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【注目】前週末20日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

日本ライトン <日足> 「株探」多機能チャートより
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■日本ライトン <2703>  285円 (+80円、+39.0%) ストップ高

 日本ライトン <2703> [JQ]がストップ高まで買われ、昨年来高値を更新した。一部メディアで「iPhone8用ワイヤレス充電装置のサプライヤーに、台湾の半導体部品メーカーLite-On Semiconductorが加わった」と報じており、台湾ライトン系の電子部品商社である同社に思惑買いが流入したようだ。ライトングループの母体企業であるライトン テクノロジー社は台湾で初めてLEDの量産を行ったメーカーとして、台湾証券取引所に電子関連銘柄として初めて上場した企業。グループには、Lite-On Semiconductorなどが名を連ねている。

■省電舎 <1711>  1,000円 (+150円、+17.7%) ストップ高

 省電舎 <1711> [東証2]が19日のストップ高に続き、20日も150円高と値幅制限いっぱいに買われた。18日、同社の子会社ドライ・イーが東芝ITサービス、NTTスマイルエナジーと組み、太陽光発電設備メンテナンス事業を開始すると発表したことが引き続き材料視された。固定価格買取制度がスタートしてから4年以上経過し、太陽光発電設備のメンテナンス需要が高まっていることが事業開始の背景。同社は顧客との契約主体となるとともに、通常メンテナンス以外の修繕工事を受託する。共同事業は3月からサービスを開始する予定。発表を受けて、 太陽光発電設備メンテナンス事業への参入による業績への寄与に期待する買いが続いた。

■ジオネクスト <3777>  57円 (+6円、+11.8%)

 ジオネクスト <3777> [JQG]が反発。同社は19日取引終了後に、子会社のエリアエナジーが萩原工業(群馬県前橋市)に太陽光発電所に係る権利などを売却したと発表。業績への寄与などが期待されたようだ。売却したのは「茨城県水戸太陽光発電所」で、発電出力は450キロワット。なお、取得価格および売却価格については非公表としている。また、業績への影響については、2月半ばに開示予定の17年12月期業績予想に織り込んで公表するとしている。

■ボルテージ <3639>  1,149円 (+106円、+10.2%)

 東証1部の上昇率トップ。ボルテージ <3639> が急反発。同社は19日取引終了後に、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、AI(人工知能)の技術を用いたモバイルコンテンツ事業を手掛ける新会社「ボルテージVR」を設立することを決めたと発表。今後の事業展開などが期待されたようだ。新会社の設立は2月1日を予定。これにより、既存ユーザーへのコンテンツバリエーションの拡大や、新たな顧客層の獲得を図るとしている。

■カヤック <3904>  1,192円 (+96円、+8.8%)

 カヤック <3904> [東証M]が反発。19日、同社が、16年12月期の連結経常利益を従来予想の5.3億円→6.7億円に26.4%上方修正。増益率が34.2%増→69.6%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料。テレビCMなどが奏功し、スマートフォン向けゲーム「ぼくらの甲子園!」を中心とする既存タイトルが好調で、売上が計画を上回ったことが利益を押し上げた。

■西芝電機 <6591>  179円 (+13円、+7.8%)

 西芝電機 <6591> が低位材料株人気に乗り急動意で昨年来高値。株価100円台の値ごろ感から個人投資家を中心とした物色資金が向かった。船舶用電機システムは価格競争の影響を受けており、17年3月期営業利益は前期比17.5%減の9億円見通しと2ケタ減益が予想されているが、中間期時点の通期見通しに対する進捗率は66%に達しており、通期予想は上振れする可能性を内包している。材料株素地に富んでおり、有配企業でありながらPBRが0.6倍弱と株価指標面から割安感が強いことも買いを誘った。

■ユナイテド海 <9110>  218円 (+15円、+7.4%)

 東証1部の上昇率4位。NSユナイテッド海運 <9110> が続伸。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は19日反落したものの、前週末に底を入れて足もとは900台を回復し戻り歩調に転じており、ばら積み船を主力とする同社に追い風が強かった。3割強の同社株式を保有する筆頭株主で主要販売先である新日鉄住金 <5401> が、鋼材価格を3ヵ月連続で値上げするなど収益環境が改善傾向を強めていることも同社にポジティブな思惑として働いた。

■東芝機械 <6104>  513円 (+35円、+7.3%)

 東証1部の上昇率5位。東芝機械 <6104> や東芝テック <6588> など東芝系企業が高い。東芝プラントシステム <1983> も値を上げた。東芝 <6502> が原子力事業で最大7000億円の巨額損失を計上する可能性が浮上しており、債務超過回避に向け資産売却を進めるとの観測が出ている。すでに主力の半導体事業の分社化が進められているほか、同社が保有するグループ会社の株式売却の可能性も浮上している。保有株売却は株価の圧迫要因だが、20日は東芝グループ再編思惑も含め買いが優勢となったようだ。

■ドリコム <3793>  1,795円 (+105円、+6.2%)

 ドリコム <3793> [東証M]が反発。19日、同社が業績予想の修正を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益を1.3億円→4.5億万円に3.5倍上方修正したことが買い材料視された。昨年11月にリリースしたスマホゲーム「ダービースタリオン マスターズ」の利用者が想定以上に伸び、売上が計画を12.0%も上回ったことが利益を押し上げた。

■エボラブルA <6191>  2,911円 (+151円、+5.5%)

 エボラブルアジア <6191> [東証M]が反発。20日前引け後の午前11時30分ごろ、ベトナム現地法人がグリー <3632> とジョイントベンチャーを設立すると発表しており、ベトナム事業の拡大を期待した買いが入ったようだ。新会社グレボは、エボラブルアジアグループが61%を出資して設立。グリーの持つゲーム企画・開発ノウハウとエボラブルアジアのベトナム法人が有するITオフショア開発のノウハウの双方を生かし、特にゲームに関する企画やデータ分析、海外ゲームタイトルのセカンダリー運用やスマホゲームアプリのセカンダリー運用を行うことで、グリーのベトナム拠点の拡充を図るとしている。

■セルシード <7776>  566円 (+29円、+5.4%)

 セルシード <7776> [JQG]が急反騰。19日の取引終了後、東海大学と共同による軟骨再生シートの臨床開発で基本合意したことが好感された。同社は、東海大と軟骨再生シート臨床研究の実用化開発、治験および製造販売承認申請で相互に協力体制を構築し推進していく。セルシードは日本だけでなく海外も視野に入れた軟骨再生シートを用いた細胞シート再生医療の実用化を加速させる方針。基本合意書の締結は2月を予定している。軟骨再生シートは、変形性膝関節症などに活用され、移植された同シートは損傷部分の保護や軟骨再生に必要な栄養分の分泌を行い、本来の軟骨組織への再生に貢献する。

■津田駒工業 <6217>  176円 (+9円、+5.4%)

 東証1部の上昇率8位。19日、津田駒工業 <6217> が決算を発表。16年11月期の連結経常損益は5.8億円の黒字(前の期は3.8億円の赤字)に浮上し、従来予想の5億円の黒字を上回って着地。続く17年11月期の同利益は前期比19.9%増の7億円に伸びる見通しとなったことが買い材料。前期はインド向け繊維機械の販売が好調だったうえ、生産効率化やコスト削減を進めたことで黒字転換を達成した。今期は前期に落ち込んだ中国向け繊維機械の回復や航空機向け炭素繊維の伸長などで、増収増益を見込む。

※20日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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