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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

Sケアメッセ <日足> 「株探」多機能チャートより

■Sケアメッセ <2400>  2,881円 (+500円、+21.0%) ストップ高

 SOMPOケアメッセージ <2400> [JQ]がストップ高。16日、同社が特別支配株主のSOMPOホールディングス <8630> による株式等売渡請求を承認すると発表したことが買い材料視された。SOMPOホールディングスは同社の議決権比率94.64%の株式を持つ特別支配株主。売り渡し価格は3500円で、本日の株価はこれにサヤ寄せする形で上値を切り上げている。SOMPOホールディングスは同社の全株式を取得し、完全子会社化したうえで、同社の収益構造を改善していく諸施策を実行する方針としている。なお、同社は17年1月16日付で上場廃止となる。

■MS-Japan <6539>  2,895円 (+500円、+20.9%) ストップ高

 MS-Japan <6539> [東証M]やシンシア <7782> [東証M]、G-FACTORY <3474> [東証M]など直近IPO銘柄が高い。日経平均株価が軟調に推移するなか、これまでの銀行など大型株から値動きの軽い直近IPO銘柄に物色資金がシフトした格好だ。MS-Japanは前週末に比べ約20.9%高と急伸。15日に東証マザーズに上場し、19日で取引開始から3日目。弁護士や公認会計士など専門性の高い士業や、経理や法務といった企業の管理部門経験者に特化した人材紹介を手掛けている。シンシアは16日に東証マザーズに上場し、19日で2日目。同社はコンタクトレンズの製造・販売を手掛けており、株価は同22.4%上昇した。G-FACTORYは、9月30日に東証マザーズに上場。外食事業者の出退店支援サービスとウナギ専門ファーストフード店「名代 宇奈とと」を展開。13日に12月31日を基準日として1対5株の株式分割を発表したことが好感されており、株価は19日も一時15%高に買われた。

■マーキュリア <7190>  4,070円 (+700円、+20.8%) ストップ高

 マーキュリアインベストメント <7190> [東証2]が急反発。16日、同社が12月31日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の3分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■極楽湯 <2340>  995円 (+150円、+17.8%) ストップ高

 極楽湯 <2340> [JQ]が急反発。前週末16日の取引終了後、中国・上海を拠点に商業施設の開発などを手掛ける東渡国際グループ(上海市)と、上海市青浦区に温浴施設 をフランチャイズ形式で出店することで合意したと発表しており、中国展開強化につながるとの見方から買いが入ったようだ。東渡国際グループは現在、上海市青浦区にショッピングモール「東渡蛙城」を開発しており、このショッピングモールの4階の一部と5階に約6000平方メートルの温浴施設を計画しているという。同施設が完成すれば、上海市では直営2店舗に続く、3店舗目の出店となり、また、フランチャイズとしては青島、無錫に続く3店舗目となるという。

■ミナトホールディングス <6862>  114円 (+16円、+16.3%)

 ミナトホールディングス <6862> [JQ]が続急伸。低位株物色人気に乗り、5ヵ月半ぶりの高値圏に浮上してきた。ビッグデータの普及やIoT社会の進展を背景に、収益環境は追い風局面にあり、企業のIT投資意欲を映し電子デバイスやタッチパネルなどの関連需要を取り込んでいる。17年3月期は営業損益段階で1億1700万円と黒字化を見込んでいる。筆頭株主として日本証券金融が5%弱の株式を保有、需給面での思惑も根強い。

■アクセルマーク <3624>  1,148円 (+150円、+15.0%) ストップ高

 アクセルマーク <3624> [東証M]がストップ高。同社は19日、ステイト・オブ・マインド(東京都渋谷区)と共同で、公式ライセンスを取得したゲームキャラクターの衣装を製作・販売する「コスプレ事業」に参入すると発表した。ステイト・オブ・マインドは、国内初の1点から縫製職人にファッションアイテムを依頼できるマッチングプラットフォーム「nutte(ヌッテ)」を運営している企業。アクセルマークは既存事業であるゲーム事業の周辺領域での事業展開を推進しており、「コスプレ事業」はその第1弾となる。なお、既に公開している「coscrea(コスクレア)」のティザーサイトによれば、17年のリリースを予定している。

