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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):テンプHD、コナミHD、ファストリ

テンプHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■テンプホールディングス <2181>  1,903円  +35 円 (+1.9%)  本日終値
 テンプホールディングス<2181>が4日続伸したほか、リクルートホールディングス<6098>、パソナグループ<2168>、アウトソーシング<2427>、フルキャストホールディングス<4848>、ディップ<2379>など人材サービス関連株が総じて買われた。旺盛な人材に対する需要が続くなか、企業にとっては労働人口の減少に伴い新たな働き手の確保が急務となっている。安倍政権が目指す「一億総活躍社会」のカギを握るのが「働き方改革」で、経済3団体の新年祝賀会などでも同テーマに意欲をみせる経営者が多かったことが伝わっている。つれて関連業界にはビジネスチャンスの拡大期待が高まっており、株式市場でもこれを反映する動きが徐々に強まってきた。業界各社には具体的に商機をとらえようとする動きも出ており、例えばテンプHDは調査研究子会社のパーソナル総合研究所と研修を手掛けるテンプスタッフラーニングを統合し、「働き方改革」に備えた布陣を敷き需要確保を目指す構えにあることが伝わっている。

■コナミホールディングス <9766>  4,940円  +60 円 (+1.2%)  本日終値
 コナミホールディングス<9766>が4日続伸。同社のスマートフォン向けカードゲーム「遊戯王デュエルリンクス」が好調で収益貢献が期待されているが、今年1月から海外配信を始めることで、課金収入増加を期待した買いを呼び込んでいる。「昨年末に大和証券が、年初にみずほ証券がいずれも投資判断最上位継続で目標株価を引き上げるなど、国内証券の評価も高く、買い人気を助長している」(国内ネット証券大手)という。

■アダストリア <2685>  3,160円  +30 円 (+1.0%)  本日終値
 アダストリア<2685>が反発。5日の取引終了後に発表した12月度の国内月次売上高で、既存店売上高が前年同月比4.7%増と3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。前年と比べて中旬まで冬らしい気温となったことで、メンズのコートやブルゾンなどのアウター類、ウィメンズのニットやストール、ブーツなどが中心となり売り上げを伸ばしたという。また、ブランド別では、ニコアンド、スタディオクリップ、ベイフロー、レプシィムなどが全体を牽引したようだ。

■ソニー <6758>  3,316円  +20 円 (+0.6%)  本日終値
 5日、ソニー <6758> が米ラスベガスで開催中の世界最大の家電見本市「CES」で、4K有機ELテレビを発表したことが買い材料視された。4K有機ELテレビ「ブラビア A1Eシリーズ」はディスプレーを振動させることでテレビの画面から音が直接出力される機能を搭載。「ブラビア A1Eシリーズ」は年内に発売する予定で、家庭向けの有機ELテレビ市場に再参入することになる。

■ファーストリテイリング <9983>  39,720円  -2,870 円 (-6.7%)  本日終値  東証1部 下落率3位
 5日、ファーストリテイリング <9983> が国内ユニクロ売上速報を発表。12月の既存店売上高が前年同月比5.0%減と2ヵ月ぶりに前年実績を下回ったことが売り材料。12月は月後半に気温が高かったことから機能性肌着「ヒートテック」や「ウルトラライトダウン」など冬物商品が苦戦した。なお、既存店の客数も前年同期比4.0%減、客単価も同1.0%減だった。

■ベルク <9974>  4,285円  -270 円 (-5.9%)  本日終値  東証1部 下落率5位
 ベルク<9974>が大幅続落。5日の取引終了後に発表した第3四半期累計(16年3~11月)連結決算は、売上高1431億1100万円(前年同期比7.4%増)、営業利益66億8300万円(同4.8%増)、純利益44億8700万円(同14.9%増)となったが、9~11月期では営業利益が同11.9%減となっており、足もとの業績悪化を嫌気した売りが出ているようだ。既存店売上高が堅調に推移したことで増収を確保したが、9月に1店舗、11月に2店舗の新規出店を行い先行投資が利益を圧迫したようだ。なお、17年2月期通期業績予想は売上高1869億8600万円(前期比3.3%増)、営業利益86億1200万円(同2.4%増)、純利益57億7800万円(同10.2%増)の従来予想を据え置いている。

■新日鐵住金 <5401>  2,629円  -64 円 (-2.4%)  本日終値
 新日鉄住金<5401>が続落。大分製鉄所(大分市)の厚板工場で5日午前2時ごろに発生した火災を受けて、業績への影響を懸念した売りが出ているようだ。大分製鉄所は、造船などに使われる鋼材などを生産する主力拠点の一つ。出火したのは厚板工場の電気系統を制御する「主電気室」であり、電気システムの制御装置が燃えたことから機械を動かせない状態となっているという。

■サックスバー <9990>  1,238円  -28 円 (-2.2%)  本日終値
 サックスバー ホールディングス<9990>が反落。5日の取引終了後に発表した100%子会社である東京デリカの12月の売上情報で、既存店売上高が1.9%減と2カ月連続で前年割れとなったことが嫌気されている。なお、全社売上高は同1.3%増と2カ月ぶりに前年実績を上回った。

■トヨタ自動車 <7203>  6,930円  -119 円 (-1.7%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が安い。昨年12月中旬を境に米長期金利が下落基調にあり、直近の米10年物国債利回りは2.34%台まで低下、日米金利差縮小の思惑から、為替がドル安・円高方向に振れており、これが嫌気された。足もとのドル・円相場は1ドル=115円台前半での推移となっており、同社の今下期想定為替レート1ドル=100円からは大幅な円安メリットが生じる計算だが、株価的には昨年11~12月の上昇で織り込みつつある。目先、円安トレンドに終止符が打たれることに懸念が強い。また、米国の保護主義的な政策に対する警戒感もある。トランプ次期米大統領が自身のツイッターを通じて、同社のメキシコ工場新設について名指しで牽制する発言をしていることで、これをネガティブ材料とみた売りを誘っている。株価が25日移動平均線を下回ってくると、テクニカル的にも弱気優勢の流れになりやすい。きょうは、このほか日産自動車<7201>.ホンダ<7267>、富士重工業<7270>など自動車株全般に売りがかさんでいる。

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