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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ユナイテド海、東芝機、エボラブルA

ユナイテド海 <日足> 「株探」多機能チャートより
■NSユナイテッド海運 <9110>  218円  +15 円 (+7.4%)  本日終値  東証1部 上昇率4位
 NSユナイテッド海運<9110>が続伸。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は前日反落したものの、前週末に底を入れて足もとは900台を回復し戻り歩調に転じており、ばら積み船を主力とする同社に追い風が強い。3割強の同社株式を保有する筆頭株主で主要販売先である新日鉄住金<5401>が、鋼材価格を3カ月連続で値上げするなど収益環境が改善傾向を強めていることも同社にポジティブな思惑として働いている。

■東芝機械 <6104>  513円  +35 円 (+7.3%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 東芝機械<6104>や東芝テック<6588>など東芝系企業が高い。東芝プラントシステム<1983>も値を上げた。東芝<6502>が原子力事業で最大7000億円の巨額損失を計上する可能性が浮上しており、債務超過回避に向け資産売却を進めるとの観測が出ている。すでに主力の半導体事業の分社化が進められているほか、同社が保有するグループ会社の株式売却の可能性も浮上している。保有株売却は株価の圧迫要因だが、この日は東芝グループ再編思惑も含め買いが優勢となっている様子だ。

■エボラブルアジア <6191>  2,911円  +151 円 (+5.5%)  本日終値
 エボラブルアジア<6191>が後場一段高。前引け後の午前11時30分ごろ、ベトナム現地法人がグリー<3632>とジョイントベンチャーを設立すると発表しており、ベトナム事業の拡大を期待した買いが入っているようだ。新会社グレボは、エボラブルアジアグループが61%を出資して設立。グリーの持つゲーム企画・開発ノウハウとエボラブルアジアのベトナム法人が有するITオフショア開発のノウハウの双方を生かし、特にゲームに関する企画やデータ分析、海外ゲームタイトルのセカンダリー運用やスマホゲームアプリのセカンダリー運用を行うことで、グリーのベトナム拠点の拡充を図るとしている。

■富士電機 <6504>  659円  +28 円 (+4.4%)  本日終値
 富士電機<6504>が4連騰し、2007年1月以来、約10年ぶりの高値水準となった。セブン&アイ・ホールディングス<3382>傘下のセブン-イレブン・ジャパンがこの日、2月から新しいコーヒーマシンを全国のセブンイレブン店舗(16年12月末現在1万9171店)に順次導入し、セブンカフェの新商品「ホットカフェラテ」「アイスカフェラテ」を発売すると発表しており、セブンイレブン向けにコーヒーマシンを納入した実績のある同社に需要増の思惑が働いているようだ。

■牧野フライス製作所 <6135>  970円  +39 円 (+4.2%)  本日終値
 工作機械大手の牧野フライス製作所 <6135> は大幅続伸。「トランプ相場」の失速とともに外国為替市場では円高が進んでいたが、19日のイエレンFRB議長の継続的な利上げに前向きな発言を受けて、ドル円レートは1ドル=115円前後と円安方向に戻している。これを受けて、17年3月期下期(10-3月)の想定レートを1ドル=100円に設定している同社に採算改善による業績上振れを期待する見直し買いが入っている。

■Gunosy <6047>  2,133円  +82 円 (+4.0%)  本日終値
 Gunosy<6047>が大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が19日付で、投資判断「オーバーウエート」を継続し、目標株価を1350円から2800円へ引き上げたことが好材料視されている。アド・テクノロジー企業としての高いデータ分析力および商品開発力を評価していることに加えて、アドネットワークGunosy Network Adsの売上高の増額修正やユーザー獲得費用の引き下げを要因として、17年5月期営業利益予想を11億4000万円から15億6000万円へ、18年5月期も同15億3000万円から20億7000万円に引き上げている。利益成長の強いモメンタムをバリュエーションに勘案し、目標株価を引き上げたとしている。

■UACJ <5741>  349円  +12 円 (+3.6%)  本日終値
 UACJ<5741>が3日続伸、25日移動平均線を足場に上値追いを加速させてきた。同社はアルミ圧延の最大手で、車や飲料缶向けの旺盛な需要に対応して、ボトルネック解消のためタイや北米で550億円の大型設備投資を実施する計画。フリーキャッシュフローが大幅な赤字になる懸念は小さいとの見方が支配的であり、市場ではこれが業容拡大効果をもたらす攻めの投資として評価する声が強まっている。17年3月期は営業利益段階で6割増益の245億円予想と急回復に向かう見通しにあり、「18年3月期も北米の好調な自動車販売需要を取り込んで増収増益基調が続く可能性が高い」(国内中堅証券)という。

■イオンモール <8905>  1,662円  +46 円 (+2.9%)  本日終値
 イオンモール<8905>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が19日付で、投資判断「ニュートラル」を継続し、目標株価を1650円から1850円へ引き上げたことが好材料視されている。同証券では、17年2月期第3四半期(3~11月)決算で、海外事業の利益改善がほぼ会社計画線で進捗しているほか、第3四半期単独の国内既存68モールの専門店売上高(曜日調整後)が、アミューズメント好調により前年同期比0.5%増とプラス圏に回復した点がポジティブであると評価。18年2月期は海外事業を中心に利益成長のビジビリティが向上するとして、18年2月期営業利益予想を497億円から500億円へ引き上げている。

■コマツ <6301>  2,755.5円  +54 円 (+2.0%)  本日終値
 中国関連株はしっかり。コマツ<6301>や日立建機<6305>が値を上げたほか、資生堂<4911>やダイキン工業<6367>も堅調。中国国家統計局が20日に発表した16年10~12月期の実質国内総生産(GDP)伸び率は前年同期比6.8%増と市場予想(6.7%増)を上回った。16年の年間ベースでは前年比6.7%成長だった。足もとの中国経済の成長率は堅調だったことから、中国関連株には買い安心感が出ている。特に、コマツなど建機株には米国向けを含むインフラ投資拡大による需要増への期待も膨らんでいる様子だ。

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