■G-FACTORY <3474>  5,750円 (+640円、+12.5%)

 G-FACTORY <3474> [東証M]が急騰、連日の新高値に買われた。同社は外食事業者の出退店支援サービスとウナギ専門ファーストフード店「名代 宇奈とと」を展開。9月30日に東証マザーズに新規上場し、公開価格(3240円)に対し初値は5000円をつけた。その後、売り優勢で先月15日に3640円まで値を下げたが、ここへきて一気に値を上げた。13日に12月31日を基準日として1対5株の株式分割を発表したことを機に見直し買いが流入した。また、16年12月期の連結経常利益は前期比49%増の4億700万円の見通しだが、直近発売の「会社四季報」の新春号では17年12月期の同利益は5億4000万円と予想しており、業績拡大期待も買い材料視された様子だ。

■オープンドア <3926>  3,025円 (+184円、+6.5%)

 東証1部の上昇率6位。オープンドア <3926> が急伸。同社は19日、海外ホテル比較サービスで米エアビーアンドビーが運営するコミュニティ主導型マーケットプレイス「エアビーアンドビー」との連携を開始したと発表。これによる利用者拡大などが期待されたようだ。「エアビーアンドビー」は、世界191ヵ国3万4000以上の都市で、アパートやヴィラから城、ツリーハウスにいたるまで数百万軒の宿泊場所を掲載している。オープンドアが運営する「トラベルコちゃん」は今回の連携により、既存の海外ホテルの宿泊プランに加えて、アパートやヴィラなど幅広い宿泊プランも同一条件で一括検索・比較することが可能なサービスを提供できる。

■タカラトミー <7867>  1,210円 (+71円、+6.2%)

 東証1部の上昇率7位。タカラトミー <7867> が全体軟調相場に逆行して大幅高、年初来高値を更新した。東海東京調査センターが16日付で同社株のレーティングを「アウトパフォーム」継続で目標株価を1300円から1600円に引き上げており、これを手掛かりとする買いを呼び込んだ格好だ。同調査センターでは、同社の好調な上期決算と下期以降の商品ラインアップを踏まえ、個別商材の売上高予想を見直し、業績予想を上方修正した。17年3月期の通期業績は営業利益段階で従来予想の65億円から72億4400万円(前期比2.7倍)に増額している。

■日本アジアグループ <3751>  448円 (+24円、+5.7%)

 東証1部の上昇率10位。日本アジアグループ <3751> が3日続伸。19日午前11時ごろ、子会社国際興業が上下水道事業を中心とした建設コンサルタントの日水コン(東京都新宿区)と業務提携契約を締結したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。今回の提携は、水需給や水防災、水環境を核としながら、地域の「水」と「地域」の各種課題を解決する水・エリアマネジメントビジネスを展開するのが狙い。水循環のスマートネットワークの確立によって、地域全体の生活最適化を目指すさまざまなサービスを共同展開するとしており、日水コンの水コントロール技術と国際航業のセンサー解析技術を駆使し、水のスマート化技術の確立などに取り組むとしている。

■日本アジア投資 <8518>  621円 (+33円、+5.6%)

 日本アジア投資 <8518> が上昇。中国全土で公開されているアニメ映画「君の名は。」の興行収入が17日、日本円で約90億円に達し、中国で上映された日本映画の興行成績記録を更新したことが伝わっている。これまでの最高は2015年公開のアニメ映画「STAND BY ME ドラえもん」であり、2日から公開が始まった「君の名は。」は、これを2週間あまりで更新した。アジア投資は投資先でスマートフォン向けコンテンツビジネスなどを中国展開するアクセスブライトが、「君の名は。」の配給・配信権利を取得していることから、関連有力株として断続的に投機資金を呼び込む展開となった。

