <7274>  941円 (+150円、+19.0%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。ショーワ <7274> がストップ高。1日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。「今期税引き前を赤字縮小に上方修正」が好感された。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結税引き前損益は111億円の赤字(前年同期は153億円の黒字)に転落した。しかしながら、併せて通期の同損益を従来予想の96億円の赤字→85億円の赤字(前期は74.5億円の黒字)に上方修正し、赤字幅が縮小する見通しとなった。

■扶桑化学工業 <4368>  2,839円 (+300円、+11.8%)

 東証1部の上昇率3位。扶桑化学工業 <4368> が続急騰。1日、同社が17年3月期の連結経常利益を従来予想の83億円→95億円に14.5%上方修正。増益率が13.7%増→30.2%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。今期業績の上方修正は11月に続き、2回目。リンゴ酸などの果実酸類や半導体向け超高純度コロイダルシリカ、ナノパウダーの販売好調で売上が計画を上回ることが寄与。円安による為替差益の発生も経常利益を押し上げる。業績上振れに伴い、創立60周年記念配当5円と普通配当2円を上積みする形で、今期の期末配当を従来計画の18円→25円(前期期末は記念配当を含め25円)に増額修正したことも支援材料となった。年間配当は43円(前期は35円)になる。

■ネットワンシステムズ <7518>  852円 (+74円、+9.5%)

 東証1部の上昇率4位。ネットワンシステムズ <7518> が続急伸。1日に決算を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常損益が7.5億円の黒字(前年同期は1.1億円の赤字)に浮上して着地したことが買い材料視された。自治体のセキュリティ対策案件を中心にネットワーク構築の受注が好調だったことが寄与。不採算案件が減少したことも黒字転換に貢献した。

■中外製薬 <4519>  3,705円 (+300円、+8.8%)

 東証1部の上昇率6位。中外製薬 <4519> が続急伸。1日に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。17年12月期の「コア営業利益」は前年比14.1%増の920億円に伸びると発表したことが買い材料視された。コア営業利益は営業利益から減損損失など一時的な要因を除いたもの。今期は抗がん剤や骨粗鬆症治療剤が伸びるほか、ロイヤルティ収入が増加する。併せて、年間配当は前期比6円増の58円に増配する方針とした。

■アイチコーポレーション <6345>  914円 (+63円、+7.4%)

 東証1部の上昇率7位。アイチコーポレーション <6345> が急反発。1日に決算を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益が前年同期比35.3%増の64億円に拡大して着地したことが買い材料視された。電力工事やレンタル業界、鉄道工事向けに高所作業車など特装車の販売が大きく伸びたことが寄与。通期計画の76億円に対する進捗率は84.3%に達しており、通期業績の上振れを期待する買いが向かった。

■フタバ産業 <7241>  742円 (+49円、+7.1%)

 東証1部の上昇率9位。フタバ産業 <7241> が続急伸。1日、同社が17年3月期の連結経常利益を従来予想の24億円→39億円に62.5%上方修正。増益率が3.8倍→6.1倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。日米での合理化効果や製品構成の良化が奏功し、採算が急改善する。

■ベネフィット・ワン <2412>  3,080円 (+187円、+6.5%)

 ベネフィット・ワン <2412> [東証2]が続急伸。2日の寄り前に、アドベンチャー <6030> [東証M]と提携し、航空券などの予約販売サイト「skyticket」の会員を対象とした会員制優待サービス「skyticketプレミアム」を開始すると発表しており、これが好材料視された。「skyticketプレミアム」は、ベネフィット・ワンが運営する福利厚生サービスを「skyticket」会員向けに提供するもの。これにより、ユーザー層拡大が見込まれるほか、ベネフィット・ワンの業績への貢献も期待されている。

■NOK <7240>  2,445円 (+112円、+4.8%)

 NOK <7240> が続伸。1日、同社が17年3月期第3四半期累計(4-12月)の決算を発表。連結経常利益は前年同期比37.3%減の332億円に落ち込んだが、通期計画の311億円をすでに7.0%上回ったことが買い材料視された。同社は前提為替レートを1ドル=100円とするが、昨年11月以降の円安進行を受けて利益面で改善効果が出ている。為替差損に着目すると、上期は53.3億円を計上していたが、4-12月期は1.2億円に大きく減少した。なお、販売面では自動車向けや建設機械向けシールが伸びている。決算発表を受けて、通期業績の上振れを期待する買いが向かった。

■豊田通商 <8015>  3,230円 (+130円、+4.2%)

 豊田通商 <8015> が大幅反発。同社は2日午後に、17年3月期の連結業績予想と年間配当予想の上方修正を発表、これが好感された。想定為替レートの見直しなどを背景に、17年3月期通期の連結営業利益を従来予想の1300億円(前期比7.3%減)から1450億円(同3.4%増)に増額し、一転して、営業増益の見通しとなった。年間配当予想も1株62円から70円(前年実績62円)に増額した。

■エイチーム <3662>  2,153円 (+62円、+3.0%)

 エイチーム <3662> がが大幅反発。1日、同社が17年1月上期の連結経常利益を従来予想の3億円→9.5億円に3.2倍上方修正。従来の50.5%減益予想から一転して56.8%増益見通しとなったことが買い材料視された。昨年6月にリリースしたスマホゲーム「ヴァルキリーコネクト」などが好調で売上が計画を上回ったことが寄与。新作ゲームのリリース遅延で広告宣伝費が想定を下回ったことも利益を押し上げた。

