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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):OSG、ソフトバンク、ファナック

OSG <日足> 「株探」多機能チャートより
■OSG <6136>  2,342円  +88 円 (+3.9%)  本日終値
 OSG<6136>が急反発。同社は切削工具の大手メーカーで、超硬工具などが航空機業界向けの需要をとらえている。同社の16年11月期決算は営業利益が前の期比15.5%減の182億4600万円と低調だったが、17年11月期は米国での在庫調整が進み、中国での公共投資拡大も収益環境を後押しして7%増益の195億円に回復してくる見通し。市場では「17年11月期の配当を前期50円から44円に減配予想としたことで、いったん大きく売り込まれたが、経営実態は良好であり押し目買いの好機」(国内中堅証券)という指摘が出ている。

■ラック <3857>  1,172円  +42 円 (+3.7%)  本日終値
 ラック<3857>が高い。同社はきょう、長崎県や長崎県警など14機関と「長崎県サイバーセキュリティに関する相互協力協定」を結んだと発表した。同社はこの締結により、長崎県下のサイバー空間の脅威に関する情報共有、技術支援、人材育成、および社会全体の意識向上に向け、相互理解による高い信頼と協力関係に基づき、安心安全なサイバー空間の実現を目指すとしている。

■JUKI <6440>  1,223円  +42 円 (+3.6%)  本日終値
 JUKI<6440>が新値追い。同社は24日、YKK(東京都千代田区)とファスナーを取り付ける縫製機を共同開発することで基本合意したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。両社は、それぞれが持つファスニング製品および、その縫製の技術・知識を活用し、独自のファスニング製品の縫製技術の実現に向けて共同開発する方針。17年度中に具体的なファスナー縫製機の完成・提供を目指すとしている。

■UACJ <5741>  357円  +12 円 (+3.5%)  本日終値
 UACJ<5741>、大紀アルミニウム工業所<5702>、日本軽金属ホールディングス<5703>などが高い。ここ商品市況が上昇基調にあり、特にアルミや銅などの上値指向が目立っている。LMEのアルミ価格は年初から一本調子の上げで、24日時点で1トン当たり1867ドルと2015年5月中旬以来、約1年8カ月ぶりの高値圏に到達。アルミ市況の上昇が関連銘柄の株価を強く刺激している。また、銅価格も24日時点で1トン当たり5943ドルまで上昇し、昨年12月初旬以来の高値圏と上昇基調が鮮明、これを受けて三菱マテリアル<5711>などの上げ足も目立っている。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,687円  +259 円 (+3.1%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が大幅続伸で一気に昨年来高値を更新、25日移動平均線をサポートラインとした上昇トレンドを鮮明としている。前日の米国株市場は主要3指数が揃って大幅上昇、リスク選好の流れが戻ってきた。同社は昨年11月の米大統領選でトランプ氏が勝利した後、いち早く孫正義社長がトランプタワーで会談し米国における500億ドル規模の投資を確約するなどで、トランプ氏とのフレンドリーな関係を構築。トランプ相場の象徴として買われてきた経緯があり、米株高と連動しやすい。直近では、アリババ集団が24日発表した16年10~12月期営業利益が前年同期比66%増と高水準の伸びを示しており、これが同社株に追い風材料となった。

■ファナック <6954>  21,920円  +605 円 (+2.8%)  本日終値
 ファナック <6954> が反発し、昨年来高値を更新した。17年3月期第3四半期決算発表を明日に控え、通期業績の上方修正を期待する買いが向かった。さらに、本日の円相場が1ドル=113円台後半と円安が進んでいることも支援材料となっている。同社は下期の想定為替レートを1ドル=100円に設定しており、昨年11月以降の急速な円安進行による業績改善が期待される。中間期(4-9月)経常利益は通期計画に対して進捗率が57.1%に達している。

■テクノプロH <6028>  3,915円  +105 円 (+2.8%)  本日終値
 テクノプロ・ホールディングス<6028>が昨年来高値を更新。大和証券が24日付のリポートで、投資判断「2(アウトパフォーム)」、目標株価4200円でカバレッジを開始したことが好感されている。同証券は、IT分野周辺の需要見通しは良好であることに加え、M&Aを通じたさらなる成長可能性を有することを評価。中途採用を中心としたエンジニア数の増、単価の上昇を想定し、17年6月期営業利益は会社計画91億円を上回る前期比12.1%増の95億2000万円、さらに18年6月期は同10.1%増の104億8000万円を見込んでいる。

■村田製作所 <6981>  15,225円  +345 円 (+2.3%)  本日終値
 村田製作所<6981>、アルプス電気<6770>、TDK<6762>、日東電工<6988>、ローム<6963>など電子部品株に出遅れ修正狙いの買いが流入。電子部品セクターは世界的にも商品競争力が高く、米アップルの有力なサプライヤーとしても名を連ねるが、アップルがiPhoneの生産を1~3月期に前年同期比で1割程度減産する方針にあることが伝わり、年初から売りに押される展開を強いられていた。しかし、各社受注そのものは好調に推移しており、16年10~12月期は主要6社ベースで5四半期ぶりにプラスに転じたことが伝わっている。スマートフォンではここ急速に勢力を強める中国メーカーが需要を支えており、電装化の進展する自動車向けでも部品点数の増加が収益に寄与するかたちとなっている。目先は為替も円安傾向にあり、米株高でリスク許容度の高まった海外投資家による買い戻しの動きを誘発している。

■新日鐵住金 <5401>  2,766円  +61 円 (+2.3%)  本日終値
 新日鉄住金<5401>が続伸。また、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>、神戸製鋼所<5406>なども上昇。鉄鋼セクターは業種別騰落率で33業種中、値上がりトップに買われた。中国の鉄鋼の過剰生産も足もとは削減方向にあることで需給が改善、一方で国内では東京五輪に伴う特需や海外ではアジアの自動車やインフラ向けに鋼材需要が旺盛で、鉄鋼セクターの収益環境の風向きが変わっている。日本鉄鋼連盟が23日に発表した、2016年の粗鋼生産は前年比0.3%減の1億477万トンと2年連続で前年実績を下回ったが、10~12月期は前年同期比0.2%増と3四半期連続でプラスを確保するなど、生産は拡大基調にある。コスト面でも原料炭価格などは目先低下傾向にあり、一方で鋼材の製品価格値上げが利いて利益採算を後押しする状況にある。市場では「中国が景気刺激策として公共工事拡張に動く可能性が出ているほか、トランプ米大統領の掲げる巨額インフラ投資も鉄鋼輸出を支えることになる」(国内ネット証券大手)という指摘が出ている。

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