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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):Vテク、FFRI、三菱商

Vテク <日足> 「株探」多機能チャートより
■ブイ・テクノロジー <7717>  18,510円  +470 円 (+2.6%)  本日終値
 ブイ・テクノロジー<7717>が4日続伸で10年7カ月ぶりの高値圏を快走、平田機工<6258>、保土谷化学工業<4112>なども上値慕いの動きをみせるなど有機EL関連株への人気が再燃している。米アップルは今秋に発売が見込まれている「iPhone8」では有機ELパネルの搭載が有力視されている。今後スマーフォン向け市場では、バックライト不要で部材も少なく薄型化や低コスト化で優位性を持つ有機ELパネルの搭載が増加することが必至とみられている。また今年は、薄型テレビ向けでも有機ELが本格普及への入り口となる年との見方が強く、同分野に経営資源を注ぐ関連企業に注目が高まっている。直近、Vテクは3月までに中国企業向けに500億円規模の受注が見込まれるとの一部報道を受け株価を急動意させたが、会社側も同報道に対し肯定的な姿勢を示しており、その熱気は今なお続いている状況だ。

■FFRI <3692>  4,415円  +100 円 (+2.3%)  本日終値
 FFRI<3692>が4連騰。IoT(モノのインターネット)の普及本格化を背景に家電を標的としたサイバー攻撃が急増、ウイルス「ミライ」の猛威が深刻視されている。また、ロシアが昨年の米大統領選にサイバー攻撃を仕掛けたとされる問題や直近では東南アジアでも企業や金融機関が標的になる事例が増加していることが伝わっており、国家レベルでもサイバー犯罪に対する警戒が強まっている。そのなか、ヒューリスティックエンジンにより未知のウイルスを検知する技術に強みを持つFFRIは市場でもサイバーセキュリティー関連の有力株として物色人気が集まりやすい。

■三菱商事 <8058>  2,627.5円  +54.5 円 (+2.1%)  本日終値
 三菱商事<8058>が後場上げ幅を拡大し、昨年来高値更新。この日の午後2時、17年3月期の連結業績予想について、最終利益を3300億円から4400億円(前期1493億9500万円の赤字)へ上方修正したことが好材料視されている。原料炭の価格高騰により資源分野の業績が拡大したことが要因。また、非資源分野では発電・送電事業や金属資源トレーディング事業が好調に推移していることも寄与する。あわせて発表した第3四半期累計の連結決算は収益4兆6890億2300万円(前年同期比13.4%減)、最終利益3715億3500万円(同54.8%増)だった。

■武田薬品工業 <4502>  4,864円  +96 円 (+2.0%)  本日終値
 武田薬品工業<4502>が続伸。同社は1日取引終了後、17年3月期の連結業績予想の修正を発表。売上高にあたる売上収益を1兆6700億円から1兆7000億円(前期比5.9%減)へ、最終利益を910億円から930億円(同16.0%増)へ増額しており、これが好感された。売り上げは力強い累計実績を踏まえ従来見通しを上乗せし、円安メリットによる海外収益の改善効果や、税金コストの低下なども利益面で寄与する。同社株は米国の薬価引き下げの思惑などが逆風材料となり、1月中旬以降は調整局面にあったが、目先は値ごろ感も働いて押し目買いを誘導している。

■淀川製鋼所 <5451>  3,375円  +65 円 (+2.0%)  本日終値
 淀川製鋼所<5451>が続伸、昨年来高値を更新した。1日の取引終了後、自社株取得枠の設定を発表したことが好感された。自己株式を除く発行済み株式総数の0.46%に相当する14万株、5億円を上限に、2月2日~3月24日の期間内に取得する。また、同日同社が発表した17年3月期第3四半期(16年4~12月)の売上高は1118億4000万円(前年同期比9.8%減)、営業利益は97億500万円(同99.1%増)、最終損益は47億9200万円の黒字(前年同期32億8300万円の赤字)だった。

■小林製薬 <4967>  5,160円  +80 円 (+1.6%)  本日終値
 1日、小林製薬 <4967> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.27%にあたる100万株(金額で50億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は定時株主総会終了日から6月23日まで。また、発行済み株式数の3.53%にあたる300万株の自社株を2月17日付で消却する。同時に決算を発表。16年12月期(9ヵ月の変則決算)の連結経常利益は194億円になり、17年12月期は210億円の見通しとなった。

■日立製作所 <6501>  655.7円  +7.5 円 (+1.2%)  本日終値
 日立製作所<6501>が続伸。1日の取引終了後、17年3月期の連結業績予想について、営業利益を5400億円から5600億円(前期比11.8%減)へ上方修正したことが好感された。想定為替レートを1ドル=100円から110円へ、1ユーロ=110円から115円に見直したことに加えて、合理化などによる収益性の改善効果が営業利益を押し上げるとしている。なお、売上高9兆円(同10.3%減)、純利益2000億円(同16.2%増)は従来予想を据え置き、期末配当についても引き続き未定としている。なお、第3四半期累計(16年4~12月)決算は、売上高6兆5193億1100万円(前年同期比9.8%減)、営業利益3731億700万円(同8.6%減)、純利益1912億6400万円(同10.6%増)だった。

■ノエビアHD <4928>  3,990円  +30 円 (+0.8%)  本日終値
 ノエビアホールディングス<4928>が上場来高値更新。1日取引終了後、17年9月期の第1四半期(16年10~12月)連結決算を発表し、売上高は146億6600万円(前年同期比3.7%増)、営業利益は32億4000万円(同20.5%増)、最終利益は11億3300万円(同20.5%増)と2ケタ増益でスタートしたことが好感された。「なめらか本舗」などのセルフ化粧品が業績を牽引したほか、カウンセリング化粧品も好調だった。また、前期に自主回収していた「南天のど飴」の負担分がなくなったことも寄与する。なお、通期業績予想は従来見通しを据え置き、売上高520億円(前期比1.6%増)、営業利益85億円(同10.3%増)、最終利益58億円(同14.9%増)を見込んでいる。

■日本ゼオン <4205>  1,314円  +2 円 (+0.2%)  本日終値
 日本ゼオン<4205>が4日続伸、昨年来高値を更新した。岩井コスモ証券は1日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに目標株価を1200円から1550円に引き上げた。リチウム2次電池用バインダーの好調持続と特殊ゴムの復調で17年3月期の業績予想には増額修正期待が浮上。会社予想の連結営業利益280億円に対し、同証券では297億円(前期比1%減)への上振れを見込んでいる。リチウム2次電池では、負極用バインダーで5割超のシェアを持ち車載用などで高い成長が期待されている。

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