■ブイ・テクノロジー <7717>  18,510円 (+470円、+2.6%)

 ブイ・テクノロジー <7717> が4日続伸で10年7ヵ月ぶりの高値圏を快走、平田機工 <6258> 、保土谷化学工業 <4112> なども上値慕いの動きをみせるなど有機EL関連株への人気が再燃した。米アップルは今秋に発売が見込まれている「iPhone8」では有機ELパネルの搭載が有力視されている。今後スマートフォン向け市場では、バックライト不要で部材も少なく薄型化や低コスト化で優位性を持つ有機ELパネルの搭載が増加することが必至とみられている。また今年は、薄型テレビ向けでも有機ELが本格普及への入り口となる年との見方が強く、同分野に経営資源を注ぐ関連企業に注目が高まっている。直近、Vテクは3月までに中国企業向けに500億円規模の受注が見込まれるとの一部報道を受け株価を急動意させたが、会社側も同報道に対し肯定的な姿勢を示しており、その熱気は今なお続いている状況だ。

■FFRI <3692>  4,415円 (+100円、+2.3%)

 FFRI <3692> [東証M]が4連騰。IoT(モノのインターネット)の普及本格化を背景に家電を標的としたサイバー攻撃が急増、ウイルス「ミライ」の猛威が深刻視されている。また、ロシアが昨年の米大統領選にサイバー攻撃を仕掛けたとされる問題や直近では東南アジアでも企業や金融機関が標的になる事例が増加していることが伝わっており、国家レベルでもサイバー犯罪に対する警戒が強まっている。そのなか、ヒューリスティックエンジンにより未知のウイルスを検知する技術に強みを持つFFRIは市場でもサイバーセキュリティー関連の有力株として物色人気が集まりやすかった。

■三菱商事 <8058>  2,627.5円 (+54.5円、+2.1%)

 三菱商事 <8058> が後場上げ幅を拡大し、昨年来高値更新。2日午後2時、17年3月期の連結業績予想について、最終利益を3300億円から4400億円(前期1493億9500万円の赤字)へ上方修正したことが好材料視された。原料炭の価格高騰により資源分野の業績が拡大したことが要因。また、非資源分野では発電・送電事業や金属資源トレーディング事業が好調に推移していることも寄与する。あわせて発表した第3四半期累計の連結決算は収益4兆6890億2300万円(前年同期比13.4%減)、最終利益3715億3500万円(同54.8%増)だった。

■武田薬品工業 <4502>  4,864円 (+96円、+2.0%)

 武田薬品工業 <4502> が続伸。同社は1日取引終了後、17年3月期の連結業績予想の修正を発表。売上高にあたる売上収益を1兆6700億円から1兆7000億円(前期比5.9%減)へ、最終利益を910億円から930億円(同16.0%増)へ増額しており、これが好感された。売り上げは力強い累計実績を踏まえ従来見通しを上乗せし、円安メリットによる海外収益の改善効果や、税金コストの低下なども利益面で寄与する。同社株は米国の薬価引き下げの思惑などが逆風材料となり、1月中旬以降は調整局面にあったが、目先は値ごろ感も働いて押し目買いを誘導している。

■淀川製鋼所 <5451>  3,375円 (+65円、+2.0%)

 淀川製鋼所 <5451> が続伸、昨年来高値を更新した。1日の取引終了後、自社株取得枠の設定を発表したことが好感された。自己株式を除く発行済み株式総数の0.46%に相当する14万株、5億円を上限に、2月2日~3月24日の期間内に取得する。また、同日、同社が発表した17年3月期第3四半期(16年4-12月)の売上高は1118億4000万円(前年同期比9.8%減)、営業利益は97億500万円(同99.1%増)、最終損益は47億9200万円の黒字(前年同期32億8300万円の赤字)だった。

■小林製薬 <4967>  5,160円 (+80円、+1.6%)

 小林製薬 <4967> が続伸。1日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.27%にあたる100万株(金額で50億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は定時株主総会終了日から6月23日まで。また、発行済み株式数の3.53%にあたる300万株の自社株を2月17日付で消却する。同時に決算を発表。16年12月期(9ヵ月の変則決算)の連結経常利益は194億円になり、17年12月期は210億円の見通しとなった。

■日立製作所 <6501>  655.7円 (+7.5円、+1.2%)

 日立製作所 <6501> が続伸。1日の取引終了後、17年3月期の連結業績予想について、営業利益を5400億円から5600億円(前期比11.8%減)へ上方修正したことが好感された。想定為替レートを1ドル=100円から110円へ、1ユーロ=110円から115円に見直したことに加えて、合理化などによる収益性の改善効果が営業利益を押し上げる。売上高9兆円(同10.3%減)、純利益2000億円(同16.2%増)は従来予想を据え置き、期末配当についても引き続き未定としている。なお、第3四半期累計(16年4-12月)決算は、売上高6兆5193億1100万円(前年同期比9.8%減)、営業利益3731億700万円(同8.6%減)、純利益1912億6400万円(同10.6%増)だった。

※2日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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