市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):日本オラクル、日立建機、THK

日本オラクル <日足> 「株探」多機能チャートより
■日本オラクル <4716>  5,790円  +120 円 (+2.1%)  本日終値
 21日、日本オラクル <4716> が決算を発表。17年5月期上期(6-11月)の経常利益(非連結)が前年同期比5.2%増の238億円に伸びて着地したことが買い材料視された。利益率の高い保守サービスの売上が伸びたほか、クラウドサービスの需要が拡大したことが収益を押し上げた。第1四半期(6-8月)の同利益は0.6%減だったことから、増益に転じたことを好感する買いが向かった。非開示としている通期業績の最高益更新も期待される。

■日立建機 <6305>  2,597円  +39 円 (+1.5%)  本日終値
 日立建機 <6305> が3日続伸し、連日で年初来高値を更新した。21日、同社が建機関連事業を展開する米H-E Parts社の全持分を取得し子会社化すると発表したことが買い材料視された。H-E Parts社はオーストラリアと米国を中心に、鉱山機械・建設機械や設備に係るサービス、および付随する部品の開発・販売などを手掛けている。H-E Parts社の15年12月期の売上高は1.2億豪ドル(約108億円)だった。取得価額は約276億円。発表を受けて、オーストラリアや米国向けの顧客開拓による業績への寄与に期待する買いが向かった。

■THK <6481>  2,669円  +28 円 (+1.1%)  本日終値
 JPモルガン証券は20日、THK<6481>の投資判断を「アンダーウエート」から「ニュートラル」に引き上げた。半導体向けなど好調な受注に加え、マクロ前提の上方修正に伴い、18年3月期減益予想を一転増益へ業績回復を予想。この業績修正に伴い、目標株価は1700円から2700円に引き上げた。レーティング変更に伴い、アナリストフォーカスリストの「リースト・プリファード・ストック」から除外した。同証券では、THKはリニアガイドで約5割の世界シェアを有している点を評価する一方、中長期的なバリュエーション拡大は現時点では予想し難いと見ている。

■積水ハウス <1928>  1,960.5円  +17.5 円 (+0.9%)  本日終値
 SMBC日興証券が21日付で積水ハウス <1928> の投資判断を「2(中立)→1(強気)」に引き上げ、目標株価を2250円→2450円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、国際事業の受注好調や国内工業化住宅の採算向上で増益基調が続くと予想。また、総還元性向60%に基づいて増配などの株主還元も期待できると指摘している。

■田辺三菱製薬 <4508>  2,270円  +16 円 (+0.7%)  本日終値
 田辺三菱製薬<4508>が反発、年初来高値を更新した。21日付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券がレーティング「ニュートラル」継続ながら目標株価を2000円から2100円へ引き上げた。Gilenya(多発性硬化症治療薬)やInvokana(2型糖尿病治療薬)のロイヤルティーをドル建てで受領しており、円安は同社の業績に対してポジティブに影響すると指摘。これにより、17年3月期は通期連結営業利益で会社側計画の840億円(前期949億700万円)に対して従来予想の848億1600万円から880億1600万円へ、18年3月期は874億2000万円から944億2000万円へ引き上げている。

■ナノキャリア <4571>  852円  -72 円 (-7.8%)  本日終値
 ナノキャリア<4571>が続落。同社は21日の取引終了後、国内で実施中の局所進行頭頸部扁平上皮がんを対象としたNC-6004(シスプラチンミセル)と放射線との併用療法による第1相臨床試験について中止することを発表、これを嫌気する動き。今回の中止は患者に及ぼすリスクベネフィット分析を、第1相臨床試験に関し同社が現在までに把握している情報に基づき実施した結果、としている。

■ジャパンディスプレイ <6740>  349円  -17 円 (-4.6%)  本日終値  東証1部 下落率4位
 ジャパンディスプレイ<6740>が利食い優勢の展開で4日ぶり反落。同社は21日、同社の筆頭株主である産業革新機構から転換社債や劣後債で750億円の支援を受け、この資金を活用してパナソニック<6752>とソニー<6758>の有機ELパネル事業統合会社であるJOLED(ジェイオーレッド)を子会社化することを発表、液晶と有機ELを一体化させた顧客開拓を目指す構え。成長エンジンとしての有機EL事業化加速による業容拡大効果が期待されるが、目先は利益確定売りに押されている。

■小野薬品工業 <4528>  2,439.5円  -69.5 円 (-2.8%)  本日終値
 小野薬品工業<4528>が冴えない。21日の取引終了後、17年3月期の連結業績予想について、売上高を2590億円から2400億円(前期比49.7%増)へ、営業利益を725億円から540億円(同77.0%増)へ、純利益を558億円から418億円(同67.3%増)へ下方修正しており、これを嫌気した売りが出ている。主力の抗悪性腫瘍剤「オプジーボ点滴静注」について、腎細胞がんおよびホジキンリンパ腫に対する効能追加はあったものの、薬価改定と競合品の上市の影響を織り込み、売り上げ予想を1260億円から1050億円に下方修正したことが要因。また、さらなる研究開発投資と安全性情報管理に関わる経費、さらには韓国・台湾での営業費用などの増加を織り込んだとしている。

■フューチャー <4722>  720円  -13 円 (-1.8%)  本日終値
 フューチャー<4722>が反落。21日の取引終了後、16年12月期の連結業績予想について、売上高を370億円から336億円(前期比4.8%減)へ、営業利益を52億円から36億4000万円(同25.2%減)へ、純利益を28億8000万円から19億6000万円(同26.3%減)へ下方修正したことが嫌気されている。ITコンサルティング事業で既存プロジェクトおよび新規プロジェクトの受注が伸びなかったことに加えて、銀行・証券業の顧客を中心に一部のプロジェクトの受注が来期以降に延期になったことなどが要因。また、パッケージ&サービス事業で、上期に案件の獲得が進まなかったことも響いたとしている。

■TDK <6762>  8,270円  -60 円 (-0.7%)  本日終値
 TDK<6762>は続落。同社は21日の取引終了後、慣性センサーのグローバルカンパニーである米国のInvenSenseを子会社化することを発表したが、目先的な売りに押されている。InvenSenseは、世界に先駆けて6軸・9軸センサー、センサーソリューションを手掛けてきた慣性センサーの企業で、慣性・圧力・音声・超音波センサー技術に基づく幅広いポートフォリオを展開している。今回の子会社化により、戦略成長製品の一つであるセンサー事業を将来の同社を支える柱事業の一つとして更に強化する方針。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均