■放電精密加工研究所 <6469>  1,274円 (+60円、+4.9%)

 放電精密加工研究所 <6469> が続急伸。同社は金属放電加工を手掛け、増産指向にある航空機業界のエンジン部品などの需要を享受している。また、世界的な環境保全ニーズを反映して排ガス浄化装置用金型も追い風が強い。業績は回復途上にあり、10月前半に17年2月期上期の利益上振れ着地などを買い手掛かりに短期資金が流入、高値1480円まで値を飛ばした経緯があるが、その後も13週移動平均線をサポートラインとする強力な下値切り上げ波動を形成している。

■シーズHD <4924>  3,345円 (+130円、+4.0%)

 シーズ・ホールディングス <4924> が頑強、年初来高値を更新した。16日付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券がレーティング「オーバーウエイト」を継続し、目標株価を3100円から3500円へ引き上げた。日本市場で特徴のある商品を他社製品との併用で提案する「一品主義」の化粧品事業や中国人顧客の化粧品需要により、第2四半期以降の業績上振れ余地が高いと指摘。17年7月期は通期連結営業利益で会社側計画の76億円(前期81億9200万円)に対して従来予想の83億1000万円から91億円へ、18年7月期は90億円から98億円へ引き上げている。

■アルデプロ <8925>  150円 (+5円、+3.5%)

 アルデプロ <8925> が3日続伸したほか、イントランス <3237> も反発した。全体相場は主力株に買い疲れ感がみられるなか、中小型材料株の一角に物色の矛先が向いた。そのなか、低位の不動産流動化関連がここ動意含みだ。アルデは事業再生ADRを経て経営再建を果たし、17年第1四半期の営業利益は前期比71.2%増の6300万円と回復色をみせている。イントランスは都心を中心に不動産再生ビジネスを行い17年3月期営業利益は前期比倍増の8億7000万円を見込んでいる。

■クスリアオキ <3549>  5,190円 (+150円、+3.0%)

 クスリのアオキホールディングス <3549> が続伸し新高値。大和証券は16日、同社株のレーティングを「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」へ引き上げた。目標株価は6000円(従来6500円)としている。17年5月期第2四半期(16年5月21日~11月20日)の連結営業利益は、前年同期比19.4%増の56.6億円と会社計画を上回るポジティブな内容だった。新店が好調だったほか、大幅な粗利益率の改善が寄与した。薬価引き下げで調剤部門が苦戦したが、ドラッグストア部門は順調だった。同証券では17年5月通期の連結営業利益は会社予想90億5600万円に対し103億円(前期比14%増)への増額修正を予想。18年5月期は同126億円と連続増益を見込んでいる。

■日本パーカライジング <4095>  1,420円 (+41円、+3.0%)

 日本パーカライジング <4095> が3日続伸。16日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の2.13%にあたる270万株(金額で40億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は12月20日から12月30日まで。

■スタートトゥデイ <3092>  1,957円 (+53円、+2.8%)

 スタートトゥデイ <3092> が続伸し新高値。ドイツ証券は16日、同社株の投資判断の「ホールド」を継続するとともに、目標株価は1860円から1890円に引き上げた。同証券では、ファッションEC(電子商取引)の勝ち組として成長が継続するとの見方を継続。17年3月期の連結営業利益は会社予想221億円に対し、252億円(従来予想248億円)を予想。18年3月期は同289億円、19年3月期は同315億円と増益基調が続くと予想している。

■横河電機 <6841>  1,690円 (+25円、+1.5%)

 横河電機 <6841> が3日続伸で連日の年初来高値更新。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付で、投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を1490円から1710円へ引き上げたことが好材料視された。17年3月期第3四半期以降の為替前提を1ドル=100円から110円へ変更したことに伴い、17年3月期営業利益を322億円から344億円へ、18年3月期を同379億円から406億円へ上方修正したことが要因。また、主力の制御事業におけるアフター中心の受注獲得による安定的な売り上げ成長と、コスト削減によって、中期的に増益基調が続くとの見方に変更はないとしている。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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